HON22-10[201]

都内在住以外の人は、ニュー新橋ビルと聞いてもおそらくピンと来ないはずだ。いや、都内に住んでいる人でさえ、「え、何それ?」的な反応を示す人が大多数かもしれない。
 実のところ、私もビルに立ち入った経験はない。ただ噂だけは何度も耳にしたことがある。
 たとえば、こんな話。
「ニュー新橋ビルの中のゲーセン、換金できるんだって」
 あるいは、こんな話。
「知ってる? 商業施設なのに店舗型ヘルスが入ってるんだぞ」
 つまり、昔から、いろいろなデタラメが横行しているビルというわけだ。
 というわけで今回は、ニュー新橋ビルを案内しよう(現地に行ったこともないヤツが偉そうに言うのもアレだが)。
フツーはひなびた商店街にあるものだ
 ニュー新橋ビルは新橋駅のド真ん前にある。日比谷口を出て、街頭インタビューのメッカ、SL広場を突っ切れば、もう到着だ。文句ナシの好立地といえよう。 
改めて外観を仰いでみる。
築50年、経年劣化の痕跡は隠しようもないが、千鳥格子にも似た外壁のデザインにはなんとも言えない不思議な味がある。ザ・昭和というか。
 当ビルは地上11階建て(地下は3階まである)だが、商業エリアは地下1階から4階まで、計5フロアしかない。
 というわけで、まずは4階から順に下って様子を見ていこう。
 年季の入ったエレベータで4階に来た。では探索。
 どうやら4階は飲食店が多いようだが、ところどころ、商業施設には不釣り合いな店も。
 雀荘だ。ただいま時刻は平日のお昼過ぎ。この時間帯はさすがに客もいないだろう。
 と思ったら、サラリーマン風のおっさんがのそのそと出てきた。びっくりして思わず声をかける。
「あの、つかぬことお聞きしますが、マージャンをやってらっしゃったんですか?」
 おっさんはキョトンとしている。
「え、そうだけど? だってここ雀荘だよ?」
「でも、お仕事中ですよね?」
という質問がノドから出かかったが、結局、聞けずじまいだ。あまりにも悪びれた様子がないので気を飲まれてしまった。
 さらに奥には碁会所もあった。この時間にかかわらず、ジーサンたちが碁を打っている。ジーサンは働いてないから別にいいのか。
 にしても、不思議な空間だ。雀荘に碁会所って、フツーはひなびた商店街の端っこにポツンとあるものだ。なぜ泣く子も黙る、港区新橋の商業ビルに?

タバコ天国の看板に偽りナシだ
4階はこれくらいにして、お次は3階だ。
 エスカレータで3階に着いた途端、面白そうな看板が目に飛び込んできた。
「タバコ天国」
 え〜なになに…10分110円でタバコが吸い放題? しかもフリードリンク付き?
 のっけから当ビルの異様な雰囲気にやられて、はやくも疲れていた折、ここらで一服するのも悪くないかも。
 入店して初めての利用だと伝えると、店長らしき男性が丁寧にシステムを説明してくれた。
「当店は滞在10分ごとに110円かかりますけど、ドリンクはすべて飲み放題になってます」
 店長の指先には、ファミレスにあるようなドリンクコーナーがあり、種類も豊富だ。
「タバコはどこで吸えますか?」
「当店は全席喫煙可能ですよ」
なるほど、しゃらくさい喫煙コーナーなどないってわけか。こりゃタバコ天国の看板に偽りナシだ。
「本当に吸い放題なんですね」
「あそこ見てください」
 店長が窓の下のSL広場を指さした。
「あそこに喫煙所があってよく行列を作ってるから、ときどき店のビラ持って営業しにいくんですよ。でも、誰も受け取らない。ここに来たら列に並ばなくていいし、110円で美味しいコーヒーも飲み放題なのにねぇ」
 店長が続ける。
「あ、そうだ。お客さんって加熱式を吸うの?」
「ええ、でもメインはやっぱり紙巻きですね」
「あそう。うち加熱式の試供品がたくさんあるからそっちも好きなだけ吸えますよ」
 めちゃくちゃいい店じゃん。アイコスまでフリーとは。
 説明が終わり、ようやく客席へ。店内にはおっさん客が大勢いて、みな紫煙を旨そうに吸ったり吐いたりしている。近ごろの喫煙者は肩身の狭い思いをしてるが、ここはソートー居心地がいいぞ。
 店内には漫画や雑誌も豊富に揃っており、気がつけば1時間近くも居座ってしまった。
おっと、昼メシまだ食ってなかったな。
最後にエビピラフ(出前制)を食ってから探索を再開しよっと。
「もうこのビルは治外法権ですよ」
 3階はタバコ天国の他にめぼしい店はなかったので、エスカレータで2階へ。
 そのまましばらく2階をウロウロするうち、頭がクラクラしてきた。理由はチャイナエステの存在だ。それも1軒どころではない。2階で営業中の店のほとんどがチャイエスなのだ。パッと見で10店舗以上はあるだろうか。
 店の前に立つ呼び込み要員と目が合ってしまった。
「オニーサンオニーサン、マッサージどう? キモチイイよ〜30分3千円。ねえ、マッサージ」
 客の腕を引っ張り、強引に店に連れて行こうとするやり方は、路上のチャイエスとまったく同じ。
 しつこい勧誘に閉口していると、ふと「TENGA」の文字が。どうやらこの先にアダルトショップがあるらしい。よし、とりあえずあそこに避難だ!
 店内に入ると、そこはまさにアダルトショップだった。バイブ、電マ、ローター、さらにはエロDVDやエロ漫画まで揃っている。もはやここが新橋駅の近所であることを忘れてしまいそうだ。レジの奥で店長らしき人物が座っているので、質問してみた。
「このビルの2階って、なんでチャイエスばかりなんですか?」
「このビル、もう取り壊されるんですよ、老朽化で」
 彼いわく、予定ではとっくに取り壊されているはずなのだが、コロナの影響で工事が遅れに遅れまくっているらしい。
「だから、他のテナントさんとかどんどん出ていってる状況なんですけど…」
 そのスキを突いてチャイエスが増殖してるわけか。どえらい繁殖力だ。
「彼女たち、強引な客引きとかフツーにしてきますからね。もうこのビルは治外法権ですよ」
「ちなみにヌキありですか?」
「ここに来るお客さんの話だとあるみたいですよ。まあ、でもさすがに全部の店がやってるわけじゃないと思いますけど」
 ちょっと確かめてこよう。
「あと5千円出したら、コレするよ」
 通路の先には、チャイエス、空き店舗、チャイエス、空き店舗と、ほぼ等間隔に3軒の店が建ち並んでいる。無数にあるチャイエスのどこがヌキありなのか見当もつかないなら、運にまかせるしかない。この3軒で当たりが引けなかったらあきらめよう。
 まず1軒目。
「オニーサン、マッサージどうですか?」
「ヌキありなら入るよ」
「えー、そんなのやらないよ〜」
 ここはパスだ。次、2軒目。
「ヌキある?」
「そんなことしないよ!」
 パスだ、パス。では最後の店。
「ここってヌキあり?」
「そういうのはやってないね」
 はい、全部ハズレでした。
 と、立ち去ろうとしたものの、女は掴んだ腕を離そうとしない。
「オニーサン、マッサージお願い。30分2千円でいいから!」
 千円のディスカウントか。そこまで言うなら、最近、腰の調子も悪いし揉んでもらおうかな。
 てなわけで、マッサージを受けることになったのだが、そろそろ
30分が経とうとするころ、施術担当のオバハン(推定40代)耳元で囁いてきた。
「あと5千円出したら、コレするよ」
 顔を上げると、オバハンが手コキのジェスチャーをしている。やはりそう来たかとどこか納得すると同時に、こんなことも思った。
(こんな調子なら、このビルの全チャイエスがヌキありだとしても不思議じゃない)
 おそらくこの予想は当たっていると確信してるのだが、さて。
★ 魔窟のような2階を抜け出し、1階へ。小遣い制のお父さんにはありがたい(?)、クレジット現金化に使えそうな金券ショップがずらっと並ぶ様は圧巻だ。
 地下1階はごくフツーの飲食店街だったので割愛する。ちなみに、当ビルでは3軒ほどゲームセンターを確認できたが、もはや換金は行っていないようだ。
 しかし店舗型ヘルスは魔窟の2階で絶賛営業中である。雀荘あり、タバコ天国あり、手コキチャイエスと店舗型ヘルスあり。さらに地下の飲食店街では昼酒まで飲める。
 およそおっさんの大好きなものがすべて揃うこの夢のビルは、2028年着工(予定)の新橋駅前再開発により消滅するという。なんとも寂しい限りだ。
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