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いまも信じられないのは、現在、自分が狭いマンションで家事に明け暮れていることだ。
本当なら私は今ごろファンの歓声に包まれステージで歌い、スポットライトを浴びていたはずなのに…。
私が「歌手にしてやる」という言葉に乗せられ、ソープランドで働き1千万ほどの金を騙し取られたのは4年前のことだ。
そんな口車に乗るなんて引っかかった方が悪い.世間はそう言うに違いない。
が、昨年、東京で同じ手口の詐欺が発覚したく私を流した連中はこの瞬間も夢を追いかけている女の子たちを食い物にしているのだ。
なぜ、少女たちが簡単に詐欺に遭うのか。その答は私の体験にあるのかもしれない。

1年の夏休み明けで中退した。
だからといってやりたいことがあるわけじゃない。離婚して別々に暮らす両親の家を行ったり来た
りするうち乗換駅の新宿で途中下車。歌舞伎町で遊ぶことを覚えた。
援助交際をしながらサウナやレンタルームに寝泊まりする女の.たちと大麻やシンナーを吸っては
夜通し踊り狂う毎日。自分が生きてることを実感できる時間だった。
「少しは将来のこと考えろ!」
父親に怒鳴られ、夜間の美容学校に通い始めた。私のためというより、再婚した継母が妊娠したから早く1人立ちしてほしかったのだろう。生活費は自分で稼ぐ代わりに、入学金だけは出してもらった。
仲間に「真面目だね」と冷やかされつつ学校に通う傍ら、咽と偽りお見合いパブで夜9時半から朝
5時まで働く。時給は1千円と、当時の私には破格だった。

8月初め、1人の若い男が店を訪れる。運命の男だった。
「キミの名前なんていうの」
18O近い長身と整ったマスク。
男は居並ぶ女性客を素通りし、自分のところへ足を運んだ。正直、私はドギマギしていた。
「レイコですが、あなたは…」
白い歯を見せてさわやかに笑う男は洋人(仮名)と名乗る。
恋も知らず、まして男とつきあう経験などなかった私は、まともに顔も見られず、彼の名刺をバッグ
にしまい込むのが精一杯だった。
「私のこと覚えてます?」
勇気を出して電話をしたのは1カ月後、休日前の木曜日だ。
「お見合いパブのレイちゃんだろ」
すでに洋人のことが好きになっていた。処女を捧げる相手は彼しかいない。何の疑いもなかった。
「じゃ、いまから会わないか」
気軽に誘う彼のワンルームマンションに出かけ、無事、初体験を済ませた。洋人はシーツについた
血の痕を見て驚いたようだ。
「つきあおう」と言われ、そのまま彼の部屋で暮らすうち、洋人が役者を目指していることを知った。
芸能プロダクションに所属し、Vシネマなどに出ているのだという。
「まだセリフのある役なんてやつたことないよ。でもこの前、テレビ局でスレ違ったら本当に顔が小さくてさ」
カッコいいルックスに、俳優という仕事。3才年上の洋人が完壁な男に思えたが、いつしかHだけの毎日に疑問を抱き、ある日拒否したら、彼は言った。
「出て行け」

悲惨な初恋がきっかけで夜遊びにハマリ、卒業を3カ月後に控え美容学校を中退。スカウトマンに
誘われるままへルスに勤め始めた。
高校も専門学校も中途半端に辞めた私にとって、頼れるものはお金しかなかった。
ヘルスで最初に付いた客は店長の知人だった。その男は、「そんなに緊張しなくていいよ」と私を狭いベッドに横たえると一方的に愛撫し、ゴムフェラで射精。
震えながら涙を流す私を見て「そんなよかったの?」と満足気な顔で帰って行った。
その日、相手にしたのは6人だったか7人だったのか。店が終わるとサウナに飛び込み、泣きなが
ら思いっきり肌をこすったのを覚えている。
自分が汚れてるという罪悪感は消えなかったが、金は面白いほど貯まった。
宿泊先がサウナからラブホになり、3日目にはウイークリーマンションに入居。店が終わると朝まで飲み歩いた。
しかし、何をやっても気は晴れない。店でもクラブで踊っていても頭の中は「何やってんだろ?」
とクエスチョンの嵐。大麻を吸いジンを煽り意識を無くしてやっと眠りについた。
そんなある日、ぼんやりテレビの歌番組を見てるうち、目標が見つかった。
こんな生活から抜け出すには、芸能界に入って一発逆転を狙うしかない。昔から歌は得意だし、カラオケは唯一の特技だ。
さっそくオーディション雑誌を買い漁っては応募書類を送りつけた。
…結果は、言うまでもない。

洋人の誕生日
「私は歌手のオーディションとか受けてます」とバースデーカードを出した。
どんな冷たいヤシでも、洋人は私にとって初めての男。連絡できる口実を待ってたのかもしれない。
「芸能方面に進みたいの?」
2日後、思いもかけず洋人から電話があった。
「やる気あるなら、オレ、いいプロデューサー知ってるから紹介してやろうか」
プロデューサー云々より洋人に会えるうれしさで、胸がいっぱいになった。
3日後の午後7時、渋谷の、入ったこともない高級喫茶へ。約束前に着くと、店の奥に洋人が1人の男と向かい合っていた。
「あ、こちら市村さん」
「よろしくお願いします」
夜なのにサングラスをかけ、やけに多い髪を後ろになでつけた男。
年齢は想像もつかない。
「なになに、おじようちゃんが歌手になりたいって人なの?ボクも昔は色々育てたけど、今は選んでるんだよね」
洋人によると、市村は芸能プロダクションに属さず、才能のある若い人材を発掘しているのだという。芸能界のドンと言われるYや、 個性派タレントKを育てたのも本人らしい。 
「Yはね、歌やりたいならおいでって言ったら付いてきち ゃったんだ」 
え、Yさんって昔、不良だったんでしょ。その才能を見つけてトップスターにしたなんて。
こんな人が面倒見てくれるなら私だって
バッグからシステム手帳を取り出すと、名刺ホルダーを広げた。見れば有名どころの芸能プロダクションからテレビ局、電通だの博報堂だのといった広告代理店までそうそうたる会社の名刺が並んでいる。
「最近はタイアップがらみの話が多いんだ。いまはNHK朝ドラの主役決めを任されてるから大変で さ。その土地が舞台になると町おこしになるもんだから、うちへうちへって接待漬けだよ」
「いまのヒロインも市村さんが見いだした女優さんなんだって」
洋人はすっかり市村に心酔してるようだ。独特のオーラを発し、 誰は整形してるだの年齢をサバ読 んでるだのといったゴシップから、撮影の裏話。
さらにはタレントやテレビ局員のギャラまで話は及び、私は、へーそうなんですか。 わー凄ーいと、ただひたすら感心するしかなかった。 

風俗から芸能界に入ったヤツは多い 
「ってわけで、やる気のあるヤツしか育てたくないんだよね。きみ、 本気なの?」
 「はいーお願いします」 
テレビCMの規制についてひとしきり語った後、具体的な話に入った。時問はすでに12時を回っている。
「じゃあさ、金ある?800万でいいや」 
えつ
「キミが芸能人の娘って言うなら話は別だけど、テレビ局やプロダクション関係の根回しに必要なん だよね。わかるだろ」 
「一般人は知らないけど、芸能プロダクションのトップ会合で、その年どの事務所をブレークさせるか話し合って決めてんのよ。で、 そこにはこういうコを配置しようとかね。オレはそういうプロデュ ースしてるからさ。あ、キミ、今なにやってんだっけ?」
ヘルスです。 
「風俗から芸能界に人るコって多いんだ。Hは有名だけど清純タイプで売ってる5もそうだしな。と にかくキミにやる気あるなら金作れ。まあ、風俗でも金稼げるから無理して芸能人になる必要ないと 思うけどね」
「いえ、歌手じゃないとダメなんです。私、使い切れないくらいのお金が欲しいんです。お金だけじゃなく地位も名声もー」
親が離婚し、母親と暮らしていたころの貧しさは誰にもいったこ とがない。洋服は隣組のお下がり で、ブラウスはいつも黄ばんでいた。いまでも忘れられないのは生理用品だ。母が使ったナプキンを 乾かして使うときの気持ち悪さったら…。あんな生活は懲り懲りだ。
「わかった。じゃ、ここで友だちのリストを書き出せ」「…はい」
中学の同級生から歌舞伎町で知り合った女子売人まで、名前と知り合ったきっかけ、今の関係を順番に上げていく。 ええと、中井佳奈ちゃんに、あづさの名字って何だったっけ?
「人気が安定してれば多少のスキャンダルも問題ないが、デビューしたてのタレントがヘルスにいた らマズイからな。どっから情報が流れるかわからん世の中だ。今後はいっさい、連絡取るな」
そっか。だけどAVやキャバクラはいても元ヘルス嬢ってどうなんだろ。そんな歌手、アリ?
「アハハ、おまえが知らないだけでいくらだっているよ。××や〇はソープ出身だしな」
えー、あの××さんが?だってあの人、バリバリのお嬢様タイ プじゃない。
「言ったろ、風俗から芸能界に入るヤツは多いって。だから本当にやる気があるなら見せてみろ」
やる気とは、すなわち【お金】だった。そのぐらい私にもわかる。
けど、800万ってのはあまりに大金だ。 客がー人付いて6千円バック。週末の多いときで6人相手しても 3万6千円。ここからローションとか店で使うモノや食費、気晴らしに行くクラブ代を引けば、残りは週8万がせいぜいだ。 
800万・8万は、げ、100週。ってことは2年もかかるじゃんー
私、今年の夏で18才だし、 20才超えたらデビューなんかできないよ
改めて考えると、不安だけが沸き上がってくる。第一、私に歌の才能があるんだろうか。それにあの市村って人、本当に信用できる?お金だけ持って逃げちゃう なんてことも・・
「バカ、そんなことョソで言ったら笑われるぞ。オレは以前、Vシネで散々つきあったから無理きい てもらえるけど、業界じゃ簡単にアポ取れないって有名なんだぜ、 あの人は」
洋人が呆れたように私を見る。
「それにレイちゃんのこともちゃんと見てるよ。あのコなら絶対イ ケる。それもタレントやアイドル じゃなく、アーティストで売って行きたいって。だから歳は関係ないよ。オレもできるだけ応援する し、頑張れよ」 
口先だけでなく、家賃がもったいないと私を自分のマンションに連れ帰ってくれた。おまけにどう頼んだのか、2度市村に会った際にはタレントとの打ち合わせ現場に立ち合わせてくれた。 
全国的人気はないが、たまたま私が好きなチャンネルのバラエティ番組に出演の△△さんと喫茶店で向き合う市村。私と洋人はテーブル3つ離れた位置から様子を伺う。話の内容まではわからないが、2人とも真剣な顔だ。 彼は本当にちゃんとしたプロデューサーだったのだ。
「お待たせ。あいつクラスでギャラ200万だぜ。レイ、おまえならもっと上に行けるぞ。仕事の合問にこのテープ練習しとけ」
△△さんが帰ると、市村は私た ちの席に着いてー本のカセットテープを私に手渡した。見ればそれ ぞれの面に「東京バージン」と 「忘れて」というタイトルが。
 「これって…」
 「おまえのデビュー曲候補だ。ボ イストレーニングはデビュー前に やるから必要ないけど、せいぜい 腹筋だけは鍛えておけよな」
デビュー曲候補ー。私はどうやら、本当に歌手になれるらしい。
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