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下ネタが嫌いなスポーツジムのお姉さんひょっとして処女?
女性店員さんがターゲットなのだが、なにも手紙作戦は店員にしか使えないわけじゃない。何度か見かける機会があり、ラブレターをしたためてきてもおかしくない間柄…。
スポーツジムの客はどうだろう。ムチムチのジャージ姿で汗を流す彼女ら、とても魅力的に見えるものだ。男性読者の中にも虎視眈々と狙ってる方がいるのでは?
というわけで、今回は大手スポーツジムの短期会員になり、汗かき美人さんに手紙を配
りまくった。待ち合わせ場所にうつむき加減で現れた彼女は、ジムで会ったときよりも数段暗い雰囲気だった。
「あ、すみません、緊張してます…っていうか、ちょっと風邪ひいちゃって変な声なんですけど…すみません」少し熱もあるらしい。そんな身体なのにわざわざ来てくれたなんて。
「じゃ、なんか暖かいものでも食べに行こうか。お酒はやめた方がいいかな」
「いえ、お酒はいけます」「え?酒好きなの?」「はい。けっこう好きですね」
ジム通いしてるような子は飲酒を控えるようなイメージがあったが、彼女は「日本酒でもワインでもイケます」と強気な発言だ。ならばワインダイニングバーで酔わせちゃえ。「乾杯〜」ぎくしゃくしながらも、互いの自己紹介のような形で会話はスタートし、そしてゆるやかにツッコミを入れられた。「私、先月ほとんどジムに行ってなかったんだけど、いつ私のこと見たんですか?」
「んー、そこまでは覚えてないけど、1カ月ぐらい手紙持ったまま探してたんですよ」
「あ、そうなんだ…なんかすみません。実は、最初、なんか騙されてるんじゃないかと思ってて」
「ん、どういうこと?」「なんか売りつけようとしてるんじゃないかって思ってたんで
すよね。何かの会員になってくれ、とかあるじゃないですか。手紙なんてもらったの初めてだったし」「そっか、そんな風に見えてたんだね。タイプだなーって思って声掛けただけだから、そんなんじゃないよ」「そうですか、すみません」
せっかく男女が集まる場所なのに、ジムで手紙って珍しいんだな。後々、通いにくくなるからか?誤解が解けたところで、色恋の話にシフトだ。
「彼氏ですかー、ずっといないんですよね」「ホントに?理想が高いとか?」
「いえいえ」詳細は濁したが、数年前に彼氏にフラれて以来、ずっといないそうな。
「俺も1年前にフラれたんだよね。好きな相手ができたって言われて」
「じゃ私たち、フラれ組ですね。ハハハ」
なかなかイイ雰囲気になってきた。でもこの日は、あまり酒を飲ませることもなくお開きとなってしまった。風邪がぶりかえしたようなのだ。「ごめんなさい、ちょっと身体
の調子が…」無茶はよそう。この感じならすぐに再会できるだろうし。夜、メールが来た。
事前のメールで魚料理が食べたいとリクエストを受けたので、駅近くの和風居酒屋で2度目の会合を開いた。
「すみません、わざわざ来ていただいて」「いやいや、こちらこそ付き合ってくれてありがとう」
まだ多少ギクシャクした感じだが、前回よりはマシだ。たっぷり飲ませるぞ。つまらぬ自己紹介はもういらない。恋愛話ももう済んだ。ならば今日は下ネタだ!
しかし、ソッチ方面の話題への食いつきは悪かった。相当にお堅いらしく、高校生のときに始めて付き合った彼とは、結局3年間エッチさせなかったそうな。
「なんか、そういうこと考えられなかったっていうか、オエッて感じで」
オエッ?セックスが気持ち悪いのか?
「わたし、あんまりそこにこだわらないっていうか…」「重要じゃないと」
「重要だけどさ…別になくてもいいかもしれない」え〜!なくていいわけないでしょうに。それってジムで手紙渡してきた男と2回目でセックスなんてありえないって遠回しに言ってます?なんだか雰囲気がおかしいので初体験の話をきいてみると、「最近…かな?」と歯切れの悪い返事が返ってきた。かな? ひょっとすると、この子、処女?
「会社の人と飲んでると下ネタになるんですよね。それがなんか気持ち悪くて。ちょっと潔癖って言われるんだけど…」
攻めにくいなあ。でも一発目のメールで番号教えてくれた子なんだから、隙はあるはずなんだけど。
「じゃそろそろお店出ようか」一か八か、ダメ元で彼女の部屋で飲み直そうと提案してみた。
「いやいや、私の部屋はダメですよ。すっごい狭いし汚いし、友達も入れたことないもん」だよな〜。かといってこの空気で、電車に乗ってラブホにも向かえないし。
いわゆる〝人たらし〞のコツは、本人がそう理解されたいと願っている、そのまんまのとおりに理解してやることだ。例えるなら、体力はないけど投げる球だけはめっぽう速い選手に、「お前の速球があれば3人だけなら完璧に打ち取れるぞ」と声をかける監督が心酔されるようなものだ。おじさん臭い野球の例えは置いておき、これを女性店員に置き換えるとどうなるか。彼女らはいったい自分をどう理解されたいと思っているのか。これにはするどい観察力がいる。仮にファミレス店員が、通路に落ちている小さなゴミをそっと拾ったとしよう。まさにこんな些細な部分こそが「理解されたがってる」箇所だと私には思える。あるいは食器を片づける手順がやけに手際よく、テーブルをおしぼりで隅のほうまで丁寧に拭いていたりすればそれもまた着目ポイントだろう。要は他のバイトとは違う、その子なりの意識的な行動を見つけ出すのだ。そここそが当人の自尊心のよりどころなのだから。
彼女らをオトすためには、そのあたりのことを手紙に記すべきだ。『ちょっとしたゴミを拾ってる姿に関心しました。気持ちいい接客に感謝したいです』『お客さんのために丁寧にテーブルを拭いてくださってるんですね。いつもありがとう』
この一文二文のあとに、ぜひ食事でもと連絡先を記して反応を待つ。単純な手紙の何倍も返信率がアップすることを約束する。
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