
キャバ嬢やクラブ嬢のアフターに使われるお水のお姉さんご用達の逆ナンディスコが東京にあるという。
女性は日本人はもちろん、フィリピン人や白人まで女性がワンサカいるようだ。
逆ナンされるのか行ってみた。
この世には説明のつかぬものが数多く存在する。UFOしかり、心靈しかり、超能力しかり、そして、逆ナンパしかり・・・
決して大袈裟な表現ではない。
生物学上、女が男を狩るなど不自然極まりない行為。それはそれは珍しい行為なのだ。
かつてオレは逆ナンバ—に潜入、その模様を報告した。
結局のところ、そこはただのナンパバ—と判明。女に声をかけられるどころか逆にこっちが必死に声をかけまくるのであった。
巷に逆ナン女がいることは認めよう。
が、クラブ活動じゃあるまいし、ワラワラとーカ所に寄り集まる状況などあるワケがない。
しかし、今年3 月下旬。
日頃お世話になっている提供者〇氏がもたらしたネタ
「逆ナンの名所?あるよありますよ!」
「…またまた一」
「ディスコなんだけどね。そこに行けば外人、日本人問わず女がいっぱいいてさぁ、へ—イー緒に踊ろうよってノリで誘ってくるんだわ」
「ほ!つ」
「ボクなんか、Tで何人も喰っちゃったよ」
普段ならウサンくせ—と一蹴する類の話である。
が、〇氏の話には説得力があった。錦糸町ってのがまたリアルだ。
飲み屋街に風俗、WINSといつた、どちらかといえばオヤジつぽいイメージの街。
逆ナンディスコと錦糸町。その意外な組合せが妙に響くのだ。
〇氏の話では、このTもっぱら錦糸町近辺のクラブやアフターに利用されてるらしい。なるほどそれまた納得できる。
クラブの客が複数のホステスを伴ってTに
たいてい女の頭数が多いので輪からあぶれるコが発生—ヒマなのでTにいる男性客に接近。十分成り立つ図式だろう。さらには、錦糸町といっ土地柄、ホステスの多くがフィリピン人、ロシア人やルーマニア人など外国人であるという点も見逃せない。外人ギャルなら積極的に誘戴してくれそうではないか。
演奏と同時に踊りだす中年の男女
目指すTはあっさりと見つかった。
フィリピンパブが何軒も入ったテナントビルの地下ー階。
クク、何とまあ、あからさまなのかしらん。
だが、店内に一歩足を踏み入れて驚いた。力ラーン。
正面のステージから半放射状に配置されたテーブルの上に中年男3人組が座り、さらにそこかり少し離れたところに同じく中年女3人組がシネシネと酒を飲んでいるのみ。まるで廃れたレストランである。
「あの、ディスコって聞いてきたんだけど」
「あ、今はレストランタイムなんですよ。ディスコは午前3時半から午前8時までなんで」
店員はそっけなく言う。
ただいま時間は深夜12時過ぎ。3時間も待てってのかよ。ー人寂しくビールを飲むことー時間。依然変化は見られない。
平日とはいえ、こんな体たらくでやっていけるのだろうか。
と、従業員の通用口から楽器を携えた男たちがズカズ力と出てきた。こら何?
様子を窺っているうち、演奏が始まる。
ビートルズのツイスト&シャウトだ。
客が7人にハンドが7人。
圧倒的に寒い状況ながら、ボーカルはハチキレンばかりの笑顔とダンスで場を盛り上げようと必死だ。いたたまれない…。
しかし曲かビートルズからオールディーズに変わった塗晒、状況は一変する。
先程までウダウダ飲んでいた中年男組と中年女性組がフロアに乗り出し、ジェニジ工ニと踊り出したのである。
それも申し合わせたように互いがカップルになって。
さらにチークタイムとなるや、どの力ップルも、相手を抱きしめたままブチュー、レロレロ。そしてそのまま手近なソファにもたれ、軽いペッティングへと移行していく・・何なんだ、このヤングのような大胆行動は。
なるほど、ここはそういう場所なんだな。この後の展開に期待していいんだな・・
〇▲#■※◇ーー爆音に目が覚めると3時45分だった。
つい眠ってしまったが、いよいよディスコタイム。
うひょひょー…ん?ん客が増えてねーじゃねーか。
いや、10人くらい増えてはいるけど、どれもオヤジとオバンじゃねーの。どないなっとんじゃ。
結局朝7時まで待ってはみたものの、何も起こらずじまい。
はあ、まったく・・
「今盛り上ってるのはTじゃなくてKだよ」
どうやら、またしょーもないガセを掴んじまったようだ。
ったくよお。オレはブーたれ気味に昨日の出来事を氏に報告した。
「おかしいなあ。ウソじゃないよ。あれは実際にオレ自身が体験したんだから間違いないって」
「でもガラカラで、とてもそんな雰囲気なかったスよ」
「変だなあ、8カ月ほど前は確美だったんだけど」
8カ月前だと?そんな昔のことなんかい。
「あのさ、もう一度行けばいいじゃん。初回で断定するのは危険じゃねーの」
「……」
もっともらしいことを言う男である。
わかった、わかりましたよ。
気か乗らんけど、もう一度覗いてきましょ。はーあ。
翌早朝、3時過ぎ。重い足を引きずり引きずり、再びTを訪れる。
くー、やっぱりじゃん。入りは昨晩と同程度で、これ以上客の増える気配もナシ。
こりゃとっととー発抜いて・・
ギンギラのネオン街。ヘルス、ピンサ口かり香港マッサージに立ちんぼまで、ありとあらゆる風俗がある。さーてとこに入ろ一
「あ、Mさん、お久しぶりっ」
「あらら麻野くん。どったの、こんなところで」
知り合いのM氏と道で鉢合わせになったのは、マッサージの呼び込み嬢に捕まり、往生してたときだ。0氏同様、彼もときどきオレに情報をくれる人物である。そういや、錦糸町界隈でいつも遊んでると言ってたっけ。
「いやー実は・・」
「はいはい、逆ナンディスコね」
「あるんですか?」
「うん。でもそれ、Tじゃないよ。KだよK」
「へ?」
氏自身、幾度となくオイシイ目にあってるとか。何だか0氏と似たような話だが、こんな都合のいいタイミングは、何かの暗示に違いない。攻めますかー
恐る恐るKのトピラを開け、思わず目をしばたかせた。
な、なんやの、これ
どこを向いても女、女、女の群、水商売風の女たちで満員です
すげえっ。さほど広くない店内にはテーブルが十数個。
他にステージやダンスフロアなど、設備はTと大差ないが、客の数が圧倒的である。
女性は日本人はもちろん、フィリピン人や白人。対して男はサラリーマン風、強面風のオッサンといった面々で、どのテーブルもどえらい盛り上りである。
一方、店のボーイに目を向ければ、みなジャニーズばりのハンサムフィリピンくんなのだが、中には彼らとネットリ話し込む女のコなともいてミョーにワイセツ。
おまけにトイレも男女共同なもんだかり、オッサンがンョンベンする側らでカップルがチュウチュウ、なんて状態だ。しかし、何といってもオレの目を引いたのは、フロアで踊り狂う女たちの痴態である。
音楽に合わせ腰をクネクネ振る者、興奮しすぎてスカートをたくし上げ、バンツをさらけ出す者などなど、とにかくそこかしこにエ口ーい雰囲気が充満してやがる。
たまらんぞ、コレは。力ゼン調子づいたオレは、さっそく逆ナン態勢へと入った。
といっても壁にもたれたまま突っ立つだけ。受身なのだから仕方ない。
気持ち的には随分と楽である。なんせこの乱痴ジョータイである。
万が一逆ナンされなくても、ナンパに切り替えれば、少なくとも女は喰える、多分。
女の子がー人隣に立った。日本人である。
「こんにちわ、飲んでる?」
「え、何スか?酒?ああ飲んでますよ、ホレこの通り。」
おや?もしやいきなり…逆ナン?数歩後ずさりながら、相手を観察する。歳のころは20代半ば。少々ぽっちゃりで、タイプではない。
が、何と行っても待望の初来客、仲良くお話させてもらいましょ。
「いやいや、どうも。ここはよく来るの?」
「うん。通い出してもう2年ぐらいかな」
彼女はoLの綾香(仮名、29才)。錦糸町が地元で、週3回もKに顔を出しているという。遊びすぎだっての。
いやいや、そんなことはどうでもよろし。
重要なのは、話し始めてわずか20分でキスできちまったことである。デカ乳をツンツンさせてもらったことである。逆ナンディスコ、素晴しいじゃないですか。
「綾香ちゃん、外に出ようよ」
「えどこにぃ?」
「そっりゃね、ウフフ」
「わ—ヤダア。ヤラしいこと考えてるでしょ」
ボケるなボケるな。胸まで触らせておいて何をいまさらホザいとしる。はよついてこんかい。
「イヤ、ヤ!」
「なんでよ、とうしたの」
「ヤなものはヤなの。ってか踊ってくる。じゃね」
とりつくシマも与えぬまま、フロアの人混みに消えていく綾香。
なぜだ。誘い方が強引だったのか。
ま、でもいいもーん。全然メゲないもーん。ここにいりゃ、まだ声をかけてくる女がたくさんい・・・
ないらしい。その後約ー時間、待てと暮らせどお声がかからないのだ。
さすがにやたらめったらお誘いがくるワケではないようだ。
フン。じゃ今度はダンスフロアで勝負だ。フロアは女性客の独壇場だった。
日本人、外国人が入り乱れ、みな楽しそうに踊っている。
ここなら何かしらリアクションがあっておかしくないだろう。
ホラ、目の前でクネクネ腰を振るかわいいフィリピーナちゃん、オレなんかどうよ。
あ、今こっち見て笑ったでしょ。いいのよ、いくらでも逆ナンされちゃうから。
「ウフ、ナ二笑ッテル。楽シイ?」
「ん、楽しい。ー人?」
「友達イル」
女のコから声をかけられた。
一緒に踊ろうだの、飲もうだの。
大半がホステスとおぼしき女性だが、いや皆さん、実に積極的である。
しかし、一方でどうにもチクハグな印象を否めな見期待したぶん、肩すかしを食らうというか要は、一向に女のコとホテルに行ける気配がないのだ。
せっかく仲良くなっても、いざってときに彼女らの同伴相手から“待った“がかかる。
これは100%だ。逆に殴られなかったのが不思議なくらいである。
たくさん女を連れてるんだから、ヒマそうなコを分けてくれてもいいじゃん。
そう考えるのはこっちの都合らし見まったく欲張りといつか、ケツの穴がちっちゃいというか。
これじゃオレの方からナンパしたところで結果は同じではないか
すっかりふて腐れ、タバコをふかしてたところ、チャンスは突然訪れた。
「あのータバコー本もらっていいですか?」
若い日本人の女が手を差し出している。その派手な格好、キミも、お水ね。
「いいよ、はい。ー人で来たの?」
「ううん。ウチのお店のお客さんと」
あそう、そうですか。んじゃ、もう用はないでしょ、あっちに行った行った。
ところが純子(仮名、20才)と名乗るこの女、立ち去るどころか似合わぬタバコで、よっこらしょと隣に座ってきたのである。
「お客さん放っておいていいの?」
「てアレだもん」
「ん?」
純子の視線の先には男が3人、女1人のグループがソファでぐったりしている。
「あー、なるほと」
「うん、完全に飲みすぎだね。グーグー寝てる」
…ほう。ほほう。これは誘惑か会話がダラダラ続いた後、ボソっと純子が言った。
「私、お水歴まだ半年なんだけど、超大変でさ。お店だけでも疲れるのに、こんなとこにまで来なくちゃいけないし」
言いながら興奮してきたのか、純子のヒザがオレのヒザにスリスリ当たる。
誘惑か、単なるアクシデントか。
いずれにせよ、脈絡なく胸ツンツンさせてくれるよりも、よほどドギマギ感がある。
「あーあ。オレも眠くなっちゃったなあ。一緒に出ない?」
時刻はとっくに午前4時を回っている。余裕はない。さあ、キミの意見をハッキリさせなさい。
「うーん、まだお客さん寝てるし」
ダメか・・
「でも本当、眠いねー」
彼女があくびをしつつ、オレに体を委ねる。ハッとその顔を覗きこみ、反射的にキスをした抵抗はない。むしろ彼女主導の下、ネチャネチャ舌同士の小競り合いが始まった。酒のニオイがツーンと鼻をつく。
「ホテル行こうか」
「ふふ、うん」
★逆ナン女のいるディスコ。そこは、来てる女の大半が同伴の男連れという障害はあるものの、実に楽しい場所であった。一度女に誘われてみたいという方は、ぜひ行ったほうが…。マジでびっくりすから。
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