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20190728182731.pngここ数年、力ノジョがいた時期がほとんどない。付き合っても長続きしないのだ。続いて半年。いや、見栄を張った、3カ月くらいか。とにかくすぐダメになる。理由は明らかだ。自分から惚れたパターンばかりだからだ。惚れて、拝み倒して、半ばむりやり付き合い始めるもんだから、ちょっとした拍子ですぐフラれちまう。女ってのは難しい。
ダメになるたび思う。やはり女には惚れちゃいけない。惚れさせるべきなのだ。といっても、それがラクにできるほど取り柄がいっぱいあるなら、こんな苦労はしてないわけで…。そこで俺は『吊り橋効果』にすがりつこうと思い立った。これ、心理学の有名な定説で、

吊り橋を渡るときのような恐怖感、緊張感を共有した男女は親密になりやすいことを意味している。

映画などでよくある展開だ。バスに閉じ込められた2人が恋に落ちたり、犯人に追いかけられてる2人がセックスしたり。言ってしまえばべタな話なのだが、効果的なアイデアとは、常にシンプルなものなのかもしれない。

俺は北関東の温泉街にある吊り橋に向かった。温泉街は雪だらけの山の中にあった。道路も除雪されておらず、足元に気を付けないと転びそうだ。まもなく吊り橋があった。けっこうな高さの渓谷にかかっている。

当たり前だが、万橋ケタはない。ワイヤーで宙ぶらりんになっている。橋の上は、ビュービュー風が吹いているうえ、手すりの高さも胸より下だ。そしてギシギシ揺れている。万がーワイヤーがブチンと切れたら終わりだ。いい力ンジいい力ンジ。この大迫力、オナゴ連中ならキャーキャーもんだろう。

さて、こんなところにやってきた俺、別にオトしたい女を連れて来てるわけじゃない。そんなのがいればさっさと温泉宿に向かってる。惚れさせる女は現地調達だ。何度か吊り橋を往復したあと、橋のたもとで女の子を待った。

真冬の寒い時期だからか、見物客はパラパラだ。力ップルたちを見ていると、先入観からか、橋を渡った後のほうがより親密になっている気がする。すでにデキてる連中にも、吊り橋効果は効くのかもしれない。

「すごーい」「ほんとだね」

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後ろかり女の声がして、はっとした。女の子2人組が目をランランさせてる。来たー彼女たちが橋を渡り始めた。追いかけろ。
「チョー高いですよ」
2人組は、これといって怖がることなく歩き続けた。橋がギシギシ音を立てても大して気にしてない。「揺れるね」「そうだね」

始終こんなカンジだ。なんだか調子が狂ってしまう。接触のタイミングを見計らつていると、片方の子と目があった。いざ声をかける。

「風強いね」「強いですね」「吊り橋どう」「まあ、吊り橋って力ンジ」なんだそれ。

「下までどれくらいあるかな?」

「えー。とりあえずチョー高いですよね」

2人が下をのぞき込む。でも怖がってるようには見えない。あっけらかんとした感じだ。彼女らのそばをくっついて歩くうち、吊り橋を往復し終えた。これで同じ恐怖感を共有した…ってことでいいのか?

「このあとなんだけどさ?」「はい?」「よかったらご飯でも食べない?」「え」

2人が顔を見合わせている。

「すみません。これから行こうと思ってるところがあるんで」そうだよね。うん。

「落ちたらどうなるを思う?」「はははっ。こわいー」
こんなに高い吊り橋を怖がらないなんて、アホじゃないか。想像力が乏しいというか、危険察知レベルか低いというか。ワイヤーが切れたときの事態を思い浮かべられてないのだ。

今度はいかに危ない場所なのかを説明してやろう。よし、そうしよう。女の子4人組がやってきた。さっきの2人と同様、あっけらかんとした力ンジだ。俺は、橋の真ん中で待ちかまえて言った。

「すごい揺れてるよね?」「そうですね」

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お調子者キャラっぽい子が反応した。

「こんなに揺れて大丈夫かな?落っこちたりしないかな?」

別の女の子が、さも当たり前のように言う。

「ま、それは、たぶんないんじゃないですか」

「そうとは言い切れないよ。万がーってのはあるからね。下を見てごらんよ」4人が下を見た。
ではなく、シレっとした表情で。んー。まだピンときてないようだ。もう少し脅かそう。

「落ちたらどうなると思う?」「はははっ。こわいー」

「ヤバくない?」「まあ、たぶん、死にますよね、ていうか即死ー」

彼女たちはケタケタ笑い出すと、橋の真ん中で「ねー写真撮ろうよー」とポーズを取った。何でそうなるの?
ワイヤーを掴ん揺さぶり攻撃
その後も脅かし作戦を続けたが、反応は薄かった。

「吊り橋は横風に弱いんだよ」「…そうなんですか」

「ほらほら、この音」「はい?」「この音、ワイヤーが悲鳴あげてるんだよ」

ホラを吹いても、みんな笑うだけ。惚れる気配はーミリもない。
もうこうなりゃ自分で橋を揺らしてやろう。さすがにグラグラしたら恐くなるはず。グッドアイデアだ。ちょうど橋の上に2人組がいる。ハデに転んでやれ。トスンー橋が大きく揺れた。ギシギシ床がきしみ、2人も手すりに手をかけた。いいぞいいぞ。

今度はワイヤーを掴んで揺さぶりだ。ぶらーんぶらーん。橋の上の全員が何事かとキョロキョ口している。犯人と思われるのは勘弁。俺も素知らぬフリをしてキョロキョ口しておいた。では、2人にアタックしてみましよう。

「揺れますねえ」「…ですね」

「揺れるとは聞いてきたんですけど、こんなに怖いとは思いませんでしたよ」

「…そうなんですか」「こういうときは、みんなで渡ったほうがいいですよね」

「はあ…」
「よし一緒に渡りましょう」

強引に2人の前を歩きだした。チラりと振り返る。ちゃんと付いてきてる。でも無言だ。揺らしてるのを見られていたのかも。そのまま橋を渡り終わった。一応メシに誘ってみたが、2人は逃げ去った。
昼を過ぎて風が強くなってきたせいか、見物客の数がぐんと減った。ただでさえ少ない女の子グループはまったく来なくなった。雪の中でポツンと一人。すでに30分以上待っている。とにかく早いとこ誰かと仲良くなりたい。この際、おばちゃんでもいいかも。タイミング良く、40才くらいの子連れおばちゃんが来た。俺はひらめいた。よくマンガなんかで、頭の上に電球が光るのがあるが、まさにあんな感じだ。
子供をビビらせる→母親に恐怖が伝わる。どうだ、これー急いで親子のあとを追い、4才くらいの男の子に話しかける。

「ボク、(とうりゃんせの歌)知ってる?」子供は少し黙ったあと、ニコっと笑った。「知ってる」

「この橋もそうだよ。行きはョイョイ帰りはコワイだから。ボク、もう家に帰れないよ。こっから落っこちちゃうよ」

かわいい目が、俺をまっすぐ見つめている。母親がすかさず絡んできた。

「ちょっと怖がらすこと言わないで下さいよ。この子、友達の子なんだし」

へ友達の子?どういうことなの?

「お母さんは高所恐怖症なんでムリだって。ほら、あそこで待ってるんですよ」

橋のたもとをみると、女がこっちを向いていた。…ふーん、そういう人がいるのか。高所恐怖症だなんてものすごくありがたい情報だ。もし橋に乗せることができたらもらったも当然だろう。たもとへ走る。

「すみませーん」「はいっ」

「もしかして高いとこ苦手な人ですか?僕もそうだから、そうかなと思って」

「はい、高所恐怖症で」「僕も一人で渡るの恐いから一緒に渡りませんか?」

「私はやめときます」「そこをなんとか」「ホントに嫌なんで」

おばちゃんはクビを横に振り続けた。

「わかりました。じゃあ、僕が頑張るのを見ていてください」「はあ…」

「僕が真ん中まで行けたら、一緒に渡ってくださいね?」

約束を押しつけて、俺はひとりで橋を渡り始めた。ようやく真ん中にたどり着き、後ろを振り返る。すでに女はいなかった。

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「おばあちゃん、落っこちて死にますよ」
山は日が沈むのが早い。西日もだいぶ傾いてきた。時間かない。ここまで成果が上がらないと、もはやヤケクソになってきた。若い子はいないし、オバサンもダメ。残るはバアさんしかない。普通に誘ってもお茶くらいはできそうだ。あら、ナンパなんて何十年ぶりかしらってなもんで。惚れさせてどうすんのかって話でもあるが。

バアさん2人組がいた。一人は金髪でファンキーだ。行きましよう。

「お元気すね。こんな揺れてる橋を渡るなんて」

ワイヤーを揺さぶりながら近づいていく。
「コワイでしょ?」「ぜんぜん」

ならばとその場でジャンプした。吊り橋がグラグラ揺れる。

「ほら、橋が壊れますよ」「うわあ、うわあ」「おばあちゃん、落っこちて死にますよ」「こら、もう止めてよー」

どうだ、ビビったか。俺をナメるなよ。てか、いったい俺はどこへ向かおうとしてるんだ?さんざんバアさんを脅かし、橋を渡り終えたところで声をかける。

「よかったらお茶でも飲みませんか」「バ力なこと言わないで」

バアさんは、さも当然のように断った。

「ダメですか」
「ダメダメ。他あたって」
というわけで、今も俺には彼女がいない。惚れたキャバ嬢に土下座でもするしかない。

美容部員もドキドキさせてみよう・仕事中の美容部員にラブレター

約束当日、河波さんの勤務地近くで待ち合わせし、予約した店に向かった。

彼女はカッチリした制服とはって変わり、ジーンズにレザジャケットというカジュアルスタイルで、喋り方もゆったり。
店へ向かいがてら、いきなり質間が飛んできた。あの、失礼ですけど字が女の子みたいに力ワイかったんですがホントに書いたんですよね。

「あの手紙、本当に竹中さん書いたんですか?」「え?」

思わずロごもってしまった。実はこの連載で渡している手紙、鉄人社のバイト嬢に代筆してもらっているのだ。

「なんか書いてみてください」

「いや、実はね、俺の字ってすごい汚いから、会社の子に頼んで書いてもらったんだよね」

「えー?そうなんだ。でも恥ずかしくなかったのっああいう手紙なのに」
「まあ恥ずかしいけど、いよ」「まあねー」
よかった。代筆でもさほど問題はなかったみたいだ。お店に着いてビールで乾杯酒はかなりお好きらしい。
すでに彼氏がいることは聞いているが、それ以降、彼女もその話を持ち出さないので、あえて触れなくてもいいだろう。関係がうまくいってりゃ、こんな男に会うわけないのだから。

仕事の愚痴を聞き、フアッションや過去の恋愛話で盛り上がる

「私、高校時代、暴走族の特攻隊長と付き合ってたんですよ」
「えー、それって気合い入ってるね。河波さんもレディースだったとかっ」

「いえ、私は違いますよ」

ふーん、まさか今の彼氏もヤンキーじゃないよな。女って毎回、似たタイプと付き合うからちょっと怖いな。終電間際、俺の家で飲み直さないかと誘ってみたが、明日は朝6時起きとの理由で断られてイロイロ聞けて勉強になりました。また飲みましょう

帰宅後、彼女からメールが届いていた。
その後、日に一通の頻度でメールが届くようになり、そして1週間後、彼女から誘いがあった。

『突然なんですけど今日ヒマですか?ビール飲みませんか?』

今度こそ最後までイケる。俺は確信した。約束の日、ソバの有名店に人り、ビールで乾杯する。明日は仕事がお体みだそうなので、のんびり飲める。2人で日本酒の畑を3本あけたところで、河岸を変えようと店を出た。

まだ時間は夜9時だ。

「この辺のいい飲み屋知ら1ないんだよね。ウチで飲まない?タクシーで5分だよ」

「そんな近いのっ」

「部屋に酒あるし、近くのコンビニで買い足せばガブ飲みできるよ」「そっか」

よし。やっぱ彼女も今日はヤル気だったんですね。部屋で再び乾杯してすっかり酔っぱらうと、彼女は勧められるまま風呂に入った。最初から泊まる気だったかのようだ。着替えを貸し、当然のように彼女の手を取り寝室へ。ベッドに人り、無言のままキスしようとすると、顔を背けられた。

「駄目だよー」「何が?」「-」

こんなとこまで来ておいて何が駄目なのか。ならばとTシャツをめくろうとしたところ

「駄目だってー寝なさいー」さらに強い口調で一括された。

この手のやり取りは面倒くさい。いったん眠り、朝方、目を覚ました直後に再度トライするとしよう。数時間後、目が覚めた。隣で河波さんが寝息を立てている。Tシャツをゆっくりめくって身体に唇をはわせていく。彼女も目を覚ましたのか「あっ・」とかすかな瑞ぎ声を漏らしはじめた。そのまま舌先を胸に。と、なぜか手で遮ってくる。「私、小さいから・・恥ずかしいよ」

「ぜんぜん小さくないって。むしろ小さい方が好きなくらい」

確かにAカップに満たない大きさだが、ピンコ立ちしたピンクの乳首はエロい。手を押さえつけながらさらに攻め続けた。次はいよいよ股間だ。

「駄目だよ、今日生理だもん」「そうなんだ。俺は大丈夫だけど」

「ベッド汚れるし」「洗うから平気」

手を伸ばすと、生理以外のヌルヌルが溢れていた。

「あっ、あん、あんー」瑞ぎ声が大きくなってきた。そろそろいいだろう。そのままパンツを脱がして挿入だ。

「あつ、あつー」大声でよがる彼女にガンガン腰を振りつつ顔を近づけると、ようやくキスしてくれた。彼氏がいるのにエロい子だ。こうなったら止まらない。2人は互いに腰をグラインドしながらいつまでもニュルニュルと舌をからませ続けた。
『私からまた誘ったらキモチ悪いので竹中さんがヒマで退屈しそうなとき誘って下さい』

思ってもみなかった。まさかあの美人な美容部員が、都合のいいセフレになってくれるなんて。

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