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町中で目にするマンホール。あの鉄のフタを開けた先がどのような場所になっているか、正確に知っ
ている人はさほど多くはないハズだ。
 
かつての俺もそうだった。
ルパン3世に出てくるような、人の歩ける地下空間がずっと広がってんのかな。
そんなことをボンヤリと想像する程度だった。
 
が、今ならハッキリといえる。マンホールの下は、死の危険と、この世でもっとも汚い水が漂う、地獄のような場所なんだと。
 
俺が従事している下水道清掃という仕事、その内実をご紹介しよう。
「ウンチは流れてるけど固形じゃないよ」
 つまらない工場勤務を辞め、愛知県から上京してきたのは、今から2年前、20才のときだ。
 最初の1週間は、上野に住む兄のアパートに転がり込んでウダウダとしていた。が、いつまでもこのままというワケにはいかない。そろそろ仕事でも探して部屋を借りないと。
 職種にこだわりはなかった。そもそも高校を中退した元工場勤務の人間に、ぜいたくを言う資格はない。雇ってくれそうな会社の中で、比較的条件のいいところを選ぶまでだ。
 求人サイトであれこれ吟味した結果、良さげなのがひとつ見つかった。下水道清掃。どんな仕事かイマイチ想像つかないものの、月収は25万と悪くない。
 何より、寮完備、食事付きという条件が気に入った。これならアパートを探す手間もはぶけるというものだ。よーし…。
 面接を申し込んでから2日後、都内にある清掃屋の事務所へ。応対してくれたのは専務を名乗るガタイのいいオッサンだ。
「まず聞くけど、下水道清掃ってどんな仕事かわかってる?」
「すいません。実はあんまり…」
「あ、そう」
 専務さんは特に気にする様子もなく、仕事の説明を始めた。
 マンホールのフタを開けた下には、マンホールの直径と同じ幅の円筒が真下に伸びている。深さは3メートルほどの浅いものから15メートルほどのものまでいろいろだが、いずれもマンホールの底は、道路と並行に走る下水道管につながっている。
 下水道管は、直径25センチの小さなものから8・5メートルの大きなものまであり、その管の中を生活排水が流れている。生活排水とは、工場や家庭から出るすべての水、つまりは流し台や風呂、トイレの汚水などもろもろだ。
基本構造は以上だ。
清掃の必要があるのは、排水に様々なゴミが混じっているためだ。髪の毛、誤ってトイレに流したオムツ、土砂、さらには建築現場経由のモルタルなどで、それが固まってできた汚泥が、下水道管の詰まりの原因になっている。
そこで、東京都から委託を受けたいくつもの業者が、各地の下水道管を定期的にチェックし、詰まりがあった場合には清掃を行っている。そのうちの一つが、この会社なのだ。
勤務体系は日勤と夜勤に分かれており、従業員がそれぞれ交代制で担当する。ちなみに、日勤では下水道管のチェックや簡単な補修などを、夜勤では日中のチェックで問題の見つかった下水道管の清掃や劣化マンホールのフタ交換などを行うらしい。
専務が一息ついたところで気になっていたことを尋ねてみる。俺にとっては重要な質問だ。
「あのう、下水道ってやっぱり、人間のウンチとかも流れているんですよね?」
 やれやれといった顔つきで、専務が答える。
「そりゃそうでしょ。ただし固形じゃないよ。他の汚れと一緒に水に溶けた状態で流れてるからね。どう、やれそう?」

聞いただけでゲンナリたが、今さら引き返すのもカッコ悪い。この際、覚悟を決めるか。
「はい、働かせてください。よろしくお願いします」
採用はその場でめでたく決定。数日後、俺は事務所の敷地内に建てられたプレハブ造りの寮へ移り住むことになった。
寮には、ペルー人やベトナム人などの外国人が10人ほど暮らしており、俺以外の日本人は、同じ年ごろの男がひとりいるだけだった。

プーンと鼻をつくドブのような臭い
初出勤は夜勤の作業に回された。夜21時から明け方の5時まで、都内某所にある複数カ所の下水道管を清掃して回る仕事だ。
この作業を担当するのは俺を含めて5名。それぞれ2台の特殊車両に分乗し、現場へ向かう。
最初のマンホールに到着したところで、班長から作業の手順の説明があった。
まずは特殊な工具でマンホールのフタを開け、内部の酸素濃度や硫化水素などの有毒ガスがあるかないかをチェック。安全が確認できたら、5人のうち2人がマンホールを降り、下水道管の清掃に取りかかる。
今回の下水道管は1メートル以下と小さいため、人の侵入が物理的に困難だ。
そこで登場するのが高圧洗浄車とポンプ車だ。高圧洗浄車のノズルを下水道管の奥に突っ込み、それをたぐり寄せる形で、汚泥を掻き出していく。
除去した汚泥は、もうひとりがポンプ車のホースで掃除機のように吸い上げ、地上にいる3人が2台の特殊車両を操作するという段取りだ。
説明が終わったところで班長がポンと俺の肩に手を置いた。
「オマエは新人だからしばらくは地上で雑用でもしててくれ」
言われるまま、先輩たちの作業の手伝いをしていると、やがてマンホールに入っていた2人が地上に姿を現した。とりあえずここでの清掃は終わったらしい。
そのひとりが、俺の脇を通りすぎる。反射的に挨拶した。
「お疲れ様です」
「ういーす。じゃ次のマンホール行くぞ」

ドブのような臭いがプーンと鼻をついた。作業服には無数の茶色いシミが付着している。はじめてマンホールの中に入ったのは、入社から10日ほどたったころだ。その日も初日と同じく夜勤の下水道管清掃の班に加わっており、1つ目のマンホールでは、地上で雑用係をしていたのだが、続いて2つ目のマンホールで作業に取りかかる際、班長が言う。
「ここは簡単な清掃でいいから、岡田、お前やってみるか。俺がやり方教えてやるよ」
マンホールの真下を流れる下水道管は、設計上、その部分だけが他の下水道管より一段低いクボミのような造りになっており、汚泥が非常にたまりやすい。
そのクボミを清掃する場合は高圧洗浄車は使わず、チッパー(先端にノミのついた小型の掘削機)でじかに汚泥を削り取っていくそうな。ついにこの時が来たか…。

班長に続き、恐る恐るマンホールの中へ。内部のハシゴに手をかけた瞬間、悪臭が下
からモワッと漂ってきた。ウンチ臭ではない。嗅いだことのない独特なニオイで、その気になればいつでもゲロが吐けるレベル
生きた心地がしないままマンホールの底に立った。足元の下水道管には水深15センチほどの茶色い不気味な排水が結構な速さで流れており、ムカムカ感がより一層強くなる。
作業はまず、ポンプ車で、マンホール底部を流れる汚水を吸い出すことから始まった。そうすることで周辺の水位が下がるため、汚泥が削りやすくなるからだ。
隣りにいる班長の動きを真似ながら、チッパーでカチカチに固まった汚泥をこそげ取っていく。
不快なのは時々、汚泥の破片がひんぱんに顔面に飛んでくることで、そのたびに俺は「ひっ」と悲鳴を上げた。
さらに削りとった大量の汚泥は、ゴム手袋をした手でバケツに入れていかなければならない。その際、ジャリッとイヤな感触が手に残り、まるでウンチの塊をワシ掴みしているようなタマらない気分に。とにかくマンホールに入っている間はずっと、不快な状況が続くのだ。
開始から2時間、ようやく作業が終わったころには全身汗だくになっていた。マンホール内の温度や湿度が地上よりもずっと高いためだ。
額から流れてきた一筋の汗が、鼻の頭で止まる。うっかり手袋のままで拭ったところ、汚泥のカスがびっしりと鼻の下にこびりつき、あやうく卒倒しかけた。


マンホールから
「た…す…けて」
 

何事も慣れとはよくいったもので、それから1カ月も経たないうちに、あれほどイヤだったマンホール内の作業にもほとんど抵抗を感じなくなっていた。その他の業務もコツさえ覚えてしまえばどうってことはない。いつの間にか仕事を楽しむ余裕すら生まれてきた。
そんな慢心が招いたとしか思えない事件が起きたのは、入社から半年が過ぎたころのことだ。

その日の仕事は日勤で、俺は班の連中とともにマンホール内部の点検を行っていた。あらかじめ決められた複数箇所で、汚水の水位を目視で確認したり、コンクリートのひび割れの有無をチェックする作業だ。
 

順調に進むなか、とあるマンホールを開けた際に、コンビを組んでいた先輩が
「ん?」と声を上げた。
「どうしたんですか?」
「いや、結構、汚水の水位が高くてさ、下の方の壁が全然見えねえんだわ」
 たしかにそのとおりだ。このマンホールの深さは10メートルのはずだが、その4分の1ほどが水中に没している。これでは下部のひび割れ確認などできっこない。
「俺さ、ちょっと下まで降りて確認してくるよ」
 マンホールに降りる場合は、事前に内部の空気濃度や有毒ガスのチェックが必須になっているが、実際の現場では邪魔くさいという理由で案外守られていない。そのときも、先輩はノーチェックで下に降りていき、俺もさして気に留めていなかった。
 それから30秒ほど経ったころだと思う。
 地上で別の作業をしていた俺の耳に、誰かが呼んでいるような声が、かすかに届いた。
「…す…けて」
 ふと背後のマンホールをのぞき込み、思わずアッと声が出た。地上から5メートルほど下の位置で、先輩がハシゴに手をかけたまま、固まっているのだ。
「た…す…けて…」
上を見上げたその顔は恐ろしい形相をしており、ただごとでないことは明白だ。まさかガス中毒?
とっさに酸素マスクをつけてマンホールへ入り、先輩の体にロープを巻き付ける。そのまま力づくで引き上げると、ようやく地上に連れ戻すことができた。ソッコーで119番通報したのは言うまでもない。
結局、先輩は酸素欠乏症と診断され、数日間の入院を余儀なくされた。命に別状はなく、後遺症もなかったのは不幸中の幸いだ。
まったく恐ろしい事故だが、のちにこの業界のことをより深く知るようになってからは、むしろ先輩のケースはラッキーだったと思うようになった。
マンホール内部での作業中、有毒ガス(硫化水素)を吸い込み、死亡する事例が全国的にも後を絶たないからだ。 

いずれの場合も、事前の空気チェックを怠ったのが原因だそうだから、安全確認の軽視はこの業界の根深い問題といえるだろう。日々、汚物にまみれ、ときに命の危険にさらされる下水道管清掃という仕事。こんな職場にイイことなどひとつもなさそうに思えるが、実はそうとも言い切れない一面もある。
それを目の当たりにしたのは、初めてペルー人たちと同じ班になり、夜勤の清掃へ駆り出されたときのことだ。
前述したとおり、通常の下水道管清掃は、高圧洗浄車でへばりついた汚泥を取り、除去した汚泥をポンプで吸い上げる。
ポンプ車にたまった汚泥は、業務終了後に、専用の処理施設へ運ぶことになっているのだが、車両が事務所へ戻った途端、ペルーの3人組が妙な動きを見せた。
なんと、ポンプ車のタンクのフタを開けて中へ入りこみ、汚泥を手でかき分けだしたのだ。土とウンチと、ありとあらゆる病原菌で出来た、この世でもっともおぞましい汚泥の中に手を。な、何やってんだよ!
 
30分後、呆然とする俺の前に、うず高く積みあがったのは、大量の硬貨だ。見たところ硬貨は全種類あるようだが、100円玉と500円玉が断トツで多い。いったいいくらくらいあるんだろう。
ペルー人のひとりが言う。
「いつもだいたい20万円くらいあるよ。汚いのガマンすればすごく儲かる」
 

東京の下水道管には、町中の排水溝から入ってくる雨水も流れている(場所によってはそうでない場合も)。つまり、排水溝に落ちた硬貨も汚泥に混じって下水道管にごっそりたまっているのだ。
それをわかっていても日本人作業員は衛生的な観点から敬遠してしまうのだが、ペルー人はへっちゃららしい。母国へ仕送りの義務があるなど、経済的によりハングリーな背景があるためだろう。
「ウンチついてても20万円だよ。そのまま捨てるなんてもったいないね。岡田さんもやれば?」
 いくら勧められても、さすがにあの汚泥の山に分け入る勇気はなかった。
 が、以来、連中がその“ボーナス”を得てフーゾクへ出かけるときは、必ず会社の車で送迎することにした。免許のない彼らの足になってやる代わりに、ヘルスやピンサロをおごってもらうためだ。
水深3メートルの汚水にドボン
 

俺のいる会社には、「幹線管の水位チェック」という業務がある。
幹線管とは、大人が数人並んでもすっぽり入るほど大きな下水道管のことで、そうしたものは都内にいくつかある。
そのうちのひとつを、俺の会社が定期的に水位チェックしている。幹線管の中に入り込み、目視で汚水の水かさを確認するだけの超カンタンな仕事だ。
 

昨年の夏の雨の夜、その幹線管水位チェックの業務が俺に回ってきた。すでに何度も経験済みなので、むろん、そのラクチンぶりはわかっている。よっしゃ、今日はラッキーだな。
後輩社員をひとり連れ、マンホールから幹線管の中へ。いつも以上にムアッとした湿気と臭気が口や鼻に入ってきた。時刻は午後10時とお風呂時なので、各家庭のお湯が大量に流れ込んでいるんだろう。
この幹線管には、汚水の流れと並行するようにコンクリ製の足場のようなものが設けられており、マンホールのハシゴを降りた先はそこにつながっている。ルパンなどがコンコンと走るあの光景を想像してもらえばいい。
幹線管はいくつもの支線管(小さな下水道管)が合流する場所であり、水の流れは相当速く、水位も2、3メートルと深い。
折しもその日は大雨だったため、汚水の流れの勢いは普段よりもさらに激しかった。

ドドドドという轟音に、後輩もどこか不安気だ。
水かさもかなり上がってはいるが、危険なレベルにはまだ達してない。よし、ではチェックも終わったことだし、とっとと帰るべ。
ハシゴに手をかけようとしたタイミングで、背後から後輩の声が飛んできた。
「あの、柵にゴミがたまってますけど、いいんすか?」
この幹線管には、汚水の流れに対して垂直にいくつかの柵が設置されており、フィルターの役目を果たしている。そこにゴミが引っかかっていれば手で取り除くのも俺たちの仕事の一つだ。
見てみれば、柵の足場側、つまり俺たちの手前の方に空き缶が3つほど引っかかっている。
「んじゃ、あれ取って帰ろうぜ。俺がやるよ」
その場でしゃがんで慎重に手を伸ばす。一つ目、二つ目は難なくキャッチできた。が、三つ目の缶が微妙に遠い。
そこで後輩の手を握って空き缶の方へ体重を傾けたとき、ゾワっとした感覚が背中に。掴んでいた後輩の手が、すっぽ抜けたのだ。
ドボン。
あとで後輩から聞いたところによれば、汚水の濁流に落ちた瞬間、俺の体はもの凄い勢いで柵に叩きつけられたという。それほど水の流れが激しかったのだ。
落ちた! と思った瞬間、俺が真っ先に取った行動は、口と目をきつく閉じることだった。あらゆる病原菌が潜んでいる水など一滴たりとも体内に入れたくはない。ヘタすりゃ死ぬのだ。
強烈な水圧で柵に押し付けられながら、俺は必死に片腕を足場と思しき方向に伸ばした。後輩が助けてくれることを死に物狂いで祈りながら。
ヤツの力強い腕が体を引き上げてくれたのは、汚水に落ちてわずか10数秒ほどのことだったらしいが、俺にとってはその3倍にも4倍にも感じられた。ふう、助かった!
 

入社当初はただの腰かけ程度に考えていたこの仕事も、気がつけばすでに2年以上も続けていることになる。
この先どうするかはまだ決めていないが、みなさんがトイレでウンチを流すとき、マンホールの下で働く俺たちのことを思い出してくれたら、やはりちょっとは嬉しいかも。

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