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探偵にキョーミを持ったのは今から3年前。ちょうど就職活動の時期だ。
「どうせ働くなら、誰もやらないような仕事に就きたい」
そう思った俺は、求人でたまたま見つけた「探偵」という文字に惹かれる。 
さっそく履歴書を送り、指定された事務所へ。応対してくれたのは、優しそうなオッサンだ。
「探偵ってどんな仕事か知ってる?」
「いや、実はあんまり…」
「まぁ色々あるんだけど、メインは男女のトラブルかな」 
映画やドラマの世界とは違い、依頼の大半は不倫調査。つまり不倫の証拠を集めるのが、探偵の役割ってわけだ。
「でさ、その証拠になるのがコレなんだけど」
黒いデジカメをポンッと渡された。え? どういうこと?
「写真だよ写真。とにかく証拠を撮るんだよ」
おお、なるほど。つまりこのデジカメで不倫現場を押さえればいいのか。
 
給料は月に25万円ほど。また基本は土日休みで、勤務時間は朝の10時から19時。フツーのサラリーマンと変わらない。
「まぁでも、ウチはあんまり休みとか関係ないよ」
調査の依頼が入れば、勤務時間など関係なく、土日でも真夜中でも調査に向かうという。
一通り説明を終えてから、オッサンは聞いてきた。
「どう?やれそうかな?」
こんなに面白そうな仕事はそうそうない。
すぐに即答して、入社を決めた。犯罪に手を染めていた方が、勝手がイイ
 
半年後。初出勤の日。繁華街の汚い雑居ビルに足を踏み入れ、オフィスの前で待つ。
5分ほど経つと、海の家にいそうな兄ちゃんがやってきた。どうやらこの人が俺の上司らしい。
開口一番、笑いながらこんなことを言ってきた。
「今日からよろしく!でもなんでキミみたいな子がここ来たの?」
「え、どういうことですか?」
「いや、キミ大卒でしょ?なんでそんな賢い子が探偵やるのかなって」
 
この業界には大卒の人間はきわめてゼロに近い。それどころか、前科持ちの人間が大半を占めているらしい。マジか、そんなの初めて知ったよ…。 
オフィスの中に入れば、狭いフロアには5人ほどの社員が。見た目はフツーだが、過去を聞けばサギやクスリの売人、空き巣にドロボーなど、やはり前科者のオンパレードだ。
「あのどうしてこの業界は刑務所帰りの方が多いんです?」 
先輩に恐るおそる聞いてみる。
「ああ、そりゃ簡単だよ、俺たちは証拠を撮るためなら、何でもするからね〜」 
探偵はカメラを回せるなら、尾行も不法侵入もお構いなし。つまりそういった犯罪に手を染めていた人間の方が、実際の調査でも勝手がイイってわけだ。 
さっそく世間の常識とのズレを感じたが、この日はまだ終わらない。
 
オフィスで昼メシを食っていると、電話が。 
数分後、先輩が受話器を置き、こちらに向かって歩いてきた。一体なんですか?
「今から調査が入ったんだけど、これるか?」
え、マジかよ! 
まだ入って初日のド新人なんですけど!
依頼者は40代の女性。ダンナの帰宅が遅いから、浮気していないか調査してほしいとのことだ。
「まぁキミは運転だけしてくれればいいよ」
「はぁ」
さっそくクルマに乗り込み、現場に向かう。このように、運転係と撮影係の2人で調査するのが基本なのだ。 
1時間ほどで、郊外の大きな病院が見えてきた。ターゲットは医者らしい。
駐車場にクルマを停めて、出てくるのを待つ。1時間ほど経ったときのことだ。
「おっ、出てきた出てきた!」 
職員用の出口から、小太りのオッサンが。こちらに気づく様子もなく、赤のBMW に乗った。
「よし!後ろから追って!」
「は、はい!」
このまま不倫相手に会いに行くのだろう。
クルマを後ろに付けて、ターゲットを追う。
その距離わずか10メートルほど。めっちゃ緊張するな〜。
右へ左へ。無我夢中で追いかける。見失うわけにはいかない。意識を運転に集中だ。 
が、10分ほど後をつけてみたが、どこに寄るわけでもなく、自宅の敷地へ入っていった。あれ? 
一体どういうこと?頭のオカシイ依頼もこなさなければ
帰り道、先輩が口を開く。
「実はこの調査、かれこれ3年くらいやってるんだよね」
「え、3年もですか?」
「そうそう、でも1回も不倫したことなんてないんだよ」
依頼者(奥さん)が言うには、ダンナの背広から見知らぬレストランのレシートが出てきたのが、不倫を疑うキッカケだったんだと。 
そこから女の妄想は膨らんでいき、もう何年もありもしない浮気を信じ込んでいるという。
ウチら事務所としては、尾行するだけでも仕事はしたことになるので、報酬はもちろんちょうだいする。
「こういう依頼者のこと、俺らの業界では﹃決めつけタイプ﹄って呼ぶんだよ」
決めつけるだけで、根拠がない。いわゆる頭のオカシイ依頼者を意味する。
大手の探偵事務所では、決めつけタイプはまったく相手にされない。しかしウチのような個人事務所は別だ。
元々、依頼者の数も多くないし、報酬金も10〜15万円と、大手の3分の1ほど。頭のオカシイ依頼もこなさなければ、利益が出ないのだ。
 
翌日もこんな電話がかかってきた。
「知人の男が悪の組織を雇って、私を付け回したり攻撃してくるんです!」
うわ、なんだコイツ!
やけに早口でまくし立ててくるし、明らかにヤバイじゃん。 
コンビニやスーパー、公園など、行く先々で男たちが睨んでくるという。
「息子と公園に遊びに行くんで、見張ってください!」
はぁ。悪の組織なんぞ100パーセントいないと断言できるが、行くしかあるまい。
昼過ぎに現場へ。自宅からは優しそうな母親が出てきて、ヒョコっとお辞儀してきた。完全にヤバイ人だと思ってたから、なんか意外だ。 
見張りを始めるが、もちろん怪しい男などいるはずがない。至って静かな住宅街だ。 
そのまま公園に到着。子供と砂場で遊び始めるが、しばらく経つと、表情は一変。鬼の形相で辺りをジロジロと睨みだした。
ん?誰かいるのか?
しかし母親の周りには誰もいない。砂場の横の芝生には何組かの親子がいるものの、変わった様子はない。 
とはいえ、どんなデタラメな調査でも、何かしらの報告書を作るのが探偵の務めだ。テキトーに公園の外の老人やオッサンを撮り、引き上げることに。
あの母親の目には、一体なにが映っていたんだろう…。
ま、お金がもらえるなら何だっていいんだけど。

入社してから1週間。初めてまともな不倫調査が入った。
依頼者は30代の夫。結婚してから10年が経ち、夫婦関係は冷え切っている。土日は別行動していることからも、妻が浮気しているのではと疑っているのだ。
ここで先輩がある提案をしてくる。
「今回はイイ機会だから、お前がカメラ回せ」 
うわ、マジか。緊張するな〜。
クルマに乗り込み、現場へ。キレイな一軒家に着いた。
30分ほど経ち、依頼者から連絡が。

<そろそろ妻が出かけそうです。今日はよろしくお願いします>
カメラを構えていると、すぐに女が出てきた。タイトな花柄スカートに、胸元が開いたセーター。これは男の臭いがプンプンだ。 
素早くシャッターを切り、カメラに収めていく。女がクルマに乗り込めば、すかさず追跡スタートだ。 
先輩がクルマを運転するので、俺は後部座席へ。
20分ほど追いかけると、広めの公園の駐車場に着いた。
「おい、お前は外からカメラ回せ」
「え?車内からは撮らないんです?」
「大丈夫。そこは俺に任せとけ」
2カ所に別れて、色んな角度から写真を撮ろうってわけか。
てなことで、駐車場の奥、公衆トイレのウラで待つこと10分。なにやら怪しげな動きをするセダンが現れ、駐車場をグルグルと回っている。 
奥さんの隣にクルマを停め、出てきたのはジャケット姿のオッサンだ。手を繋いで歩き始めた。ふーん、どうやらコイツが不倫相手っぽいな。 
顔を拡大したり、手をズームしたり、できるだけ不倫の生々しさが写真で伝わるように、シャッターを切っていく。
 
1時間ほどベンチでイチャイチャしたかと思えば、バラバラになってお互いのクルマへ戻っていった。 
どこへ? 
すぐに追いかける。2台の車は国道を走り、ラブホの駐車場に入っていった。 
ここで先輩からゲキが飛ぶ。
「なにボケっとしてんだ!降りて追いかけろ!」
あ! そうか!ラブホの中に入る姿を撮らないと、浮気した証拠にはならないんだっけ。
ダッシュで駐車場に入り、他の車体に隠れながら、ほふく前進でターゲットに近づいていく。はぁ、この体勢キッツい…。 
1台のクルマを盾にして、カメラを構える。ちょうど手を繋いでラブホに入るところだ。チャンス! 
シャッターを切りまくる。…よし! 撮れた!
「おお、初めてにしてはやるじゃん。これは証拠になるわ」
 
よっしゃ! 素直に嬉しい!こうなれば調査は終わったようなもの。
なんせホテルから出てくる姿は、定点カメラで撮ればいいだけ。近くのビルや駐車場に仕掛けておけば、勝手に撮影されるってわけだ。
車内で談笑しながら時間を潰す。日も暮れようかというとき、先輩がチラチラと腕時計を見始めた。
「あれ? どうしたんです?」
「ん?3時間だよ3時間。これが証拠になるんだよ」
密室に3時間以上いれば、裁判所など公的な場所でも、不貞行為(不倫)の証拠になるという。ま、5分や10分じゃセックスできないもんな。

夜中の山道をノーライトで追いかけ 
この経験で自信を持った俺は、週に2件ほどのペースで不倫調査を行っていった。 
待ち伏せから尾行、そしてラブホの入り口へ。決定的な瞬間をカメラに収めようと奔走するが、相手は人間だ。予想外の展開も起きうる。 
例えば、映画館からカラオケ、ショッピングモールまで尾行した挙げ句、ラブホ前でケンカして帰られたり。
また、さんざんデート感を出しておきながら、向かうのはセミナーの会場で、ただのマルチの勧誘だったってことも。 
尾行がバレないように、夜中の山道をノーライトで追いかけたにも関わらず、ただ星を眺めて帰られたりもした。 
最初はこんな展開になる度に、嫌気が差していたように思う。それでも調査をこなしていくうちに、だんだんと現場でも余裕が生まれて、探偵の仕事の面白さに気づいていった。
 
特にラブホの撮影では、入り口付近でターゲットにできるだけ近づいてシャッターを切る、いわゆる「接写」に楽しみを覚えていた。
なんせ離婚裁判になれば、慰謝料の金額は、証拠の写真で決まるといってもいい。つまり生々しく手を繋いでいる写真や、顔がズームされた写真の方が、裁判官も判決を重くするわけだ。
入社してから1年が経ったある日、会社に1件の電話が鳴る。
「あの、最近ダンナがよく外出してまして…」 
話によれば、頻繁に外出するようになったのは1カ月前。家でもスマホを片身離さず持っていることから、依頼者は不倫を疑っているそうな。 
さっそく現場へ。北陸の某県にクルマを走らせ、自宅の前で張ることに。 
一軒家から出てきたのは、作業着姿の男だ。年齢は30才ほどで、やたらとガタイがいい。 
いつものように尾行からスタート。コンビニに着くや否や、男は車内で服を着替え始めた。
「おっ、これ絶対に浮気するパターンじゃん」 
予想どおり、その場で不倫相手であろう若い女と合流して助手席に乗せ、再びクルマを走らせる。
 20分ほど追ったところで、ラブホの看板が見えてきた。それにしても白昼堂々、よくこんな片田舎で浮気しますな。

ホテルは地方にありがちなガレージタイプ。ひと部屋1台の駐車スペースが、それぞれ黒いカーテンで仕切られている造りだ。
「さて、行きますか」 
ドロボーのように足音を消して、ダッシュで建物へ。ターゲットのクルマが入ったのは1号室。バックで駐車している隙に、何枚か遠目からシャッターを切る。

…うーん、もうちょいズームで撮りたいな。顔がクッキリと写った、言い逃れできないレベルの証拠じゃなくちゃな。 
2号室の駐車スペースに忍び込み、区切りの黒いカーテンをチラっとめくる。2人はちょうどクルマから降りたところだ。 
よし、チャンス! 
カーテンの間からスマホを向ける。画面に一瞬だけ、こちらを向く男の姿が映し出された。
「…ん? おい!」
こちらにドシドシと歩いてくる。
「おいテメエ!なに撮ってんだ!」
うわ!バレた!
出口に向かって走る。
後ろを振り向けば、鬼の形相で追いかけてくる男の姿が。
「おい!待てコラ!」
ヤバイ、マジで殺される!
その差は10メートルほどだろうか。畑に囲まれた道をひたすら走っていると、突然、アスファルトの地面に体を打ち付けられた。う〜、痛ってえな。
「おい!なに撮ってんだ!」
馬乗りでマウントポジションを取ってくる。
「はぁ?撮ってねえよ!」
「撮っただろ!消せよ!」
血走った目で首を締め付けてきた。ヤバイ、息できねえ。 
このままじゃ死ぬ。髪の毛を引っ張って抵抗だ。何十秒か経つと、ようやく手を離してくれた。
「頼む!今回のことはなかったことにしてくれ!」
は? いきなり何言ってんだコイツ。
「妻と娘がいるんだよ!誰にも言わないでくれ!」
 
地面に両ヒザをつき、土下座の体勢に。
泣いてるようだけど、そもそも奥さんを裏切ったのはアンタじゃないか。
「じゃあホテルでゆっくり話しません?」
提案すると、泣きっ面の男もノッてきた。 
ホテルに戻ろうと、男が背を向けた瞬間。
逆方向に猛ダッシュ。今だ、逃げろ! 
再び男も追ってくるが、観念したのか、徐々にスピードを弱めていく。逃げ切ったところで気づいたが、腕や顔が血だらけだ。
結局、病院で数針縫うわ、ターゲットにバレたことを依頼者に謝りに行くわで、最悪の一日だった。

セーラー服を着た女の子の姿が
探偵の仕事の大半は浮気調査だ。しかし年に数回、変わった依頼を受けることもある。
割と多いのが、素行調査と呼ばれるモノ。
「ウチの家庭教師の素行を調べて」といった教育ママからの依頼や、「新しく従業員を雇うんだけど、真面目なヤツがどうか調べてほしい」といった会社からの依頼がイイ例だ。
 
印象的だったのは「婚約相手の素性を調べてほしい」という母親からの依頼だ。ターゲットは、結婚相談所で出会った30代の男。税理士で年収は1千万、高身長で性格も申し分ないが、娘の一生に関わることだから調査をお願いしたんだとか。
朝、クルマでターゲットの自宅の前へ。
さすがは金持ちといったところか、一人暮らしにも関わらず、モデルルームのような一軒家だ。
そのまま待つこと1時間。通勤や通学で人通りが多くなってきたところで、玄関が開く。
「ん? あれ誰だ?」
先輩が眉をひそめる。
「え? 誰か出てきたんです?」
スマホをイジる手を止め、家の玄関に目を向ける。
なんとそこには、セーラー服を着た女の子の姿が。
「え? 子供?」 
条件がいいのに結婚相談所を頼ったのは、コブ付きなのを隠すためだったのか。
いずれバレることなのに。 
急遽、チャリに乗った彼女を走って追いかける。
信号待ちをしていたところで、思い切って聞いてみた。
「いきなりすみません、○○さん(男の名字)の娘さんですか?」
「え、いえ、あの…」
やけに脅えている彼女は、我々が警察ではないと知り、すべてを話してくれた。 
なんと、この半年ほど、週末に同棲する形で付き合っているというのだ。大人と高生が。 
となると、ターゲットはなぜ結婚相談所なんかに?
若い肉体で楽しんでおけばいいのに。世間体のためだろうか。
この事実を母親に伝えたところ、後日、結婚を取りやめたとの連絡が。やはりロリコンとの生活は勘弁なのか。
★これまで色々な現場をカメラに収めてきたが、探偵が感謝されることは少ない。 
特に不倫調査では、不倫をした側も、された側も、人生のドン底に落とすことになるからだ。 
ま、俺からしたら1つの調査に過ぎないが、当の本人はタマったもんじゃないだろう。 
皆さんも浮気する際は、くれぐれも気をつけてほしい。気づかない内に、誰かに撮られてるかもしれませんよ。
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