
「生で出されて困ったとかいうことは」
「それはお客様に合わせてね。付けないでやりたいって方もいらっしゃいますから」
「子供の心配はないですもんね」
「それはもう、アハハハ」
ちなみに病気に関しては、年に何度かの定期検査を行っているそうで、抵抗力が弱っているはずなのに性病にかかったことは一度もないとのことである。
「お話ばかりじゃなくて、少しサービスいたしましょうか」
満足して帰ってもらいたい、という言葉どおり、取材目的の私にもそれなりの快楽は味わってほしいようだ
安田さんは私を横向きに寝転ばせた。ここまで来て拒むのも失礼かと、言われるがまま横を向くと、安田さんは私のアナルをもぞもぞと舐め始めた。暖かな舌が上下に動く。
「ここ、気持ちいいでしよ」
なんとも妙な気分である。
なるほど柔らかな舌になぞられ、ある程度の快感は訪れる。しかし相手が相手だけに、興奮とま
ではいかないし、《今77才の老女が尻の穴を舐めている》という現実が、どうしても不個な感情を呼び起こしてしまう。同世代がほうじ茶をすすっているときに、どうしてこの人は私のアナルなんかを…。
でも彼女は、それを苦痛とは思っていないのだろう。アナルをふやけさせた後は、キンタマを口に含み、続いてなめくじ状態のペニスも口に含んでくれる
なかなかのテクニシャンではないか。
残念ながら、と言うべきか、ペニスはいっさい反応しない
彼女の名誉のためにも、ワザそのものに不満はないと言っておく。
あくまでこちらの心の問題だ。
ならば攻守交替、という意味なのか。仰向けに寝転がった彼女が、股間に手をやりながら恥ずかしそうに言う。
「ここの、おサネを舐めていただくと、やはり濡れてきますわね」
ドキリとした。クリトリスを紙めよ、という意味なのか。
「こういうのもおかしいんですけど、子供がいないから、締はいいそうなんです」
そう言われても、いったいどうすればいいのだ。軽く指で陰部を開いて見れば、なるほど一般成人女性のそれとさして変わりはない。長きに渡り二夫にまみえなかった彼女ならではのお宝なのだとも思う。でもしかし・・・。
「なるべく考えないようにはしていますが」
と、安田さんは言う。仕事中、もし自分に子供や孫がいれば、このお客さんぐらいの年代なんろうなと思うことが、ときどきあるんですよと。
さらに、この仕事を始めて、男性というのは普段は弱さを隠して生活しているものなのだと知り、生きている間に主人にもっと優しくしてあげればよかったと反省もしたという。
「この仕事はね、健康で長生きできれば続けようと思いますよ。皆さんに即になっても頑張ってくださいって言われてますから」
いつもはホテルのフロントでそそくさと逃げるように客と別れるらしいが、駅前まで一緒に歩くことにした。不自然なカップルを前に、人々の驚く顔がオカシイ。
「それでは、あなたもお元気で」
深いお辞儀をし、周りの老人の群れの中に交じっていく安田さん。この後は特に用事もないので、家でゆっくりお茶でも飲むつもりだそうだ。
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