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R-1のエントリー受付が始まり、さっそく手続きを行った。オレ、セントゥーの一回戦の出場は、1月の9日か10日の予定となった。とにかく大舞台への準備を急がなければいけない。12月上旬、演目の方向性を裏モノテイストのフリップ芸に定め、〝巨乳〟をテーマにしたネタを作ってみることに。さしあたり、お笑い養成所の学生たちから聞いたアドバイスを取り入れ、フリップの視認性を高めるべく、画用紙にはなるだけ大きく絵を描いた。だが、出来上がったそのネタで臨んだバトルライブは、舞台上でイーゼルの金具が外れるという不測の事態も重なってか、結果はほぼ最下位だった。この惨敗、どう考えれば? けどもしイーゼルがトラブっていなかったら? もし画用紙のサイズ自体も大きくしてより見やすくしていたら? そんなタラレバが頭をよぎるのだった。 というわけで
12月中旬、いま一度、フリップのサイズについて考えてみることにした。
 プロの芸人たちはどういう寸法の画用紙を使っているのか? ネット検索してみると、ずばりの情報が載っていた。 フリップ芸でのR-1の優勝経験を持つ霜降り明星・粗品が、ユーチューブ内でこう断言していたのだ。「画用紙のサイズなんですが、最低でも四つ切り。NGK(なんばグランド花月)とかデカい会場やったら半切」 聞き慣れない単位なので調べてみる。
◀四つ切り:縦394㎜ ×横546㎜
◀半切:縦546㎜×横788㎜
 四つ切りは新聞1面、半切は新聞見開きほどのサイズである。なかなかの大きさだが、これくらいないと客からは見えないんだろう。
 じゃあ、オレが作ったフリップのサイズは?
 測ってみて、思わず苦笑いが出た。「最低でも」と言う四つ切りより小さいではないか。とりあえず前回のライブは、フリップの視認性に難があったわけだ。 粗品の話以外にも興味深いネット情報はあった。去年のR-1の準優勝者であるフリップ芸人・Z AZYの、インタビュー内でのこの発言である。「パソコンで絵を描いて、大きく分割印刷してフリップを作っています」
 なるほど、この方法だとかなり大きいフリップでもけっこうラクに作れそうである。マネしようじゃないの。 R-1の一回戦へ向けてのこれからの動き方が固まってくる。早々に今の巨乳ネタをサイズアップさせよう。同い年がM-1王者を取ったというのに
 そんな方針を定めた日から数日後、12月19日。夜、M-1の決勝戦が始まった。
 華やかな舞台だ。改めて自分はとんでもない場所を目指しているんだなと思う。 ふーん、今年はこんなオッサンコンビが最後まで残ったのか。錦鯉のツッコミのほう、43才なのね。オレと同い年じゃん。これは応援したくなるね。 2ndステージが終了し、結果発表に。えっ!? ええっ! 錦鯉の優勝である。舞台の袖から紙吹雪が吹き出す。やばい、同い年が日本一になりやがった! 普通に感動するし、これはヤル気を焚き付けられるんだけど。
 決勝戦を見終わると、オレはノートパソコンを開き、イラストソフトを立ち上げた。何だか急に巨乳ネタのサイズアップに取りかかりたくなって。
 しかし次の瞬間、また別の感情が襲ってきた。
 フリップが小さかったという問題はあったにせよ、とにかく一度最下位だったこのネタをもう一度使うってのは、どこか後ろ向きなアクションなんじゃないか。
 仮にも同い年がM-1王者を取ったというのに、そんな積極性に欠けることをやっていていいのかオレ?  自分の中の奥深いところから熱いモノがふつふつと湧き上がってきた。
 よし、この巨乳ネタはボツにしよう。R-1用のフリップ芸を一から新しく作り直してやろうじゃないか。テーマはずばり、『ひと味違うよ歌舞伎町』
 正月明けの1月5日、R-1のホームページ一回戦のスケジュール欄に、オレの名前が掲載された。
・1月10日(祝)、Gグループ、セントゥー 出場日の決定である。 この日の出場者数は、ずらっと並んでいる芸名を数えたところ、約230人。8、9人ずつのグループに分けられており、オレのG グループの集合時間は、昼12時である。大舞台へのスタートだ。
 肝心の新しいネタは、年末年始にかけ、じっくり考えた。 その際に意識したのは、M-1 の決勝戦の審査員たちのこんなコメントだ「もう1本見てみたい。他のネタも見てみたいです」
 だから、得点を入れたというこのM-1審査員たちの気分は、R-1の審査員たちにもあるんじゃないだろうか。
 じゃあどのようなテーマでネタを作れば、「もう1本見てみたい」と思わせることができるのか?  オレの答えは一つしかない。自分がライフワークにしている歌舞伎町取材である。
 テーマはずばり、『ひと味違うよ歌舞伎町』。
 もちろん、自信は大ありだ。というかこれで「もう1本見てみたい」と思わせることができなかったら、自分はもう歌舞伎町取材を止めたほうがいい。
 フリップ自体ももう完成している。サイズは半切で作った。ここまで大きくなくてもいいのかもしれないが、視認性は高いに超したことはないだろう。
 さて、本番まであと6日。しっかり練習に励むとしよう。会場には客が20人ほど入っていた
 1月10日、R-1予選の当日を迎えた。 昼11時55分、集合時間の5分前に、フリップとイーゼルを抱え、会場である渋谷の『シダックスカルチャーホール』の入り口をくぐった。
 去年の夏のM-1でも、その前の年のM-1でも来た場所だが、一人で乗り込むのは初めてだ。ただ、心細さや緊張などは特にない。いや、緊張はちょっとあるか。 1階の受付で出場料2千円を払い、ネタの始め方や終わり方を伝えた後、エレベータへ。8階の控え室に入り、すぐさま準備に取りかかった。 イーゼルを組み立て、12月のライブのときのようなトラブルが万が一にも起こらないように金具をガムテームで固定。フリップの並びをチェックする。 そして、セリフの確認をしながら待つこと50分ほど。ついにオレの出番が回って来た。 ステージの袖で、スタッフが聞いてきた。
「ネタの始まりは、板付きですよね?」「はい」「じゃあ、このまま自分でフリップなどを持って出て行ってもらって。準備ができたら、前に向かって手を上げてから、ネタを始めて下さい」 了解です。 一つ大きく深呼吸し、ステージへ向かって歩き出す。目に飛び込んできた会場には、客が20人ほど入っていた。 舞台の真ん中にイーゼルを置き、フリップをセット。さあ、頑張ろう。 オレはすーっと右手を挙げた。ネタを終えたオレは、確かな手応えを感じながら一礼をし、ステージを下りた。笑いは何度もあった。フリップの番号だと4番、5番、9番、12番あたりで。そして最後のほうは大歓楽街という非日常な世界への客の好奇心が会場に充満しているような雰囲気で、オレのセリフ全てに暖かい視線が向けられていた気がする。とりあえずこれまでのライブ、コンビを組んでいたときの舞台も含め、一番の客ウケだった。イーゼルをバラし、荷物をまとめる。スタッフに対し大きな声で「お疲れ様です」と言い、控え室を出た。エレベータを待っていると、トイレのほうから見知らぬ一人のおっちゃんが近寄ってきた。「いやー、お疲れ様です」ん? 誰だろ? 「セントゥーさんの見てたんですけど、客席で」どうやらお客さんらしい。「ありがとうございます」「すごく面白かったですよ」えっ? 「セントゥーさんで、50番目くらいだと思うんですけど。とりあえず、ここまでのフリップ芸の人の中で一番良かったと思いますよ」マジか? いや、でもそうじゃなきゃ、こんなふうに話しかけてこないか。「まずフリップが大きいでしょ。だから、引き込まれちゃいましたよね。次、どんな絵が来るんだろう、どんな絵が来るんだろう、みたいな。で、知らない世界の話だから、ほんと面白かったです」おっちゃんは興奮気味にしゃべると、「次のネタ、池袋編もぜひ見たいです」と言い、客席のほうへと歩いていく。オレは一回戦通過を確信した。★ 一回戦の結果は、毎日その日の夜に発表される。渋谷の会場を出てから半日、達成感と期待の入り混じった心地よい時間を過ごし、そのときがやって来た。夜9時、R-1のホームページに『結果速報』という文字が踊った。通過者44名の名前がずらっと並んでいる。セントゥーの名前は、入っていなかった
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