
満員電車で座る方法という本が、毎朝、
ギュウギュウのすし壮叩め状態で通勤するサラリーマン諸氏にウケているらしい。
確かに、普通なら、満員電車は地獄でしかないが、逆にその空間が天国と思える人問もいる。そう、痴かんだ。
電車の揺れに合わせてピストン運動
俺が痴かんに目覚めたのは今から8年前。彼女もおらず、風俗に行く金もなかった予備校時代に、後の人生の転機となる事件が起きた。
その日の朝、俺はいつものように、満貝電車の僅かな扉の隙問に体をねじ込んだ。ふう。安心したのもつかの間、続けざまにOL風の美形が駆け込んできて、ブシューッとドアが閉まった。
嫌が応でも、彼女と俺の体はビッタリ密着した
触れる太股。背中のブラが俺の胸に当たる。
〈ちょっとぐらいなら〉
誘惑に勝てず、恐る恐る、手の甲をソッと尻に押し付けてみた。ああ。堪らず、手首を返し、今度は手のひらで撫でてみる
た、たまらん、彼女はなぜか抵抗しなかった。
だから俺は調子に乗った。いや暴挙に出たというべきか。
なんと、ギンギンの息子をズボンから取り出し、尻の割れ目に挿し込んだのだ。
〈はあはあはあ〉
電車の揺れに合わせてビストン運動するうち、アッといーう間に昇天。股間には生暖かい感触が残った。
〈や、やべえ。このままじゃ警察に捕まっちまう〉
ハッと我に返り、慌てて次の駅で降りようとした、そのときだ。なんと、彼女が俺に向かって意味深な笑顔を送ってくるではないか
〈痴かん、OKなんだ〉
今から考えたら、彼女が笑っていたかどうかは定かではない。ただ、これが俺の人生を変えたことは確かだ。
気の強そうな女が実は一番気が弱い
大学後は、常に朝の授業を入れた。もちろん満員電車に乗るためだ。駅の階段の上からホームを見渡し、ターゲットを見つけるや、すかさず真後ろに密着。スカートをたくし上げてパンティの感触を楽しむのだ
行為はさらに工スカレートしていく。バンティーの中に手を入れ、直接クチュクチュは当たり前、胸を採みながら耳を舐めまわす。ネット上の痴かん掲示板への書き込みはもはや日課になっていた。
大学を出て、新宿の会社に就職して3年のことだ。このころ俺は「最強の警備体制が敷かれている」との情報から、穴場とされる線にホームグランドを移動。
経験上、最も気の弱い“気の強そうなOL“にターゲットを絞っていた。
ほどなく、20代後半とおぼしきー人のOLが、ホームに登場。あの気の強そうな目つきからして、うってつけの獲物である。
俺は迷わず、彼女の後ろに張り付き、緒に電車に乗り込んだ。
例によって、まずは周囲を確認。普段よりも乗客の目が血走っているが、これだけの混雑である。かえってヤリやすいぐらいかもしれん。
意を決し、手のひらで反応を探る。よっしゃイケルイケル。
確信を得てスカートに手をかけた瞬問、左右の男女にいきなり腕を掴み上げられた。
アナタ、痴かん特有の目をしてたわよ
「警察です一緒に来てもらいましょう。次で降りなさい」
獲物だったはずの女が、突然、クルリと振り返り、警察手帳を突き出した。う、うわ
ナ二がなんだかわからないほど、頭の中が真っ日になった
駅の事務室に連れて行かれた俺は、そのまま事清聴取を受け、実はOL風が、鉄道警察隊所属の女性Gメンだったと聞かされた。
〈最近、乗客に扮した女性の痴かん取締り官が出没ー注意せよ〉
ネットの書き込みは何度も目にしていたが、まさか自分が遭遇するとは。後で聞いたところによれば、『獲物役』の彼女の周囲には女ー人、男2人の計3人の警察官がビッチリ張り着いていたらしい。「アナタ、痴かん特有の目をしーてたわよ」「・…」
痴かんのお相手が警察官ではどうにもならない。そのまま所轄の警察署に連行、愚行を洗いざらい供述させられることと相成った。
にしても、なぜこんなヘマをやらかしちまったのだろう。
いま思えば「現場」には明らかにオカシな点がいくつかあった。
まず、『獲物役」は、満員もはなはだしい不快指数MAXの電車に、顔色つ変えず乗り込んできた。しかも、他の乗客に割り込むように、堂々とだ。
彼女の周辺を取り囲んだ男女も、寝ぼけ眼の乗客とは到底思えない、ピンと張り詰めた雰囲気だった。いや、そもそも彼女、乗る直前に周囲の仲間の存在を、確認してたではないか。
OLらしからぬ手ぶらに近い軽装もヘンだった。
さらにオカシイのは耳だ。
イヤホンは髪に隠されていたし、あの表情は音楽を楽しむ人間のソレじゃなかった。きっとトランシーバで指示が送られていたのだろう。
★結局、俺はこってりシボられた後、罰金だけで釈放された。痴かんにしてはずいぶんアマい処分だが、初犯だったことで大目に見てくれたようだ。もっとも、この会社はクビになり、件が元で、パラサイトしていた実家にも追い出されることに。
…もう二度と女のケツは触りません。
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