
20年ぶりの再会の場をサポートし、その上、感謝されたらこれほど幸せなことはありません。
しかし、すべての会が円満に終わるワケではありません。客の割合は30〜70代までほぼ均等で、
皆さんいい大人なのですが、酒席でのケンカや乱闘などはしょっちゅう。
しかも、理由は馬鹿馬鹿しいものばかりです。
…………昔、地蔵盆で出された『スコール』を盗み飲みされた
…………給食にチン毛を入れられた
…………姉ちゃんを寝盗った
加害者に罪の意識は薄く、恨みを持った方が突如キレ、取っ組み合いになるのだからたまりません。被害者意識というのは、いつまでも消えないようです。
あれは片田舎で開かれた中学の同窓会のことでした。宴も終わりに近づいた頃、会場に男の怒声が響きわたりました。
「アレは、やっぱりお前の仕業やったんかⅡ」
「だから、謝っとるやないか…」
「謝って済む問題かい」
なんや、何の話や?トラブルを未然に防ぐべく問に入ったものの、怒鳴る男は土建業で力が凄まじく、簡単に弾き飛ばされてしまいました。
いったい、何をそんなに怒っているのか。
「お前の火遊びでウチの家が燃え、一家離散したんやぞ、ゴラ」
「だから、ゴメンてぇ〜、言うてるや〜ん」
ちよ、ちょっと。いくら酔ってるからって、他人の家を燃やしておいて、その謝まり方はないのでは…。
私が心配するまでもなく、土建業の男が完全にキしました。
突然ペティナイフを掴み、相手に駆け寄っていったのです。
「死ねや〜」
「なんや、何するんや〜」
結果的に、腕をかする程度の軽症で済んだものの、万が一、腹などに刺さっていたら私の会社もお陀仏だったでしょう。
こうした暴力沙汰と同様に困るのは男女の下半身問題です。
過去に恋愛関係にあった男女が再会すれば、また燃え上がっても仕方ありません。
ただ、それは会場を出てからにして欲しいのです。
以前、ダイニングバーの貸切で宴会を開いていたところ、店側から苦情が入りました。
「トイレに誰かが立てこもって使えないんですが!」
ダッシュで男子便所に入ると、明らかにあの声が…。
ひっくり返したバケツに乗り、トビラの上から頭を覗かせたところ、便座の上で男女が一心不乱に…。な、なにをしとるんや!
「早く、出てきてください!」
この2人は20代後半でしたが、40代、50代のご婦人が男性参加者と会場ホテルの部屋へ消えて行くのも多々目撃します。が、そこから先はお2人の自由。どうぞご勝手に、です
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