結婚後に嫁の全身整形が発覚した

誰だって、付き合うオンナは少しでも美人の方が嬉しいし、そのためなら彼女に整形の週去があっても構わない。最近は美容整形手術も広く受け容れられるようになってきた。

もっとも、それはあくまで恋人まで。

いざ結婚となれば、話は別だ。

キレイにイジった顔がいつまで保てるのか疑問だし、将来、子供が生まれた際、整形前の不細工な婆に似ていたら、とても納得できない

ただ、問踊は入籍の段階で、彼女の顔かリアルかフェイクか、確かめようがないこと

惚れに惚れて結ばれた女が全身サイボーグ。そんな笑えない現実に出くわした

オレの天国と地獄を聞いてほしい

忘年会掃りに・同僚と飛び込んだキャバクラで僕然隣に座った女

それが後にオレの妻となるサヤだった。

こんばんは。このお店は初めてかしらっワタシのこと可愛がってくださいね

モデル・かりな似のバッチリに、ドレスの胸元には、たわわなスイカッブ。

キャバ歴3年で器才という彼女が、店のナンバー１というのも十分納得がいく。

一方、当時32才のオレは、一応上場企業に勤めてはいるものの、月給が30万。月に300万稼ぐサヤに比べて、あまりにチッポケな存在である

きけば彼女、金持ち客に、エルメスだのヴィトンだの連日のようにプレゼントされているらしい。オレなど、とうてい相手にされるわけがない

が、幸か不幸か、オレは完全に一目惚れしてしまった。

一発ヤリたいとかそんなレベルじゃないりすっとそばにいて、できれば一生一籍に暮らしたいとまで考えてしまう

その日から、店通いが始まった。

ストー力ーのように重いキャラにはならず、それでいて紳士に

金で勝負できない分、とにかくマジメに口説き続け、3カ月後、ようやく店外デートにこぎ付けた

「サヤのこと、本気で好きなんだ。今はまだ、勤め人で情けないオレだけど、将来は会社を立ち上げて、必ず幸せな家庭を作る結婚を前提に付き合ってくれないか」

我が人生で、ここまで必死になったことなどあろうか

マメにメールやフレゼントも贈り、その甲斐あってか、初デートから1カ月でベッドイン

フェロモンをたっぶり堪能し、さらにその半年後、ついに彼女に寿退店を決意させるに至った。

結婚式は天国の絶頂にいた

女優のような美貌の彼女に、古い友人たちは羨望の眼差しを自け、田舎の親戚などは恥すかしがってマトモに会話すらできない。さほどにサヤの花嫁姿は美しかった

朝7時半に家を出て、夜は9時頃に帰宅

それまで飲んだくれてばかりだった生活は、美人の妻が家にいるだけで一変した。ただ、少しばかることもあった。から今日まで、彼女の素顔を拝んだことがないのだ

まさか本物の女優じゃあるまいし、そこまで化粧をする必要があるのか、ま、別に困るわけじゃないけど。結婚からー年ちょい

いつものように夜通しヤリまくった翌朝の日躍日、珍しく先に目を覚ましたオレは彼女の顔を見て凍りついた。

「サ、サヤー起きてーなんか鼻がおかしくなってる」

寝てる間、オレの肘でもぶつかったのか。だとしたら、すぐに病院へ行かなきゃ

「あっ、ちょっと待って、すぐに治るから」

「治るって、自分でイジったらヤべーだろー」

「本当に平気だから」

まもなく洗面所からサヤが戻ってきた！

確かに、鼻は元通りになっている

過去に格闘技でもやってたのか。正直に話してみろよ。

「あはははは。俊ちゃんってやっば面白ーい」

「い、いやあ、はは」

天使のような笑顔に、納得したが、それが重なれば、さすがに疑問に思うりもしやー。

「なあ、サヤ、オマエ、整形したことないかっ前から鼻が曲がったり、目が一重になったり、最近はオッバイが力チコチに固くなってんじゃんか」

「俊ちゃんはどう思うのっもし・私が整形だったら別れたいっ」

「いや、そういうことじゃなくてさ」

「ちょっと待ってこれ見てくれるっ」

彼女が寝室から1枚の写真を持ってきた。

顔テカセーラー服高校生が写っている。

誰なんでしょうこの女は

「アタシだよ」

「へっ」

「ねえ、俊ちゃん、一生のお願いだから、手術代500万円出して＜れないっ鼻のフロテーゼがずれて痛いし、埋没法で吊った二重眼が落ちてきてるから、切開でしないとダメなのシリコンも違和感があるし」

「ちょ、ちょっと待ってよ。そんな話、いきなりされても困るじゃん（いったい、どれだけ整形したんだよそれに500万て、おまえ、キャバクラで貯めた金はどうしたんだよ」

「全部、遊びと手術代に消えたよ。1干万以上、楽勝で使ってるから」

妻には、これまでオレを騙していたことについて、まるでわるびれたところがなかった

「バレたら仕方ないね、チャンチャン」

なんだよ、その熊度ーまったくもって頭にくるが、だからといって別れる気などない

たとえ事故に遭っても、病気にかかってもサヤは一生守る

その覚悟だけはある。

しかし「この際だから言うけど、私、顔の他に、オッバイと乳首、あと、太般もイジッてるんだよね」

★結婚して3年。現在、サヤにキャバ嬢のころの面影は微塵もない。金がなければ再手術もままならす、毎日家でポテチをつまみ、ブクブクと太るばかりだ。しかも、整形手術の告白前に発射した精子が見事に的中してしまい、ただいま妊娠5カ月ある。女が産まれたら似てしまうのか凸何ともやりきれない思いでヤケ酒を食らう今日このころである