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クラスの副担任になった。名前はマチ子。ベテラン担任のサポー卜と、音楽の授業が彼女の受け持ちだ。当時24才で、見た目は、そのころセクシーアイドルで売り出していた岡本夏生似。実際、学校にボディコンを着てくるよぅな先生で、母親はイライラとし父親の方は「ヤリてえなあ」と、子供の
オレには意味のわからぬことを言ってたのを覚えている。そんな派手な外見もあって、マチコ先生はクラスでも人気者だった。性格も穏やかで、分け隔て無く誰にでも優しい。クラスの大半の男子が彼女に淡い恋心を抱いていたことは間違いない。
翌年、そのまま同じクラスで持ち上がり小6に。授業に性教育の時間が加わった。担当はマチ子先生である。ここで、オレは彼女から、思わぬ攻撃を受ける。
「山本君、子供の作り方はわかる?」「毛はもう生えてるかな?」
「精通はしてる?朝、起きたらズボンがベチョベチョになったことは?」
オレが集中的に狙われた理由は察しが付いた。特別、可愛らしい顔をしていたわじやない。他のクラスメ —卜に比ベ、体の発育がずば抜けていたのだ。当時すでに、170センチで70キロ。性に関しても、父親が持っていたエロ本を盗み見て、オナニーも覚えていた。
にしても、まだ小6のガキである。マチ子先生のことばは、あまりにストレー卜で、質問にもただ恥ずかしそうに下を向いてるしかなかった。
彼女はその後、オレを『ヒロ君』と呼び、廊下ですれ違ったとき意味なく体に触ってくるようにな
った。単にからかわれてるだけ。そう考えるのが自然だろう。が、実は違った。
オレが体育の授業で右腕を骨折してしまい、ギプス生活を強いられていたある日の放課後。学校のトイレでズボンを下ろせずに困っていると、偶然、そこにマチ子先生が通りかかった。
「あらやだ、どうしたの?」「…ぃゃっ」「ほら、私が手伝ってあげるから」
言うが早いか、マチ子先生はオレのズボンを下ろし、パンツも下ろしチンコを掴んでケツをさすりだした。頭が真っ白である。いったいなぜ??チンコを握ってくれてなくても、シッコはできるよ。先生、困ります…。混乱しつつも出しきったところで、驚くべきことが起きた。なんと、マチ子先生がオレのチンコをシゴキ始めたのだ。恐怖で声が出なかった。が、自分の意に反して、大きくなるチンコ。そしてあっという間に射精…。頭の中はグチャグチャである。茫然自失のオレを見つめながら彼女はニコリと笑った。
「あ—あ。いっぱい出しちゃった。恥ずかしいなあ」「このことは絶対に誰にも言っちゃダメよ」
言えるはずがない。
11才の子供にとっては雷を喰らったような出来事。これが誰かにバレるくらいなら死んだ方がマシだ。いや、バレて困るのはマチ子先生の方だろう。なんと彼女、この一件以来、定期的にオレを音楽準備室に呼び、チンコをシゴくようになったのだ。明らかな淫行。発覚すれば、新聞やテレビでも報道されるに違いない。そんな危険を冒してまでなぜ?
むろん、当時のオレはそこまで頭が回るはすもなく、ただされるがままだった。卒業後、マチ子先生のことは、意外にすぐに忘れた。傷が深かっただけに、記憶の奥底に封印してしまったのだろぅか。このまま会いたくないし、会うはずもないとも思っていた。
が、人生とは因果なもの。
昨年暮れ、今まで聞いたこともなかった小6の同窓会の案内が届いたのだ。30才になる前に、遭いましようということらしい。あれから実に17年。マチ子先生のことを思い出さないはずはない。ただ、すでに嫌悪も恨みもない。すでに、何の関心もない人にまで風化していた。オレは「参加」に〇を
付け投函した。
当日、30分ほど遅刻して会場につくと。懐かしい顔が並んでいた。根暗だった友が営業で活躍していたり、クラス1のブスがイイ女になっていたり。みんな変わったなぁと目を細めたその先に、マチ子先生の顔があった。彼女は、すっかりオバサンになっていた。岡本夏生似の面影はどこにも無く、まるで別人のよぅだ。オレはこんな女にイタズラされていたのか…
不意に、音楽準備室でいたぶられた日々が蘇ってきた。あんな破廉恥なことをして、同窓会にのこのこ顔出してんじやね—よ!自分でも驚くほどの怒りがこみ上げ、同時によからぬ企みが浮かんできた。オレを侵し続けてきたこの女を、今度はオレが犯してやる。現在の彼女に性欲など微塵も沸き起こらないが、無理矢理でも犯さないと過去が清算できない。いかにも飛躍した論理だが、思い出したくない過去を思い出してしまったのだから仕方ない。怒りが抑えられないのだから仕方ない。
2次会終了後、それまで意図的に近づかなかったマチ子先生に声をかけた。
「先生おひさしぶりです。山本です」
「ああ山本君!元気だった?」
山本君…。長い月日が呼び方を他人行儀に戻していた。彼女に戸惑いは特に感じられない。アンタには何の罪悪感もないのか。怒りを抱えたまま、居酒屋に誘った。さらに酔わせて、店のトイレで犯すつもりだった。文句は言わせない。しかし——。彼女は、すっかり所帯染みていた。家のローンがキツイ、ダンナが浮気してるらしい、子供が受験で大変云々。聞けば聞くほど、モチベーションが下がってきた。どうでもいいじゃねえか、こんな女。オレは、昔のオレをいたぶったあのときのままの彼女を犯したいんだ。こんなオバサンを今更どうにかして何になる?止め止め、計画中止。
ただ、どうしても聞いておきたいことがある。先生、あのときのこと、どう思ってるんです?何も言わなかったけどオレはオレで苦しんだんですよ。ベラベラ話すマチ子先生のロを遮ろうしたとき、彼女の方からうつむきがちに切り出してぎた。
「山本くん…ごめんね。あのころの先生、どうかしてたんだと思う。本当にごめんなさい。許してね」殊勝に頭を下げる彼女を見て、何も言えなくなった。先生、もういいよ。納得はできないけど、もういい。さようならマチ子先生。
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