1、恋人商法の手口

フェイスブックに見知らぬ女性からメールが届いた。
︿最近東京に越してきてまだお友達がいないので仲良くしてくれたら嬉しいです。よか
ったら直接メールください→○△×@docomo.ne.jp マキ﹀
 怪しいけど、いちおう彼女のプロフィールを確認する。本人の写真は載ってないが、21才でパン屋アルバイトだそうな。へえ。
 こういうのってたいてい、出会い系サイトへの誘導やマルチの勧誘と決まっているも
のだが、この子はどうやって男を釣るつもりなんだろう。ヒマつぶしも兼ねて付き合っ
てやるとしよう。
 僕で良かったら話相手になりますよ、と返信。返事はすぐにやってきた。
︿彼女さんとかいらっしゃったら迷惑だからメールやめますけど、大丈夫ですか?﹀
 はいはい、いないので大丈夫ですよ、っと。
 それから数日間メールのやりとりが続いた。一日に4、5通だが、『家で1人で缶の
カクテル飲んでる(涙)』とか『今日もバイト終わって狭い部屋でコンビニのパスタだ
よ〜。寂しすぎぃ』など、まるでつまらなそうな毎日の報告が届く。何かに勧誘される
様子は今のところない。
 だが1週間後、いかにも怪しい文言が届いた。
︿週末、時間あります? ウチ家具がぜんぜんなくて、一緒にお買い物手伝ってもらえ
ないかなぁと思って……﹀
 ふーん。家具のお買い物か。別にオレが買うわけじゃないんだし、心配は無用か。どんな顔してるのかだけでも見にいくとしよう。

土曜日、待ち合わせの渋谷ハチ公前で待っていたら女性が近づいてきた。
 ……なんというか、化粧をケバくしたガッキーってな感じだ。可愛いんだけど、ピン
クのキャミソールと黒のミニスカはまるで風俗嬢みたいな雰囲気だ。パン屋バイトには
見えない。
「マキちゃん?」
「はい。あ、なんか思ってたイメージと違ってスゴイ格好いいですね」
 見え透いたお世辞でも嬉しいものだ。
「そう? マキちゃんも可愛いよ」
「ありがとうございます。お店の場所調べておいたんで行きましょうか」
 家具屋に向かって歩きはじめた途端、思いがけない出来事が。マキがオレの左手をつ
かみ、指を絡ませてきたのだ。うかつにもドキドキする。
 彼女の案内で到着したのは古びた雑居ビルだ。
「え、ここ?」
「そうみたい。3階ですって」
 家具屋って普通はもっとオシャレな路面店だったりするんじゃないのか?
 狭いエレベータに乗り3階へ。マキは「ここだ」と言ってオフィス風のドアを開けて
ずかずか入っていく。
「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ」
 中にはスーツ姿の若い男がいた。パーテーションで仕切られた席に案内される。家具
なんてどこにも見あたらないけど…。
 スーツ男が冊子を持って近づいてきた。
「こちらをご覧になってみてください」
 パラパラと開けば家具のカタログだ。ん? テーブルが10万? この子、こんな高いの買えるのかよ。
「あ〜、これ可愛い〜。ね、カワイくないですか?」
 マキはキャッキャ言いながらカタログを眺めているが、他の商品もべらぼうに高い。
勉強机10万円、テレビ台15万円、ベッドが40万円。まあ他人がどんなモノを買おうと関係ないのだが。と、マキがいきなり腕をつかんできた。
「これイイと思いません?」
 そう言いつつおっぱいをスリスリしてくる。まさかおねだり? やめてくれよ。
 30分ほどしてスーツ男が近づいてきた。
「ご新居に置く家具をお探しですか? それにしてもお似合いのカップルですね〜」
 マキはもじもじしながら顔を赤らめている。そこからさらに20分。マキは購入するものを絞ったようだ。
「このテーブルがいいと思うんだけど、どう?」

12万円もする4人掛けのダイニングテーブルだ。
「高いけど大丈夫なの?」
 一瞬の無言の後、マキがまたオレの腕に絡みついた。
「これ買えば毎日一緒にゴハン食べられるし、ワタシもお料理とか頑張れるなぁ」
「ん?」
「ワタシの部屋に置いたら一緒に食べてくれますか?」
 …どういうこと? なんか告白されてるみたいだけど。
「ワタシじゃダメですか?」
「ダメとかじゃないけど…」
「食べにきてくれます? それと将来は一緒に住めたら嬉しいなぁ。そんなすぐにってのはオカシイけど、それくらい好きなんです」
 そう言いながらマキは目を見つめてきた。
「いずれ一緒に住むわけだし、できれば半分出してもらえないかな? よく考えたらまだ今月家賃払ってなくて…」
 そう来るか。これがいわゆる恋人商法ってやつの手口なんだな。ダマされてなるもの
か。
 …いや、ちょっと待った。よく考えれば、このテーブルは彼女の部屋に置かれるんだ
よな。たかが6万円(テーブル代の半額)を男からせしめるために、こんなでかいテー
ブルを部屋に置くような面倒をかけるものだろうか?
 なにより半額はマキ自身が出すと言っているのだ。普通デート商法は宝石や毛皮なん
かの料金を男に全額払わせてドロンするものだが、折半で購入するなら騙しじゃないのでは? つまりこの子、本気でオレのことが好き?
「わかった。6万は出すよ」
「やった! ねえ、2ヶ月くらいしたら一緒に住もうよ。このテーブル、毎日ピカピカ
に磨いておくからね」
「うん。楽しみにしてるよ」
 そこにさっきのスーツ男が戻ってきた。
「あ、そちらのテーブルですか。実は今だと半額の6万円で提供させていただけます」
「ええ〜、スゴーい」
 なんて運とタイミングがいいんだ。
「それでは契約書にご記入ください」
 出された用紙は、6万円の12回払いローンの契約書だ。オレが出すと言ったのは6万
円、契約書も6万円。だからなんとなく納得したかたちでサインをすることになった。
 お察しのとおり、彼女は買い物のあとすぐに「バイト先の店長が急遽出勤してほしいって」と帰っていった。
 しばらくは恋人らしいメールのやりとりが続いたものの、ついに返事が届かなくなり、アドレスも電話番号も繋がらなくなった。

2、DV・精神病・ワケアリ専門の結婚相談所はデート商法の女の巣窟だった

結婚しなければということで、ネットで結婚相談所を探しはじめたのが一昨年末のことだった。いろいろ見た結果、秋葉原からちょっと東へ電車に乗ったところに事務所を構える『K』に興味を惹かれた。なんせ値段が安いのだ。
 普通は入会金20万だの、一人紹介されるたびに数万だのとけっこうなカネがかかるの
だが、この会はすべて無料。ボランティアが運営しているためだとか。さらにサイトを注意深く見てみれば、どうやらここは普通の結婚相談所とは少し違うようで、『DV被害者や心の病気を抱える女性専門』とある。なるほど、ボランティアってのはワケアリ女性を救う側面があるわけだ。
 さっそく連絡をとり担当者との面談へ。やはり入会金や成婚料は無料で、一人紹介し
てもらうたびにセッティング代がかかるのみ。ただこれも女性との食事代程度で、毎回1万円もかからないそうだ。独身証明書や収入証明を提出して面談は終了。2週間以内に紹介してくれる手はずとなった。精神的に不安定な部分があるのでちょうど2週間後にKの会から電話がきた。週末に会える女性がみつかったそうだ。
「バツイチですが、非常に気だての良いかたですよ。年齢は31才です」
「そうですか」
「前のダンナさんにDVを受けていましてね。そのせいで少し精神的に不安定なところ
はありますが、大丈夫ですか?」
 そうなんだ。まあもともと承知の上だ。
 当日、待ち合わせのレストランにやってきたのは小柄で茶髪の女性だった。
「城島さんですか? 本日はよろしくお願いいたします」
 深々と頭を下げる彼女。テレビドラマに出てくるいかにも質素な人妻みたいな雰囲気
だ。決して不美人ではなくけっこう好みである。
 挨拶もそこそこにお見合いがスタートだ。
「僕みたいなオジサンでもいいのでしょうか?」
「もちろんです。前のダンナで苦労してきて精神的に不安定な部分があるので、年上の頼れる人のほうが嬉しいんですよ」
彼女は2年前に離婚し、子供もいない。仕事はアクセサリーの販売員だそうだ。約1時間、お互いのことを伝え合って連絡先を交換したところで会は終了。別れ際彼女が言う。
「すぐにでも結婚に向けて歩きだしたいので良かったら仲良くしてくださいね」
そこからメールのやりとりがはじまった。彼女は仕事が忙しいそうで、早く逢いたい
気持ちを抑えつつ、次のデートまで1カ月ほどが空いた。待ち合わせ場所の喫茶店にやってきた彼女は、大きなバッグを抱えている。
「これ、仕事道具なんです。よかったら見てください」
 バッグからネックレスなどが取り出されテーブルに並べられる。そういえばアクセサリーの販売員だったよな。それぞれに値札がついている。どれどれ…8万、12万って、高っ。彼女がキラキラ光るネックレスを手にとった。
「私、結婚はすぐにでもしたいんです。だからこれをプレゼントしてくれませんか?」
「え?」
「二人の将来を約束するために、確かな物が欲しいんです」
 そうなんだ。なるほど。でも12万8千円か…。かなり迷う。でも彼女は結婚を前向きに考えてくれているし、それがひしひしと伝わってくる。やっぱり男としては気持ちに応えてあげねば。
「わかりました。でも一括はちょっと…」
 その台詞とほぼ同時に、バッグから書類が取り出された。分割契約のものだ。記入を終えたところで彼女がネックレスをつけた。子供みたいに喜んでくれている。その日、彼女は急な仕事が入ったとかで帰っていった。再びメールで連絡をとりあう日が続く。
 ところが2週間後、パタリと返信がなくなった。さらに1週間が経っても音沙汰無しだ。電話もずっと電源を切ってるのか繋がらない。何かあったのでは。Kの会に連絡して状況を伝えた。
「ああ、もしかしたら…」担当が神妙そうに答える。
「少し前に彼女から電話があったんです。体調がすぐれないとふさぎこんでましたよ」
 そうだったのか…。
「誰とも会いたくないって言ってましたね。まあこういうことって良くあるんですよ。気長に待つしかないですね」
 ワケアリ専門の相談所だけに慣れた様子だ。たしかに彼女が過去に受けたDVの後遺
症が関係してるなら、仕方ないことかもな。
 ……2カ月が過ぎた。例の担当者から久々の電話だ。
「彼女、いよいよ連絡がとれなくなってしまいました。残念ですが別の方を紹介します
ので、また改めて頑張っていきませんか?」
さすがに落ち込んだが、担当者が言うように前に進むしかないだろう。再びセッティングしてもらった新宿のレストランに足を運んだ。やってきた女性は35 才、ショートカットの美人だ。
「私メンタルに問題があって…」「それはそれは…」
「でも城島さん、すごく優しそうな人で良かった。また会ってもらえますか?」
断る理由はない。新しい恋に向かうしかないんだから。彼女とは1週間後に食事をし、そのまた1週間後、ドライブに行くことになった。その途中で彼女が言う。
「私の勤めてる自動車販売所がすぐ近くなんで寄っていきませんか?」
 彼女はそこで販売の仕事をしていると言う。
 到着した店で、彼女がいきなり大きな声をあげた。
「可愛い! 店長、このクルマいつ入荷したんですか?」ヒゲ面のオトコが今日だと答える。
「城島さん。私、城島さんと真剣に結婚を考えてます。結婚したらこのクルマに乗りた
いなぁ」
 …このセルシオ、180万もするじゃないの。渋っていたら彼女は70万円の軽自動車でもいいと言う。まあこれぐらいならいいかもな。ちょうどオレも休日用のクルマが欲しかったし。分割払いの書類を記入し、店をあとにした。
「やった! ありがとう!」
ムギュと抱きついてくる彼女。うー、カワイイぞ。彼女も2週間後に音信不通となった。Kは「精神的におかしくなったらしく連絡がとれない」と言う。なるほど、『DV被害や心の病気』があるんだから仕方ないか……なんて騙されてた
まるか!そう、この結婚相談所、デート商法の女をあてがうための組織と考えていいだろう。心の病気うんぬんは、連絡がなくなっても仕方ないと思わせるための伏線なのだ。まったく、モテない男をなんだと思ってやがるんだ。

3、恋人紹介業の客に金を払わせるための実に巧妙な仕掛け

出逢い応援します
「一般男女出会いセンタ‐渋谷035485-××××」
これが男女紹介業者の宣伝であることは明らかだろう。普通に考えれば、恋人を探している男女を繋げてくれる場、という感じか。
しかし、媒体が記事を見つけた夕刊紙の三行広告柵といえば、ホテトルを始めとした裏フーゾク業者がひしめく場。金銭の介在を抜きにした健全な出会いを提供してくれるとはとても考えにくい。とりあえずあった番号に電話をかけてみると、こんなテープが聞こえてきた。
「パートナーセンターM(店名のイニシアル)です。Mは初の一般の男女を即ご紹介する日本唯一のシステムで、今年で満9年を迎える実績があります。デートクラブテレクラではありませんので、初心者の方でも安心して即日にご利用することができます。それではシステムを簡単に説明します…」
内容は、やっぱり平凡な恋人紹介業…であれば、わざわざこの本で取り上げることもあるまい。まずおかしいのは、「即日紹介」をウリにしている点。この手の業者で即日をうたうのは異例であり、そういう意味では「日本初」なのかもしれないが、とても現実的とは思えない。

サクラでも雇わない限りできない離れワザだ。が、ここはテープを聞けばわかるとおり、「一般男女」を強く主張している。ならばどんな女性会員を用意しているのか。さらに、自動テープの後半に流れてきたシステム説明がどうも肺に落ちない。おおまかな手順を記してみよう。
①プロフィール、年齢、身長、血液型を伝える。ただし、電話番号等は聞かれない。
②希望する女性の年齢、身長、体重、血液型を伝える。
③Mが持っているデータからこちらの希望に合う女性をコンピュータで検索。
出てきた女性と、Mを介して約3分間電話でしゃべる。
⑤女性とMへ来店するアポを取る。
⑥男性、女性ともにMへ来店し、紹介。
⑦目由にデートを楽しむ。
料金は、入会金が8千円、紹介料7千円。さらに、紹介のコースが3種類に分かれていて、割り切りコース、マジメな男女交際コース、結婚コースの中から選ぶことになっているらしい。いかがなものだろう。よくいえばユニーク、悪くいえば相当疑わしい要素に満ち満ちている。

確かに、①や②はどの男女紹介業でも当たり前のように用意された項目だ。結果、③に至るのも不自然じゃない。問題は次の④。その場で女性と電話で会話できるという。コンピュータが選び出した相手と別に話ができるということ自体は、単純に考えるかぎり親切なシステムとも取れる。どうせアポを取るのなら、トークのノリが合う女性にしたいのは誰しも同じであろう。

しかし、女性側だって仕事で遅くなったり、他に予定が入っていたりして、その日のうちに連絡がつかないこともあるはず。これを含めた上で「即日紹介」と言い切る自信はどこにあるのか。
また、割り切り(要するに援助)、マジメな交際、結婚という選択肢も、かなり大胆な分け方である。援助や恋人はまだわかるにしても、結婚だぜ、結婚。売春を仲介してるような業者に、一生のパートナーなんかお願いできるかっての。自動案内テープの最後に「受付のお電話番号は090の…」と携帯の番号がアナウンスされていたのので、そちらにかけてみることにした。「モシモシィー?」と出たのは、テープの自動音声と同じカン高い声の男だ。
「あの、入会したいんですけど。今日紹介してもらえるんですか、ホントに」
「ええ、大丈夫です。何ご覧になってかけました?」
「Nっていう夕刊紙…」
「ああそうですか。ちょっと今ね立て込んでるんで、5分後にまた電話もらえますかあ」
どことなく落ちつきがなく、一本調子の個人的にかなり苦手なタイプだ。5分後、言われるままに再度ダイヤル。と、相手は悪ぴれる様子も見せず、先ほどとまったく同じことを言う。その5分後はコール音が鳴るばかりで、電話にすら出ない。いったいどうなってるんだ。

俺の経験から言わせてもらえば、こうやってマトモには取り合わず、先延ばしにしながら客側の本気度を確かめるのは、ウサン臭い業者がよく使う手に他ならない。が、この男の場合、聞く耳持たずというか、こちらが少しでも口を挟もうとすると「お願いします」と一方的に電話を切ってくる。

こっちの方が本気度を確かめたくなってしまうくらいである。何度かりダイヤルし、やっとつながったのはそれから10分後。と、今度は「こちらからかけ直すので、携帯の電話番号を教えてくれ」という。テープでは、電話番号はいっさい聞かれないと言ってたハズだが。
「おかしいですね。こっちの番号は教えてなくてもいいと思いますけど」
「じ、じゃ、もういいです。お断りしますよっ…ガチャ」
オレはア然としてしまった。客をなんだと思っているのだろう。場合によっては、こうしたツレない応対にかえって信頼感を覚えることもあるが、まさか「もういい」とまで言われようとは。

よし、こうなったら意地でも入会してやろうじゃないか。1時間後、再びMへ電話を入れると、今度は機嫌が戻ったのか、男はマトモに応対をしてくれた。とりあえず渋谷駅の近くまで来てくれとのこと。急いで山の手線に乗り込み、駅前のファッションビル「109」の前から電話をかけてみる。
「ああ、さっきの方ね。希望するコースはどれでしょ瑳込オレは、マジメな交際コースを選択。というのも、割り切りコースだと、単なる援助希望のホテトル嬢を紹介されるのがオチだと思ったからだ。

どんな女が出てくるのか見物ではあるが、援助金ナシでヤレれぱ十分のオレにとってはあまりに荷が重すぎる。とはいえ、どのコースを選んでも、同じ女が出てきて「援助してネ」なんてオチがつくことも十分ありえる。何の属性もないこのコース分けに翻弄されるのもバカバカしい。
「それじゃ、こちらの質問に答えてもらえますか」
男が尋ねてきたのは、こちらの年齢、出身地、住んでいるところ(区名、町名など)、身長、体重、血液型。オレは背格好以外、すべてデタラメで答えた。
「そしたらね、希望する女性のタイプをお聞きします」
今度は、希望する女の年齢、身長、体重(ヤセ型かポッチャリ型か)、住んでいる区域の質問。
「希望の髪型は?」
「長い方…ですね」
「色白と焼けてるのどっち」
「…色白」
ずいぶん細かく聞いてくるもんだが、オレの出した希望は「中野・世田谷・渋谷区周辺に住んでおり、身長低めで髪は長め、ポッチャリ型でA型の色白女性」。当てはまる絶対数を考え、なるべくありがちな答にしたつもりである。

その後、男は何かを読み上げるような口調で「女性会員と内密に電話番号を交換したりしないこと」「会うときは必ず事務所で待ち合わせてから」といった規約を長々と語り始める。

にしても、つくづく神経に触るしゃべり方だ。男が言うには、女性と3分間電話で話した後、お互いの印象を別々に尋ねるので、もし気に入らなければ何なりと言ってほしいとのこと。逆に、女性が拒否する場合もあるので、承知しろという。もちろん、事務所でのご対面は双方のOKが出てから。面倒くさいがここは従うしかないだろう。
「じゃ、こちらのコンピュータで検索してみますんで、10分ほど経ってまた電話ください」指示どおりに電話をかけ、受付番号を告げる。さあどう出るか。
「女性が見つかりましたよ」
ホントかよ「いいですか、メモのご用意は。まず、中野区にお住まいの野本さん。この方、25才の美容師ね。もう1人、世田谷区の林さん。27才でOLやってる方です」
これを聞く限り、条件は合致し
ているようだ。両者のうち1人を選べと男は聞いてくる。「じゃあ、野本さんの方を」とオレ。とはいえ、これだけの情報だから判断の根拠はない。
「わかりました。じゃ、いったん切って今から言う電話番号へかけてください。そちらの回線の方でお繋ぎしますので」
というわけで、教えられた一般回線の番号へダイヤル。出たのはやっぱり同じ男だった。どうやら、事務所に複数の回線をひいているらしい。そのまま待たされること約2分。
「モシモシィ?野本ですゥ」第一声は、確かに25才でもおかしくはないほどの若い女のそれ。さんざん男の声とトークを聞かされただけに、俄然元気が出てくる。さあここからが正念場。なるべくスマートに口説いて、会う約束をしなくちゃ。と意気込んだとこ
ろが。
「今から会えますかあ」
オレがロクに自分のことを話さないうちに、女はいきなりそう切り出してきた。テレクラでも、こんなことは滅多にない。それともよほど男に飢えているのかね、キミは。
「オレは会えるけど、野本さん、仕事はもう終わったの?」
「終わったよ」
「じゃ、今どこいるの」
「家。中野の方の」
「中野のどの辺?南口の方?」
「それは会ってから話すわよ」
結局、アポを取るのに、わずか3分とかからなかった。ふと時計を見ると、午後8時過ぎ。この時間にもう帰宅しているとは、さぞかしヒマな美容師なんだろう。今ドキの美容室は、8時くらいまでなら余裕でやっているはず。明らかに不目然だ。

午後8時オレは渋谷駅から5分ほど歩いた裏通りに立っていた。女とのアポが取れたことを電話で告げると、この場所で待っているように言われたからだ。おそらく事務所のスグ近くと思われるその界隈は、ちょっとしたオフィス街になっており、人影もまばら。

と、向こうからこっちへ近づいてくる男が1人。漫才のセントルイスの背が低い方に似たその男の身長、約140センチ。カン高い声の主はこいつか。男は、スタスタとオレを先導しながら、前方のマンションへ入り、エレベータの4階ボタンを押した。
「夜になると、ヘンな人が多くなっちゃうんでね。だからこうやって慎重になっちゃうの。わかるでしよ?」
エレベータの中で男は言う。何をワケのわからんことを・・・と思ったが、言葉の真意は4階の事務所へ入った瞬間に判明する。
「アナタ、ちょっとその黒いバッグの中、見せてもらえませんか」
「いやね、カセットテープとかカメラとかね、そういうの持ってきて撮ってやろうって人がいちゃ困るからね」
いきなり冷や汗タラタラになるオレ。バックの中には部屋の様子を隠し撮りするためのカメラを忍ばせておいたからだ。

結局は、たまたま入っていた週刊誌に挟まっていたのでコトなきを得たが、あきらかにマスコミの潜入取材を警戒しているのがわかる。逆に売り込んでくるのならわかるが、これでは後ろめたさを露呈しているようなもんだ。事務所は、8畳ほどの典型的なワンルームだった。さっそく中央ソファに座らせられる。
が、肝心の野本嬢は見あたらない。待ち合わせの9時までには少々あるから、少し早く来すぎたか。「あの、野本さんはまだですか」
「野本さん?ああ今は青山店の方で受付されてるんですよ。ちょっと彼女の都合で、この後にお会いしてもらうことになっちゃいまして」
なに?そんなことは一言も聞いとらんぞ。彼女とは「9時に渋谷の事務所で」とハッキリ約束したはず。だいいち、なんなんだ、青山店って。男はこのスグ近くにある支店だと言っていたが、それならなぜここへ呼んでもらえないのか。
「野本さん、こっちに呼んでもらえませんかね。私、待ちますよ」
オレがそう言うと、男はムキになりながら「後で必ず会えますから」と繰り返す。まあいい。確かに、恋人を探している男女を初顔合わせさせるのに、こんな狭苦しい部屋じゃあんまりだろう。

おまけにさっきから鼻を突くこのニオイ。ネコを飼っているのだろう、独特の動物臭が漂っている。ン?突然、部屋の中を見回したオレは、ある重要なことに気づく。ない。膨大な会員データが詰まっているはずのコンピュータの類が見あたらない。これも青山店にあるってワケか?

が、そんなこと以上に怪しいのが、ここMのホントのシステム・そこには、否が応でも客に金を払わせるための実に巧妙な仕掛けが組まれていたのである。
男が改めて話したMのシステムを大まかに説明しよう。少し込み入っているがよく読んでほしい。

まず、入会金は男女とも8千円。ここまではいい。あざといのは、紹介に際しての料金の方だ。実は、紹介料の7千円は、あくまで1回の紹介料。紹介を5回分希望すれば、7千円×5の3万5千円が必要になるらしい。

しかも、特典として6回分、つまり4万2千円以上の紹介料を払った男女には、カップル成立となり次第、その半額以上の商品券をプレゼントしているという。VISAや大手デパート系のモノなので、金券屋で現金に変えることも可能とのことだ。当然、紹介の回数が多ければ多いほど、カップルになれるチャンスは増える。

男が「6回以上の方がおトクだよ」としきりに勧めてきたのも納得がいく。結局、オレは1回分の紹介を希望した。とにかく女に会えれば必ずなんとかなるだろうと踏んでいたのだ。

タダでホテルへ行けるという目算もないではないが、2人きりに持ち込んでしつこく追及すれば、Mの真偽も明らかになるだろう。ところが、ここに最大のミソというより穴があった。

実は、一種の還付金ともいえるこの商品券、たとえカップルが成立したとしても、両者のうち「希望していた紹介回数が少ない側」の分しか受け取ることができないのだ。例えば、最初に6人の紹介を希望していた男と、9人紹介希望の女がカップルになったとしよう。

すると、回数の少ない方、つまり男の6回分に応じた枚数の商品券しかもらえないことになる。ちなみに、今から会う野本なる女性の希望はなんと10回分。彼女は恋人欲しさに7万8千円もの金をこのMに払っているらしい。美容師という身分からすれば、破格中の破格だぜ。仮にオレとウマクいっても、こっちはわずか1回分なのでもらえる商品券はゼロ。
「だから、1人分だとまず間違いなくチェンジされちゃうって言ってるじゃないですか。それでもいいんですか」
「結構です。紹介は1人だけにしてください」
オレはしつこく営業してくる男を振り切り、そう言った。こっちの狙いはさっきと変わらない。力ップルになれる保証もないのに、誰が7万8千円も払うかっつーの。

4、SNSを使ったデート商法・出会いアプリを利用したぼったくりバーに注意

「おごりん」というスマホアプリにハマっている。おごりたい男と、おごられたい女をつなげることがコンセプトの出会いツールだ。ありがたいのは、デートが前提なのでアポまでのハードルが低いことだ。「いっぱい飲み食いさせてあげるよ!」てな感じで女どもにアプローチすれば、ちょくちょくデートまでこぎつけてしまう(エッチまでは厳しいけど)。
ある日、いつものようにおごりんで女のコにメールを送っていたところ、21才のコから返事がきた。
〈ミユです。よろしくお願いします。いま赤羽なんですが、電車代もないほどピンチで…。こっちまで来てもらうことできませんか?〉
赤羽の金欠ちゃんですか。プロフ写メもなかなか可愛いじゃん。
「大丈夫ですよ。赤羽なら行けるんで奢りまっせ。好きに食べて飲んでもらっていいですよ」
「よろしくお願いします!」
アポ完了。やっぱおごりんは使えるねえ。
赤羽駅前に着くと、すでに彼女が来ていた。
「ミユちゃんですか?」「あっ、はい、どうも」
写メのまんまのかわいこちゃんだ。おっぱいもありそうだし。
ひとまず駅前の安居酒屋に入った。
「ミユちゃん、飲み物どうする?」「うーん」
彼女はメニューをパラパラとめくり、申し訳なさそうに言う。
「私、甘いカクテルしか飲めないんで。ウーロン茶でいいですか?」
「ウーロン茶かあ…」
「せっかく奢ってもらえるんだし、ほんとはお酒飲みたいんだけど」
「そうだよ、飲みなよ」
「じゃあ、この近くに私がたまに行くバーがあるんですけど、そこに好きなカクテルがあって。この後行ってもいいですか?」
そういうことならここでダラダラしててもしょうがない。さっさとバーに行きましょう。とめくり、申し訳なさそうに言う。
「私、甘いカクテルしか飲めないんで。ウーロン茶でいいですか?」
「ウーロン茶かあ…」
「せっかく奢ってもらえるんだし、ほんとはお酒飲みたいんだけど」
「そうだよ、飲みなよ」
「じゃあ、この近くに私がたまに行くバーがあるんですけど、そこに好きなカクテルがあって。この後行ってもいいですか?」 
そういうことならここでダラダラしててもしょうがない。さっさとバーに行きましょう。居酒屋を出て、ミユの案内たどりついたのは、風俗店も入っている怪しげなバービルだった。想像していた雰囲気とはまったく違うが…。
「最初はお父さんに連れて来てもらったんだけど、その後ちょくちょく一人で来てて」
 彼女が行き付けというバーは、50才くらいのオバちゃんママの店だった。
「あら、ミユちゃん、いらっしゃい」
他に客はおらず、何だか殺風景な感じだ。どういう気分で若い子がこんな店に通うんだろうかね。
カウンターに座ると、焼酎の水割りセットが運ばれてきた。
「大竹さんは水割りでいいですか?」「そうね。でも一応メニューを」
「あ、ママの店はキホンは会員制のバーなんで、ちゃんとしたメニューとかなくて。でも大丈夫な金額だよ」「はぁ…」
何かよくわからないが、大丈夫な金額と言うならまあいいか。
とりあえずこちらは水割りを、ミユはいつも飲んでるというカクテルを頼む。さてミユちゃん、好きと言ったんだからガンガン飲んで下さいよ。
まもなくカクテルが運ばれてきた。 
おっ、おお! 彼女、グラスをくいくい煽って、1分ほどで一杯目を飲み干したじゃないか。こりゃたまげた。 さらに自分から2杯目を注文し、それもあっという間に飲み干してしまう。スゲー飲みっぷりだ。まさか早く酔っぱらいたいのか。
「ミユちゃん、いい飲みっぷりだねえ」
「えへへ。奢ってくれるって言うんでテンション上がっちゃって」 
おねだりするような瞳でこちらを見てくる。
「今日はいっぱい飲んでいいんですよね?」
「まあそうだけど…」さすがにちょっと金が心配だな。でも、おごりんで出会った以上、奢れないとも言えないし。
「ねえねえ大竹さんももっと飲んでくださいよ。今日はガンガン飲むぞー!」 
冗談ではなく、ミユは本当にカクテルをガンガン飲みまくった。もういいや。こうなりゃとことん飲ませてやろう。
かくして2時間経過。ミユは12杯のカクテルグラスを空にした。
「じゃあボチボチ出ようよ」「出るの?」 
まだ飲もうってか?さすがに飲み過ぎだろ。会計にしようよ。
ママに声をかけて、お会計をしてもらったところ、手渡された紙には8万とあった。
「8万?」「はい、そうです」
「ちょっと計算おかしくないですか?」
「おかしくないですよ。うちは1杯5千円なんで、プラスサービス料で8万です」
はあ?そんなバカな金額があるか。ミユの顔をぱっと見ると、先ほどまでとは打って変わって冷ややかな目をしている。
「私は大丈夫な金額としか言ってないですよ」
「こんな金額、大丈夫なわけないだろ!」
「いや大丈夫でしょ。だってオニーさん、ガンガン飲ませてくれるって言ったじゃん。おごりんってそういうもんでしょ?」
ミユとママがこちらをジロリと見てきた。くそっ、こいつらグルか。ちくしょー!

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