
「やっぱり女だよ、イイ女が映ってたほうがいいよ」
「ま、そりゃそ-だわ」
いつものようにホザくオレたちだが、とはいえイイ女なんて簡単に探せつこないし、仮に見つかったとしてもそいつに何をやらせるかが問題だ。ヌードも辞さないってなら話は別だが。
「マニアに向けて作るのはどう?足フェチとかさ」
「それだって、モデル探すの大変じゃん」
「じゃあさ、こういうのはどうかな。あのさ…」
ナオシのアイディアは、まさに意表を突くものだった。こいつは素晴らしい!
後日、オレたち2人はカメラを手に某大学の女子レスリング部を訪れ、練習風景を見学させてくれと頼み込んだ。
「すみません、すぐに帰りますのでお願いします」
「はぁ、いいですけど…」
部員たちが詞しげな視線をよこしてくる中、オレたちは体育館のマット横に正座。すぐ目の前で女2人が取っ組み合いを始める。
「おい、カメラ回ってるか」
「シーツ、わかってるって」
選手たちはジャージ姿なので、裸どころかブラチラパンチラすら望むべくもない。それでもカメラを回し続ける。これでいいのだ。若い女たちが汗をかいて戦っているだけで。
《キャットファイトマニア生唾モノ!うら若き乙女たちの牙を剥いた戦い》
これは5万程度になっただろうか。
- 関連記事