婚活のカテゴリ記事一覧

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カテゴリ:婚活

  • 2021/07/01婚活

    仕事が落ち着いたこともあって4連休ができた。夏は終わってしまったが、この休みの間に出会いの萌芽のようなものは掴んでおきたい。さて、何をしようか。せっかくの休みなので東京にはいたくない。遠距離恋愛になってもいいから、どこかの地方で、素朴で心のキレイな女性に出会いたいものだ。結局、行き先も決まらぬまま、下りの東海道新幹線に乗りこんだ。一応、キップは名古屋まで買ってある。それより西に行きたくなれば、あと...

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  • 2021/07/01婚活

    新宿御苑で花見をした吉村ちゃんと連絡がとれた。 思い切って食事に誘ってみたところ、OKの返事がもらえたのだ。40才目前の、相撲でいえば徳だわらに足がかかった状態だったオレだが、ここでようやく盛り返しに成功したわけだ。 今回の対面は、最初の4人での花見、そして2人きりでの花見につづき3度目となる。女性が個人的に2回も会いに来るなんて、その気がなければありえないことだろう(初回は個人的じゃないので除く)。...

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  • 2021/07/01婚活

    ヤフーの記事に、『彼女を作ることをあきらめている男性が増えてきた』と書いてあった。その理由として挙げられているのは、どれも情けないものばかりだ。1 収入が低く、金銭的余裕がないから2 自分の性格に問題があると思うから性格のことなんてあれやこれや言われる筋合いはないし自分でも普通だと思っている。3 容姿が人並み以下だと思うから昔は俺も容姿にコンプレックスを持っていたが、男の容姿はさほど恋愛に関係ない...

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  • 2021/07/01婚活

    出会いを求めてヨガ教室、料理教室スクール通いを始めてみた深夜のテレビで、40才以上の独身男は、100人に1人しか結婚できないというデータが紹介されていた。40才まであと2年。本気にならなければ。前号でも宣言したように、会社帰りに習い事をすることにした。社会人がマトモな女性に出会おうと思えばスクールしかないというのがオレの結論だ。まずは下見から。月曜。ヨガ教室の見学に出向いた。ヨガといえば女の宝庫。出会...

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  • 2021/03/07婚活

    恋愛関係が始まるときというのは、どちらか一方がグイグイ押しまくるのではなく、互いになんてことのないメールを送りあったりしながら、双方の気持ちが盛り上がっていくものだと思う。特にオレのように、押しまくってあっさりフラれる経験ばかりしてきた者にとっては、向こうからも押してきてくれないとどうにも安心できない。さて先月お花見につきあってくれた杏里ちゃん。たぶん脈アリだとは思うのだが、まだ積極性が感じられな...

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  • 2020/02/21婚活

    アマゾンの創業者の本を読んでいて、重要な記述を見つけた。この金持ちのオッサンですら、恋人を作るためには出会いの数を増やさねばならないと、社交ダンスに通っていたというのだ。オレのような庶民なら、なおさらのことだ。もうすぐ春。今よりもっともっと出会いの場に出向かなければ。突然メールが届いた。相手は中学校時代の同級生、しかも女だ。〈●●中の西村陽子です! 覚えてますか? 明日出張で東京に行くけど、お茶でも...

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  • 2019/09/05婚活

    大阪で入院している父親を見舞うため、新幹線に乗った。退屈な車窓をながめながら我が人生のツマらなさを振り返っていたとき、売り子の女性が通路を通った。かなり可愛い。さてどうするべきか。ここは手紙しかあるまい。あわててメモに殴り書きする。『ついさっきお姿を拝見しました。お近づきになりたいので連絡ください 090‐』書き終わるや、隣のおっさんを蹴飛ばすように通路へ出て、売り子さんを追いかける。彼女は一つ先...

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  • 2019/07/24婚活

    独身43才の先輩と一緒に昼ご飯を食べた。こんな40男にだけはなるまいと反面教師にしている先輩だ。食べ終わったころ、先輩にメールが届いた。「おっ、地元で合コンしたときの女子からだわ」なんでも田舎の女性が、いま仕事関係で上京しているらしく、お茶でもしようと誘われているらしい。「でもこの子には興味ないんだよな。友達でも呼んでくれればいいのに」その女性の、東京在住の女ともだちもまじえて楽しく遊ぼうという魂胆だ...

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  • 2019/04/14婚活

    ボーイスカウトとガールスカウトは意外と出会いが多い子供のころからボーイスカウトをやっており、その流れで、今でも仕事のない休日は『リーダー』として、ほぼ毎週のように顔を出している。簡単に言えば子供たちを率いてキャンプやハイキングをする指導者だ。なぜ大人になってもそんな面倒なことに首を突っ込むか。そう、すんなりエロイことができてしまうからだ。たとえば夏に複数回行われる一泊キャンプ。週末に山や森なんかで...

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風俗嬢の結婚事情・ヘルス嬢との結婚はありかなしか、リスクは何?

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 アテのない一人旅は、車内でトイレに立ったときに、ある目標を見出した。同じ車両に、OL風の美しい女性が一人で乗っていたのだ。彼女の下りる駅までついていって声をかけるというのはどうだろう?なんだかワクワクしてきた。新幹線が名古屋に到着し、偶然にも彼女は出口へと向かっていく。博多あたりまで行かれたら厄介だと思っていただけに、こいつはラッキーだ。しばらく後をつけ、改札を出たあたりで声をかけた。
「ちょっとすみません」
「はい?」
 振り返った表情もモデル並の美しさだ。
「名古屋のことよくわからないのでお茶でもどうかと…」
「いえ、忙しいんで」
 彼女は駆け足になって去っていった。一人残され、考えた。出だしこそ最悪だったが、これは神様が名古屋で降りろと指令を出したのだととらえよう。この土地に素晴らしい出会いが待っているのだ、と。ショボ目のビジネスホテルにチェックインし、今後の計画を練った。まずは出会いの場を探そう。立ち飲みバーのような店がいいのだが。
いいのが見つかった。お見合いパーティがとあるバーで開催されるようだ。土地はアウェイでも、ホームのような戦い方ができるはずだ。すぐ申し込み、昼寝をしてから午後7時、現地のバーへと向かった。集まっていたのは、男女およそ10人ずつほど。真っ先に目に付いたのはミニスカの2人組だ。面倒な回転寿司タイムなどはなく、自由に移動していいスタイルなので、遠慮なくミニスカコンビの隣に座り、元気にあいさつする。
「こんにちは〜。サッカー好きなん?」
「あ、別に…」
「え?」
「あんま知らないし…」
何なんだよ、サッカーで盛り上がる場じゃないのかよ。「ふーん、二人はどこから来たの?」
「●●(知らない地名)。そっちは?」
 そっち!なんか失礼なヤツらだな。
「東京から来たんだけど」
「なんで、わざわざ?」
「いや、旅行がてら寄ってみて」
「へえ」
興味なさそうにテレビへ目を逸らされた。ちっ。とりあえず携帯だけでも交換しとこうか。が、返ってきた答えは、
「交換しても意味ないよね」
こんなフラれ方があっていいものか。しかも続けざまにこんなやりとりを始める二人。
「こんなとこいてもしょうがないし、あっちの男の子としゃべろっか」
「そだね」
オレが真横に座っているというのに、「しょうがないから」とはどういうことだ!このコンビ以外にめぼしい女性はおらず、試合もつまらず、なんら収穫のないまま店を後にした。翌日、金曜の昼間、名古屋駅近くのベンチで、ひとりきりでクレープを食べている女性を見かけた。いかにも退屈そうな表情だ。そこそこカワイイので声をかけてみることに。
「それ、おいしそうやね」
「あー、はい」
「平日なのに、こんなとこで何してるの?」
「えーと、私は自営なので」
 自営。奥歯にモノの挟まったような言い方だ。
「へえ、お茶でも一緒にどう?」
「今日はちょっと…。明日ランチなら大丈夫ですけど」
ほう、なんだか素直な子じゃないか。明日のランチの約束をしてその場はお別れした。
(※この日はこれ以降、書くことなし。ひつまぶしやヘルスを堪能しただけ)
 翌日、すなわち名古屋3日目のランチタイムに、自営の彼女(29才)と合流した。約束を守ってくれるあたり、オレに興味ありと見ていいだろう。玄米だの有機野菜だのがメインのレストランに連れて行かれ、向かい合って着席する。と、そこで彼女が一粒のカプセル薬を飲み込んだ。
「なにそれ?」
「アメリカの博士が開発した栄養カプセルです」
なんだかオカシなことを言い出したぞ。「アメリカの博士」ってざっくりしすぎだろ!
「体に必要な栄養素がぜんぶ入ってるんですよ。興味あります?」
「いや、別に…」
断ったはずなのに、なぜか講釈が始まった。私は人を幸せにする仕事をしている、そのためにいろんな経営者とつながりを持っている…。
「人間の体は桶のようなもので、栄養素が足りないと水漏れするんですよ」
あー、しょーもな。勝手に桶に例えて、水漏れを心配してどうすんだよ。人間は人間だって。
「ちょっと頭の生え際、見せてもらえます?」
 言われたまま髪の毛を上にかきあげる。
「あ〜!それAGAです。もうキてますよ!」
 ハゲの種類のことらしい。いきなり失礼なヤツだ。
「これ、髪の毛にもいい薬なんですよ。興味ないですか?」
 どうやらこの女、怪しい薬の販売をしているようだ。どうせマルチビジネスの類だろう。「自営」とはそういう意味だったのか。しかしまあ、旅行中の男をマルチに引きずり込もうとするこの女もこの女だし、わざわざ名古屋まで来てマルチに捕まるオレもオレだ。情けなくて泣きたくなってくる。
「その薬、臨床実験は終えてるの?」
「いや、これはそういった医学を超越してるんです。生え際ヤバイですよ」
「オレ、親族にハゲてる人いないんだけど」
「遺伝という考えは間違ってるんです。だってもう生え際、結構キてますから」
「不安を煽ってクスリを売ろうなんて詐欺でしょ」
 最終的に、先ほどすべての栄養素を体内に入れたにもかかわらず、さらに玄米食ランチを食べている矛盾を突いてやると、彼女は無言で席を立ち、ランチ代の700円を置いて去っていった。
名古屋滞在4日目の日曜。もうなにもする気が起きない。このまま東京に戻ったほうがいいのだろうか。いや、実は昨夜、ヘルス嬢の栞ちゃん(仮名24才)とLINE交換していたのだった。それも向こうから「面白くてタイプなので連絡先を教えて欲しい」と頼まれて交換した形だ。あの子と恋仲になってから帰京するのも悪くないかも。潔癖症のオレがヘルス嬢と結婚することは考えにくいが、名古屋にセフレがいれば男としての自信につながるわけだし。
『どうも、昨日の赤澤です。東京に戻る前にもう一度会えたらいいなと思いました』
送信してから待つこと1時間。やっと返事がきた。『今日は17時からラストまで入ってます!電話で指名してもらえたら待たずに入れますのでよろしくお願いします』
そういう意味じゃないんだけどな…。あ〜あ、もう本当に生きる気力がなくなってきた。40才の4連休がこんな出来事ばかりだなんて。名古屋なんかで降りずに、京都あたりまで行っときゃ良かった。福山雅治が結婚し、千原ジュニアまでがオレたち独身族を裏切った。あんな有名芸能人でも40代で独身なんだからと、自分を慰めるときの材料に使っていたのに。絶望感がハンパない。彼らはハンサムで金持ちだからこの歳でも結婚できたわけだが、このオレにはどんな武器があるんだ?

最近ブームの相席居酒屋に、友人を連れて行ってみた。以前、とある焼き鳥屋の行列に並んでいたところ、隣のビルに若い女子たちが吸い込まれるように入っていくのを見て、「何だろう?」と思って見てみたら相席の店だった。出会いに飢えた女ってのは意外と多いようだ。平日の午後8時、店に到着。入口の看板には、現在女性7組、男性2組とある。女余りの状況のようだ。
 料金は30分1500円と、高いのか安いのかよくわからない。とりあえず30分だけ試しに入ってみるとしよう。案内されたのは、共に30代前半と思しき女性コンビの待つテーブルだった。
「どうも、こんにちは。もう飲んでるんですね」
「はい、なかなか男性が来ないので飲んじゃってました」
 2人のルックスは、可愛いAちゃん&ブスBちゃんという、狙いの絞りやすい組み合わせだ。連れてきた友人クンは既婚者なので、オレが可愛いほうを狙っていいことになる。Bちゃんが熱心にしゃべりかけてきた。「今日は仕事帰りなんですか?」
「うん、そう」
「年齢いくつなんですか?」
「オレら35才やけど。2人は?」
「30です」
 5年サバを読んで正解だった。正直に40才と答えていたら引かれていた可能性大だ。飲み会は淡々と進んでいった。2人は学生時代からの友だちで、彼氏はいなくて、この店には初めて来たそうだ。
 オレの清純好きな性格は、出会いにガツガツした女を拒否しがちなのだが、来店一回目ならば許すとしよう。予定の30分はすぐにやってきた。せっかくだから延長したかったが、友人クンに予定があるので帰ることに。今日のところは連絡先だけ交換しておけばいいだろう。
「じゃあLINE交換しよっか」
「え、もう帰るんですか? 早いですね」
「ごめん、用事があって」
「えー……」
なんだか乗り気じゃない2人だ。まだ馴染んでくれていないのか。と、ここで友人クンがナイスな助け舟を出した。
「まだ知り合ったばかりだし、不安だと思うからこうしようよ」
いわく、今後は個別に連絡を取り合うのではなく、4人のLINEグループを作って、そこで全員で会話しながら親しくなろうよ、という提案だ。
「そうだね、そうしよっか」
「うん、いいかも」
 2人もノってきた。ちょっと目からウロコが落ちた気分だ。こんな方法があったなんて。さてここでLINEグループというものについて解説しておこう。要はチャットだ。1対1でのやりとりではなく、今回の場合ならば常に4人が同じ場所で会話することで、すべての会話を4人全員が読むことができる。このシステムのおかげで、彼女らとの距離はずいぶん縮まった。たとえばオレが、『おはよう。昨日は会えて嬉しかったです』
 と書き込めば、それに対して友人クンが、
『ですますでしゃべるつもり? それじゃ彼女できないっしょ』
 とツッコミを入れ、それに対しAちゃんが、『敬語ウケるwww』といった具合にかぶせて、さらにBちゃんが、『私には敬語を使うように!』と乗ってくる感じだ。
40才にしてオレは初めて知った。男女というのは、この方式のほうが接近しやすいんじゃないか?ドラマにしたって、現実の社会にしたって、最初は大勢の仲間のうちの単なる1人だった相手と、いつしか恋人になったパターンをよく見聞きする。最初から1対1でずーっと顔をつきあわすより、このほうが爽やかというか自然というか、とにかく女たちの不安を打ち消していくのだろう。
 二日目には、彼女らもずいぶんくだけたトークを繰り出してきた。吹石一恵の背中はヤラシイだの、最近おっぱいが大きくなってきただの、2人で軽いシモの話題をかわしているのだ。オレたち男が読むことを知っていながら。
『オレも最近、胸大きくなってきたかも。伝染病?』
 と、爆笑を狙ったコメントは軽くスルーされたりしながらも、ワイワイガヤガヤは続き、すっかり打ち解けたところで、次の日曜、また4人で飲むことになった。Aちゃんとオレの2人だけでは、こうテンポ良く進まなかっただろう。賑やかし役とはいえど、ブスと友人クンに感謝だ。
 その日曜当日の夕方、LINEグループに友人クンからメッセージが入った。
『風邪ひいた。ごめん今日ムリだわ』
3人で飲んでくれというわけだ。オレとしては異存はない。彼女らも『え〜』『それはないよ〜』と言いつつも中止にするつもりはなさそうだ。
 夜、約束の時間、居酒屋に2人の姿があった。開口一番ブスのBちゃんが言う。
「ドタキャンってひどくない?」
「ほんとだよ、せっかく予定空けてんのに」Aちゃんも怒っているようだ。でもその矛先は休んだ当人に向けられるべきである。オレはこうして約束どおり来てるんだから。
「ま、3人で楽しく飲もうよ。風邪ならしょうがないやん」
「だいたい、うさんくさいよね」
「え、うさんくさい?」
「なんか信用できないんだよね」おいおい、なんか良からぬ方向に向かってないか?
「オレら、うさんくさい?」
「うん、いろいろ嘘っぽい。ぜんぜん信用できない」
 たかがドタキャンでこんなことになるなんて。大げさすぎるだろ。
「ぜんぜん大丈夫やって。結婚詐欺師ちゃうよ。普通の会社員やし」
「じゃあ社員証見せて。免許証とか」
 そこまで言うならと、免許証を見せてやった。これでどうだ! ……ん? 免許証でなにを確認してるんだ? しまった!
「あれ、35才って言ってなかった?昭和50年生まれってウチらの10コ上だから…今年40?」
 あーあ、やってしまった。
「ごめん、ちょっとサバ読んでた」
「ちょっとじゃないし。ホントは結婚してるんでしょ?」
「してないしてない、それはしてない」
「嘘だー、40なんでしょ。子供とかいるでしょ」
 そうか、確かにそういう年齢だよな。でも哀しいことに事実なんだよ。
 ふと、矛先を変えるために、友人クンをスケープゴートにする名案を思いついた。
「あー、でもあいつは既婚やわ。子供もいるし」
「ほらー、やっぱりー! なんかうさんくさかったんだよね」
 そうそう、あいつは不倫狙いのダメ男だけど、オレは純粋だから信用してね。という目論見はすっかり外れた。2人の目が完全に怒気をふくんでいる。ブスのBちゃんなど、拳を握りしめる始末だ。
「あー、もう信用できないね。帰ろっか?」
 帰ろっかって、まだ一杯も飲んでないけど…。気を落ち着かせようとトイレに逃げ、蛇口をひねって頭から水をかぶった。
(なんやこれ? なんでこうなった?)
 びしょ濡れの髪で席に戻ったとき、すでに2人の姿はなかった。うちひしがれて帰宅した夜、友人クンからLINEがあった。
『2人退会してるけど、どうしたん?』
 見れば、グループから彼女らの名前が消えていた。全部お前のせいだよ!

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前の彼氏が忘れられない女性たち・元彼を忘れられない理由は

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新宿御苑で花見をした吉村ちゃんと連絡がとれた。

思い切って食事に誘ってみたところ、OKの返事がもらえたのだ。40才目前の、相撲でいえば徳だわらに足がかかった状態だったオレだが、ここでようやく盛り返しに成功したわけだ。

今回の対面は、最初の4人での花見、そして2人きりでの花見につづき3度目となる。女性が個人的に2回も会いに来るなんて、その気がなければありえないことだろう(初回は個人的じゃないので除く)。

そろそろ何かしらのアクションを待っている状態だとも言える。だから決心した。食事中か、あるいはその後で、「付き合ってくれ」と告白しよう。

やや季節外れだが、料理はもつ鍋にした。気取らない雰囲気の店のほうが照れずに告白できると思ったからだ。

日曜夕方6時すぎ、待ち合わせにやや遅れてやってきた。露出度低めのファッションだった。花見のときのショートパンツに比べ、なんとさみしいことよ。歩いて店へ向かう。
「お久しぶりですね、赤澤さん」
「あー、何回かメールしてたんやけどね」
「そうでしたっけ? すみません、いろいろ忙しくって…ふぁ〜」
 しゃべりながら彼女が大きなあくびをした。疲れてるんだろうか。飲めばフラフラになって、そのまま…

わりと高級なもつ鍋屋に到着し、向かい合って着席した。メニューを眺めながら大きな口を開ける。二度目のあくびだ。デート中に対面に座った女性があくびをする姿など、あまり記憶にない。

シンプルに考えれば〝退屈〞の現れということになるのだろうが、まだ会って10分ほどで退屈もクソもない。ということはこれ、〝安心〞を意味しているとも取れる。二度目のデートともなると甘えが出るのだろう。

本日はいつものように、ただ飲んで食ってサヨウナラするわけにはいかない。会話の中に、我々は大人の男女なんだよってことをほんのり匂わせ、関係を深めなければ。が、ほんのり匂わすような話術などあいにく持っていない。そんなデキる男なら39才で彼女ナシのわけがなかろう。だからストレートに尋ねてみた。
「最近は恋愛とかはどうなん?」
「え、恋愛ですか?」
「そうそう」
「ん〜、ないですね」
恋愛は、ない。まだ独り身のようだ。ま、彼氏がいればこんな誘いになんて乗ってこないだろうし。さてここで、これまでの俺なら
「それじゃ、俺とかどう?」
 なんてセリフをはき
「いやー、ちょっとないですね」
なんて返されてシュンとするのがお決まりのパターンだったわけだが、今日はそんなせっかちな問いかけはしない。なにせ、まだモツ鍋に火を通している途中なのだ。食べる前から意気消沈するなんてゴメンだ。いったん話題を変えよう。

ふぁ〜。口から三度目のあくびが飛び出たのは、話題を変えてすぐのことだった。さらに、ヨガ合宿の体験談に耳をかたむけてくれるでもなく、引きつづき四度目のあくびが。なぜこんなに眠いのだ。早くベッドで横になりたいアピールか。

お前はそんなにまでオレを求めているのか!と、(自分に)好意的にとらえようとしたが、普通に考えれば退屈だからこそのあくびだと思われる。だんだんオレも不機嫌になってきたが、退屈されてしまってる以上、話題を変えるしかない。また苦手な恋愛トークにするか。
「連絡くれへんからてっきり彼氏できたのかと思ったわ」
と、神妙な顔になった。
「私、前の彼氏が忘れられないんですよね」
「え、前の彼氏?」
「はい、2年前に別れたんですけど…」
長々と解説がつづいた。要約すると、最愛の彼氏がいたのだが、彼の海外赴任を機に疎遠となり、そのまま別れてしまったそうだ。さて、こんな話を聞いてどうすればいいのだろうか。そんな男のことなどオレが忘れさせてやる! 

と言えるほどのガッツは持ち合わせていない。むしろ、そんな話をしてる時点で脈はないのだとあきらめてしまうのが、39才独身彼女ナシの思考法というものだ。もし目の前の男と少しでも付き合う気があれば、こんな話など絶対しないはずなのだから。自分にダメ押しするかのように、問いかけてみた。
「もし今、カレが戻ってきてやり直したいって言われたら?」
「そんなの夢のまた夢ですよ」
 この回答に、気持ちがすっかり萎えた。萎えまくった。いったい彼女は、どういうスタンスでオレに会いにきているのだろう。同性の友だちとメシを食うぐらいの気安さとしか思えないじゃないか。異性としては絶対に見られていないぞ、これは。この夜、彼女のあくび回数は7回だった。

某結婚相談所のデータによると、20代女性とアラフォー男の結婚が、全体の46%もいるそうだ。勇気をもらった。そう、実は意外と20代の女のほうが、たいして人生を経験していないだけに、40男の包容力にコロッといってしまうのかもしれない。よし、まだチャンスはあるぞ。性犯罪者になるのはやめた!
さて、先月の叱咤激励コーナーで、「書ききれないことがもっとあるはず」との意見をもらったので、今回は日記風に細かく報告しようと思う。
7月24日(金)
勇気をもらった勢いを借りて、過去に知り合ったわりと美人で20代で、なおかつ携帯にアドレスが残っている女性たち4人に、いっせいにメールを送信した。軽い食事の誘いだ。驚いたことに、返事はまったくこなかった。もうメアドは消したほうがいいのだろうか。と、一瞬思ったが、ひょっとしたらの可能性もあるので、まだそのままにしておく。
7月25日(土)
 最初のほうで連載に登場した、入院中の父親の容態が芳しくないため、大阪の病院に見舞いにいくことに。先生が言う。
「今の段階で、延命治療をするかどうか決めておいてほしいのですが」
「延命? そんなのいりませんけど」
「いえ、あなたじゃなくお父さんに決めてほしいんです」
 ウチの父子関係は、世間一般と比べればかなり冷めている。むりやり生かしておく必要などないと思うのだが…。
 とりあえず父親のいる病室へ。
「なあ、延命治療いらんやろ?」「え」
「そんなんいらんな?」
「え、そんなこと言わんとやってくれよ」
 なんだよ、好き放題な人生を送ってきて、まだ息子に迷惑かける気か。こんな出来事を記したのは、ほかでもない。恋愛するにあたって、あるいは結婚するにあたっては、両者の家族観のようなものが一致していたほうがいいと思うからだ。家族観の不一致にからんだ違和感については、後日の出来事で記す。
8月1日(土)
 夏は女も出会いを求めているはずなので、性懲りもなく婚活パーティに参加することにした。20代から40代まで参加できる幅広いパーティだ。
 当日、開始より20分ほど早く現地に着いたため、さきに着席しておこうと、会場へ向かうエレベータに乗り込んだ。目的の階でトビラが開いた。1人のデブいおばちゃんが、手持ち無沙汰にしながら会場入口が開くのを待っている。掃除のおばちゃんか?
「あの…参加者の方ですか」
「はい」
 ニッコリ微笑んできた。こんなのが参加してるのかよ!エレベータから降りる気になれず、またそのまま階下へ。地上に出て空を見上げたときに、パーティに参加する意欲がふと消えた。悪いがキャンセルさせてもらおう。他は美人が来るかもしれないけれど、運命というのは出だしで決まるものだ。こんな幸先の悪い始まり方じゃ、展開は見えている。
8月2日(日)
 知人のバーベキューパーティに招かれ、1人のネイリストと知り合った。29才でそこそこ可愛い。名刺を差し出しながら彼女が言う。
「男性のネイルもやってますので、ぜひいらしてください!」
 オカマじゃあるまいし、ネイルなんぞやりたいわけがない。しかし個人的な連絡先を教えてくれない以上、店に行くしかないだろう。
8月4日(火)
 さっそくネイル店におじゃました。また会いたいがために、わざわざ爪を染めにきた熱意が伝われば、向こうも情にほだされるのではないか。
「あら、来てくださったんですね。嬉しいです!」
 ほらほら、効いてるぞ。おしゃべりしながら、爪を紺色に塗ってもらった。カレシはいないことを聞き出し、また一緒に飲もうと約束してラインを交換し、店を後にした。費用は5千円。しょうもないパーティに金を使うよりは、こっちのほうが何倍も有意義だ。
8月5日(水)
会社で上司に怒られた。
「なんだ、その爪は! 謝罪に行くとき、そんな指でいいと思ってるのか!」
ウチの会社は、頻繁に謝罪に訪れる機会があるので、フザけたことをするなというわけだ。仕方ない、帰りに落としにいこう。夜。またネイル店に。彼女は残念がりながらも、また元の爪に戻してくれた。費用は5千円だ。バカバカしい出費となってしまったが、ひとつ収穫があった。彼女が、友達を紹介したいと言うのだ。ネイリストの友人なら、そこそこオシャレで可愛いに違いない。
8月8日(土)
 ネイリストちゃんとその友人に会うため、渋谷の居酒屋へ。待っていたのは、ハリセンボンのガリガリに似た、ガイコツ顔の女だった。まったくノリ気がしないのに、ネイリストちゃんは執拗にプッシュしてくる。

「赤澤さんとお似合いだと思うんですけどねぇ」ふぅ。自分とはお似合いじゃないけれど、ガイコツとなら釣り合うと言っているのか。1万円も出して爪を青くしたり元に戻したりしてやったのに、その仕打ちは何なんだよ。
8月9日(日)
以前、出会いのためにコミュニケーション教室に通っていたことは報告したと思うが、そのときに連絡先を交換していた女性(可愛くない)からメールがあり、急きょ、一緒に飲むことになった。なんと、女友達が2人も来ているという。大慌てで現場の沖縄料理屋へ。そこにいたのは、
Aちゃん(連絡をくれた知り合い)
Bちゃん(ブサイク)
Cちゃん(わりと可愛い)
 の3人だ。自ずと狙いはCちゃんに絞られた。ところがこのCちゃん、オレが大学を出ているという、ただそれだけのことをとらえて、しつこく攻撃してくるのだ。
「赤澤さん、長期休暇とりたいって言いますけど、それは高学歴の驕りですね」
「え、別に高学歴でもないんやけど…」
「ワタシなんか専門出て資格とっても大変なんですよ。赤澤さんは高学歴だからそんなこと言える余裕があるんですよ」
「え、ああ、うん…」
なにか勘違いされている。オレの出た大学は早稲田とはいえ、学部はほとんど二部のようなもので、偏差値でいえば50そこそこ。普通の高校生なら誰でも入れるのだ。
しかしそんな代々木ゼミナール的な物差しを知らないCちゃんにしてみれば、学歴がハナにつくのだろう。訂正するのも虚しいので放っておいた。そもそも、いくら可愛いかろうと、そんなイジけたことを言い出す女に興味はない。Bちゃんは論外なので、以前からの知り合いAちゃんにターゲットを変更した。が、ここで先述の家族観にからむ問題が。彼女が毎年、家族で軽井沢に旅行に出かけるという話が出たときだ。
「家族でそんなとこ行って何すんの?」
「何って、別になにもしませんけど」
「そんなんおもしろい?」
「だって家族ですよ」
「え、家族なんかと一緒にいたくないでしょ」
「えーー、赤澤さん、そんな人なんですか?」
そこで父親の延命の話をしたところ、全員がドン引きしてしまった。
結局、彼女が欲しいというオレに対し、Cちゃんは「赤澤さんにはAちゃんがいいよ」と言い、そのAちゃんは「Bちゃんがお似合いだよ」と言い、Bちゃんは「Cちゃんとうまくいくよ」と、全員がタライ回しにして、飲み会はお開きとなった。こうしてオレの40代は始まった。いや、この八方塞がり状態では、なにも始まっていないとも言える。やはり性犯罪者への道しか開けていないのだろうか。

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独身男性が結婚や彼女をあきらめる理由は経済的理由と自身の性格が原因

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ヤフーの記事に、『彼女を作ることをあきらめている男性が増えてきた』と書いてあった。その理由として挙げられているのは、どれも情けないものばかりだ。
1 収入が低く、金銭的余裕がないから
2 自分の性格に問題があると思うから
性格のことなんてあれやこれや言われる筋合いはないし自分でも普通だと思っている。
3 容姿が人並み以下だと思うから
昔は俺も容姿にコンプレックスを持っていたが、男の容姿はさほど恋愛に関係ないことを知った。顔なんてどうだっていいのだ。
 ヤフーの記事は大切な意見を取りこぼしている。同じく彼女あきらめの境地に達そうとしている俺にも、ひとこと言わせてもらいたい。あきらめの理由、それは
・理想の女がなかなか現れないに尽きる。
俺の理想の女性像は純真無垢なタイプだ。先月のお遍路で出会った少女などは、まさにその理想像ピッタリだったのだが、さすがに少女はマズイ。成人女性があのようなハニカミを見せてくれれば、きっと夢中になるだろうに。男を金ヅルとしか思ってないような女や、礼儀に欠ける女ばかりのこの日本で、俺に恋人はできるんだろうか?
 純真無垢以外にも、俺には女性に関してちょっとした希望がある。それは音楽のことを語り合いたい、というシンプルなものだ。楽器は何もできないが(ギター教室もすぐやめた)、聴くのだけは好きで、でも誰もが知ってるジャンルじゃないので、なかなか話が合う女性とは出会えていないのが現実だ。そこで、5月末の土日に、長野県の音楽フェスに向かう、東京からの1泊2日バスツアーに参加することにした。
 参加者が音楽好きなのは当然だし、バスツアーだから車のない女子たちが多数乗ってくると考えられる。バスで仲良くなり、現地で一緒に音楽を聴き、帰りのバスで感想を語り合う。そして東京に戻ってからは…。出会い方としては完璧なシナリオだ。そして土曜当日の早朝。着替えのパンツなどをバッグに入れて颯爽と集合場所の新宿へ。着いて唖然とした。
 数百人ほど集まったうち、男が7割。それもバックパックを背負ったムサ苦しいのばかりだ。残り3割の女子も野暮ったいのだったりカレシ連れ(親しげな様子でわかる)だったりと、まったく魅力的じゃない。こんな連中と一緒にバスに乗り込んだところで、どう転んでも恋など生まれるはずがない。俺の持ってる星からして、隣がムサ男になるのも目に見えてるし。参加費2万円はもう振り込んである。どうしよう。2万円をムダにするのか。いや、でもこのまま乗り込めば2万円プラス貴重な時間までムダにしてしまうし。どうしよう。あーだこーだ思案しているうちにバスは出発してしまった。乗車客の顔ぶれを眺めるだけで2万円。こんな馬鹿なことがあっていいのか?
6月の合コンで、とある女性と知り合った。珍しく音楽の好みが合ったこともあって、トントン拍子で連絡先の交換にこぎつけた34才の独身OL、恵子ちゃんだ。正直、顔はさほどタイプじゃないが、趣味が合うというのはこれからの結婚生活のことなども視野に入れれば大事なことだ。さてその合コン、仕事の都合で9時ごろに俺一人だけ途中退席することになったのだが、仕事が1時間程度で終わってしまった。現在時刻は10時半。まだ合コンはやっているだろうか。男友達にではなく、さっき番号を聞いたばかりの恵子ちゃんに電話をかける。
「あ、どうも」
「あー、はいはい、どうしたんですか?」
「まだ合コンやってる?」
「そろそろ解散だと思いますよ。会計も終わったし」
「じゃあ解散したらバーにでも行かへん?」
「あー、別にいいですよ」
「それで、できたら二人だけで行きたいんやけど」
「あー、いいですよ」
夜11時過ぎ、帰宅に急ぐ群衆のなか、恵子ちゃんは渋谷駅前で待ってくれていた。特に知ってるバーもないので、適当な店に入る。そこは男女ともに大半の客がガイジンという店だった。外国のロックががんがん流れる中、二人の共通点、音楽トークに突入だ。
「恵子ちゃん、ライブとか行くん?」
「去年くるりを観たのが最後ですかね〜」
「あー、俺もくるり聴くよ。こないだの長野のフェスにも行こうと思ってたぐらいやし」
「へえ、行ってはいないんですか?」
「うん、ちょっと調子が悪くなってあきらめたんやけど」
 そんな会話をするうち、不思議なものでだんだん彼女が美しく見えてきた。若い子にはない落ち着いた雰囲気も、話しててホッとする。付き合いたい! 俺はロリコンなんかじゃなかったんだ!しばらく後、トイレでふと時計を見て重大なことに気づいた。すでに深夜0時前。彼女の終電はもうなくなりつつある。ということは念願のマンション連れ込みの流れなのか?トイレから戻ると、白人の男2人組が恵子ちゃんと親しげにしゃべっていた。ナンパか。邪魔だ、彼女には俺がいるんだよ。と思いつつも、会話に割って入るフランクさも英語力もないので、さりげなく近くで耳をすませる。かなり早い英語で、なんのことだかさっぱりだ。ようやく俺の存在に気づいた恵子ちゃんが言う。
「留学してたんで英語はできるんですよ」
 ふーん、それはそれは…って、また俺そっちのけでガイジンに顔向けてるし。それも満面の笑顔で。さてどうすればいいんだ。俺も中学英語で混じるべきなのか。ていうか、なんでこんな連中と楽しげにする必要がある? 適当にあいずち打って愛想笑いとかしたくないし。まったく打ち解けようとしない俺のことを、恵子ちゃんは気遣うどころか完全にいないものとして振る舞い始めた。ヤツらにドリンクを奢ってもらい、ハグまでしているのだ。仲間はずれ状態のまま、時刻は深夜の1時を回った。もう耐えられない。談笑中の彼女に近づく。
「そろそろ行こうか」
「うん、いいよ」
 ふぅ、やっとこのうるさい店ともオサラバだ。さっさと俺の部屋に行こう。ところが彼女はバッグを置いたまま、まだペラペラとしゃべっている。スキンシップも続けたままだ。しかもなんたることか、追加ドリンクまで注文しているではないか。ここにきてようやく俺は気づいた。さっきの「いいよ」は「勝手に帰ってくれていいよ」の省略形だったのだと。なすすべもなく俺はひとりで店を出た。ちっ、くだらない女め。ガイジンかぶれのイエローキャブめが。

39才独身、彼女なし。
このプロフィールは正直キツイものがある。少なくともオレが小さいころ、こんな大人はいなかったと思うし、いたとしても世間から白眼視されていただろう。しかもこのまま来年になれば最初の数字は40になるのだ。さすがに〝このまま〞ってことはないと期待したいのだが、去年も同じようなことを思っていたわけだから、その可能性はある。 
40才独身、婚約者あり。
 せめてこれぐらいにはなっていたいし、なってなければもう人生も終わりだ。ずいぶん昔、知り合いに頼まれて生命保険に加入したのだが、ついこの間、その担当者が代わったので挨拶をしたい旨のハガキが自宅に届いた。新しい担当者の名前は、高橋みの
り(仮名)さん。女性だ。少しやらしいかと思いつつ、彼女の名前と保険会社名で検索してみたところ、当人のフェイスブックが出てきた。どれどれ、写真は…。
めっちゃ美人の25才だ!カフェでお茶をするその姿は、まさに俺の理想そのもの。仕事もしっかりしているわけだし結婚相手としては申し分ない。これも何かの縁と、ハガキに書かれた事務所の番号に連絡してみた。
「はい、お電話代わりました。高橋です」
「あの、赤澤といいます。ハガキが入っていたもので…」
「わざわざありがとうございます!」
快活で丁寧な声が返ってきた。最近はマッサージ嬢だとか合コン慣れした女だとか、雑っぽい異性としかしゃべってないのですごく新鮮だ。高橋さんは言う。
「ぜひお会いしたいです。赤澤さまのご都合のいい時間はありますか?」
 もちろん保険営業のためとはわかっているが、あの写真の女性と生で対面できるチャンスを逃すわけにはいかない。そもそも、そのために電話をしたんだし。互いのスケジュールを確認し合い、週末、オレの地元の喫茶店でいちど挨拶をしようということになった。当日、やってきたのは目もくらむような美女だった。紺のパンツスーツ姿がまぶしすぎる。
「初めまして。●●生命の高橋です。本日はお忙しい中ありがとうございます!」
 喫茶店に向かい合って着席する。生身は写真の5倍キレイだ。こんな子が芸能界ではなく保険業界にいるなんてどうなってんだ。ひととおりの挨拶を終えたところで、あらかじめこちらの契約情報を調べておいたのか、高橋さんがラフに笑った。
「38才には見えませんね。もっとお若く見えます」
「え、ああ、私服だからかな」
「まだご結婚はされてないんですよね?」
「ええ、出会いがなくて」
「へ〜。こんな方が独身だなんて信じられないですよ」
 気分がいい。こんな台詞、マッサージ嬢でも言ってくれないぞ。
「高橋さんはカレシはいないの?」
「ええ、そうですね」
 ホンマかいな。そっちのほうが信じられないけど。でも確かにフェイスブックには男と一緒の写真はなかったしな。そんなこんなで30分。特に新たに勧誘されることもなく、ご挨拶は終了した。今後も●●生命さんにはお世話になるとしよう。さあ、勝負はここからだ。携帯番号は交換しておいたので、次はプライベートで会いたいところなのだが、なにか手はあるだろうか。と案じていたら、翌日、高橋さんから電話があった。保険のことでどうしてもお伝えしておきたいことがあると、切実な様子だ。
「…ですので、またお時間いただけないでしょうか」まだ仕事を引きずってるところが
気にくわないけれど、断ったらここでおしまいだ。平日の夜に会うことを了承した。
 そして当日、また同じ喫茶店へ。彼女がどうしても伝えたかったことの内容とは、
「現在加入されているのは貯蓄型なんですね。これを…」
 てなものだった。詳しいことはよくわからないが、掛け捨て型の保険にしたほうが何かとよろしい、とのことらしい。そんな勧誘にほいほい乗るほどバカじゃない。ここは提案に納得するフリをしながら攻勢に出るべきだ。
「あの、高橋さん。保険の話は前向きに考えてまた連絡しますんで」
「はい」
「このあと、飲みにでも行きませんか?」
「…そうですねぇ。そういうのはちょっと」
「ちょっと?」
「今回はお仕事の件でおじゃましてますので…」やはり、そうくるか。くそ、こうなりゃヤケクソだ。
「いや、あの、なんていうか。この前にお会いしたときに高橋さんのことタイプだなと思ったもので」
「ありがとうございます…」
「なので付き合ってもらえるなら掛け捨ての保険でもなんでも入ろうかなと」
「……」
気まずい空気が流れた。考えてみればここまではっきり告白したのも久しぶりかもしれない。心臓がバクバクしている。高橋さん、この勇気を認めてくれ。でも彼女は、どこ吹く風だ。
「赤澤さん、冗談はやめて真剣に考えましょう。ご自身の将来のことや健康のことや…」
「ええ、まあ…」
「あと私、結婚を約束してる相手がいるので…」
 へ? は? なんだって!? 彼氏いないんじゃなかったのか。
「…そうですね。よく聞かれるのでいないって答えてるんですけど、赤澤さんには本当のことをお伝えしようかと思って」
 ガーン! なんだこれは。貢がせるだけ貢がせて、いざとなったら逃げていく水商売女みたいなスタンスは!
 実際には貢いでないし、いざとなってもいないんだけど、これまでの時間はどうなる。恋い焦がれたオレの思いはどうなる。その後、さほどショックを受けていない素振りで、その婚約者とかいう男に関する質問をして軽くノロケられ、喫茶店を後にした。
 もう心の底から、女という生き物が信じられなくなった。どいつもこいつもどうしてこうなんだ。保険、解約してやるぞ!

なにがなんでも恋人を作ろうと、お見合いパーティに参加することにした。といっても、会場に集まって少しずつトークして最後にカップル発表、というお馴染みのパーティは過去何度も辛酸をなめさせられているので、行く気が起きない。今回申し込んだ
のは、鎌倉ナイトウォーキングという、変わり種パーティだ。
 夕方から男女数人で鎌倉の山をハイキングし、そのワイワイガヤガヤの中で気に入った相手を見つけていく趣向なので、かなり自然な出会いが期待できる。何を隠そう、アウトドアは得意中の得意である。山歩きならば他の男どもから一歩抜きんでることも可能だろう。夕方、集合場所である鎌倉駅近くの会議室に到着し、一瞬で参加女子をチェックする。計7人。そのうち、少し可愛いかなと思えるのはショートカットの子1人だけだ。早々に狙いは定まった。
 夕方6時、ハイキングはスタートした。男女2列になり、隣の相手と会話をしながら歩き、5分ほどしたらいったんパートナーを換えてまた歩く、といったローテーションだ。男子の列はオレが先頭で、女子はショートカットちゃん。いきなりのペアだ。
「はじめまして」
「あ、はじめまして」
「今日はひとり参加ですか?」
「いえ、後ろに友達が」
 彼女のすぐ後ろに、ぱっとしない女性が歩いていた。うむ、そうか。やっぱりこんな企画、単独では来にくいんだろうな。
「ぼく、結構アウトドアが好きで、山も得意なんですよ」
「へぇ、私は全然…」
 あれ? アウトドア苦手なのにハイキングで出会いを求めてんの? わけのわからん人だ。それにしてもまずい。今日はキャンプやサーフィンの話題で引っ張っていく予定だったのに、これでは会話が持たないぞ。しばらく無言でテクテク歩くうちに、パートナー交代の時間になった。まだ平地しか歩いてないので、自慢の山歩き姿も披露できずじまいだ。嘆いても仕方ない、列の後ろに下がって、次の相手(まったくソソらない)とのおしゃべりだ。
「えっと、アウトドア好きなんですか?」
「いえ、私は映画が好きで…」
「へえ、たとえばどんな?」
「フランス映画ですね」
 はぁ? 何がフランス映画じゃ。モンゴリアン丸出しの顔しといて!5分経過。いよいよ山登りに入ったところで、次なるパートナーは茶髪29才だった。
「へえ、山得意なんだ。すごいじゃん」
 もうこの時点でアウトである。オレは、初対面で、しかも年下の分際でタメ口をきくような女は跳び蹴りしたくなるほどキライなのだ。
 また5分経過。次の相手は、なぜかもんぺのようなズボンをはいた子だった。戦前からタイムスリップしてきたのか? しゃべる前からアウトだ。こうしてアウトアウトを繰り返し、最後にショートカットのお友達ちゃんとどうってことない会話を終えたところで、目的地の神社に到着した。
「ここからは境内でフリータイムとなります! 異性の方と5分ずつ会話を楽しんでください」
 司会女性の掛け声で、参加者が動き出した。もちろん狙うはショートカットちゃん…のはずだったが、他の男に先を越されてしまった。オレの他にもあぶれ組の男女がちらほらいるが、あえてしゃべろうとは思わない。時間の無駄だ。しょうがない、水でも飲んで待ってるか。そうだ、こうなりゃあの司会の女の子を狙った方がいいんじゃないか? この中では断トツで可愛いわけだし。なんとか二人きりになれないものか…。よし、作戦は決まった。
「あのー、すみません」
「はい?」
「このあたりに自販機ないですかね」
「あー、神社の中はちょっと…。少し歩いたところにありますが」
「そうですか。暗くて迷いそうなので一緒に来てもらえれば助かるんですけど」
 と伝えたところで、彼女が後ろを振り向いて手を上げた。やってきたのは、今日、列の先頭に立って引率してくれた、体育会系インストラクターだ。
「あ、それじゃ一緒に行きますよ」
 アンタじゃ駄目なんだよ。と言うわけにもいかず、2人でトボトボ水を買いに行くことに。これがけっこう距離があり、神社に戻ってきたときにはフリータイムが終わっていた。
「はい、では終了です。今日は特にカップリングタイムはありませんので、この後はご自由にどうぞ」
 夜道を歩いて駅へ戻る参加者たち。ちょうど目の前に、ショートカット&友達がいたので声をかけてみた。
「このあと、3人で食事でもどう?」
「え、おごりですか?」
 友達の方がこう答えた時点で、一気に熱が冷めた。オレは、当たり前のようにおごられようとする女にも跳び蹴りしたくなるのだ。そんな友達を持ってるショートカットも同類じゃ!
 ももクロのライブに誘われた。といっても誘ってくれたのは、ももクロオタクの後輩だ。最近のロリコン傾向もあり、オレもももクロのことは少し気になっている。特に紫色のれにちゃんはタイプと言ってもいいだろう。迷わず行くと答えた。
 もちろん目的はももクロだけじゃない。ファンの女の子との交流も視野に入れてのことだ。当日、日産スタジアム(野外)の座席に座り、周囲を見渡してみた。かなり客層は若く、美女もそこかしこにいる。特に目の前のコスプレ2人組はメンバーと入れ替わってもいいほどの可愛さだ。
 が、その隣には、今ここで知り合ったばかりと思われる男コンビが。くそ、楽しげにしゃべりやがって。くそ!
「赤澤さん、なにを悔しがってるんですか。隣がまだ空いてるじゃないですか」
 そうだ。確かにオレの横の二席にはまだ誰も来ていない。神様、どうかご慈悲を。そう願ううちに、空から大粒の雨が降ってきた。あわててスタンドの下に避難だ。
 おや? あそこにキレイな女の子が一人で所在なさげにポツンとしてるぞ。よし、そっと近づいて声をかけてやれ。
「雨やむかな」
「え、あー、やんでほしいですよね」
「ももクロ、誰が好き? オレはれにちゃんだけど」
「私は箱推し(メンバー全員が好き)なんですよ」
「へえ、仕事は何してんの?」
「学生です。中学3年です」は? え? てっきり二十歳ぐらいだと思ったのに。しばし悩んだ。あわててスルーすることはない。4年待てば付き合える歳なんだから、ゆっくり育ててもいいんじゃないのか。でもそのころオレは43才。それってどうなんだろう。
「あ、もうすぐ始まるんで、それじゃ」オレの悩みになど気づくはずもなく、彼女は駆け出していった。
座席に戻ると、例の空席には見るからにオタク風情の野郎コンビが座り、ツバを飛ばしながら生写真を交換していた。
「しおりんのが多いからバランス取りたいんだよね」
「じゃあこれとこれトレードしようか」
 勝手にしやがれ!
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40代の未婚率・40歳以上の独身男が結婚できる確率は

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出会いを求めてヨガ教室、料理教室スクール通いを始めてみた

深夜のテレビで、40才以上の独身男は、100人に1人しか結婚できないというデータが紹介されていた。40才まであと2年。本気にならなければ。
前号でも宣言したように、会社帰りに習い事をすることにした。社会人がマトモな女性に出会おうと思えばスクールしかないというのがオレの結論だ。
まずは下見から。
月曜。ヨガ教室の見学に出向いた。ヨガといえば女の宝庫。出会いのチャンスは無限大と考えられる。ところが1時間ほど体験レッスンを受けてみたところ、授業中はもちろん、終了後も話しかけるチャンスなどまったくないことが判明した。みんな、さっさと着替えて帰ってしまうのだ。ヨガは消えた。
火曜。ゴスペル教室。みんなでわいわい歌をうたうスクールで、これも女子率が高いことで知られている。しかし見学した教室はおばはんばかりで、どうにも触手が動かない。こりゃダメだ。
水曜。料理教室。ここはいつも同じメンバーで授業を受けるのではなく、毎回ランダムに生徒が集うので、メンバーが固定されていない。つまり一回顔を合わせても、次にいつ会えるかわからないシステムだ。これはかえって好都合とも考えられる。軽率な行動をしても、いくらでもやり直しができるからだ。通うことに決めた。
木曜。ギター教室。少しは自分も興味を持てるものも混ぜておこうと、ギターを選んでみた。幸い、生徒の1人に、瀬戸朝香っぽいサバサバした美形女性がいたので、ここも通うことに決定。
日曜日。コミュニケーション教室。会話やマナーを学ぶ、ちょっと堅めのスクールだ。
生徒の中に、20 代前半のカワイイ子がいたので、ここにも通うとしよう。
以上、通学が確定したのは
「料理教室」
「ギター教室」
「コミュニケーション教室」
 となった。まだ数を増やしてもいいが、とりあえずはこの3つで動いてみよう。これで彼女ができないようなら、もう人生をあきらめる。本格的な授業は、日曜日のコミュニケーション教室からスタートした。生徒は10人ほどで、男女はおよそ半々。
オレの狙いは、時東あみに似た、あみちゃん(仮名)だ。
 授業は発声練習などのしょうもないもので、まったく関心がもてなかった。しかし他の生徒はマジメ一徹で、どもりの男性など真っ赤な顔であいうえおと唱えていた。あみちゃんもまた真剣だ。
 昼前に授業が終わったので、生徒全員で昼メシを食べに行くことになった。
「ぼくは会計士をしています。仕事上なにかとコミュニケーション能力が…」
「私はOLですが転職を考えていまして…」
 さすがにビジネスコミュニケーションを学ぶだけあって、みんなちゃんとした目的を持っている。女目当てで通ってるのはオレぐらいのもんだろう。
 肝心のあみちゃんは企業のOL23才で、通学の目的はよくわからなかった。
 昼メシ後は解散となり、みんなでぞろぞろ駅へ流れた。
 毎回こうだとすれば、あみちゃんになれなれしく話しかけるチャンスはほとんどないと思われる。あるとすれば、授業が始まる前ぐらいか。
 次回は、学校の最寄り駅で待ち伏せすることにしよう。
 水曜日、料理教室の第一回目の授業へ向かった。
 先にも触れたように、このスクールは毎回顔ぶれが変わるので、一期一会のチャンスをモノにしていかねばならない。料理しながら物色し、最後の試食タイムで話しかけることにしよう。
今日の献立は夏野菜カレー。イメージ的にはさわやかな女性がたくさん学びにきてそうな気がする。
仕事を終え、教室へ。広々したスペースのあちこちで40人ほどの生徒がうろついている。男女比はおよそ2対8。ここから5名ずつのグループに分かれて一緒に切ったり焼いたりする流れだ。パッと見ただけでもカワイイ子が10人はいる。確率的に誰か1人とは同じグループになるはずだ。
「では赤澤さんはこちらのグループで」

強制的に連れて行かれたテーブルには、男ばかりが4人集まっていた。
えっと、これはひょっとして…。
「はい、みなさんで協力してくださいね」
男5人でカレーを作れというのか! わいわい楽しく人参を切れというのか!
馬鹿馬鹿しいにもほどがある。エプロンもつけずに、オレは教室を後にした。ふざけやがって。いくら授業料払ってると思ってんだ。
ギター教室には仕事の都合で行けず、日曜日、2回目のコミュニケーション教室の日。
早めに家を出たオレは、教室の最寄り駅で、あみちゃんがやってくるのを今か今かと待ちつづけた。遅刻したのか、いつまでたってもやってこない。あ、やっとやってきたぞ。うん、オレが目を着けただけあって、さすがにカワイイ。離れて後をつける。
あみちゃんは遅れているくせにコンビニに入ってのんびり買い物をしている。のんきな子だ。コンビニから出てくるタイミングで、自分も遅刻したふうを装って声をかけた。
「あれ? 急がなくていいの?」
「はい。えっと…」
「赤澤です。同じクラスの」
「ああ、はいはい」
一応は覚えていてくれたみたいだ。でもここはさらに印象づけておきたい。
「日曜なのにお互い大変やね」

「そうですね」

「休みの日は何してるの?」
「友達と食事とか映画とか。赤澤さんは?」
「オレはサーフィンやね」
嘘じゃない。数年前から少しかじっているのだ。たまにしか行かないけれど。趣味サーフィン。これは強いだろう。好印象だろう。
「へえ、私の男ともだちもサーフィンやってる人多いですよ」
強くなかったみたいだ。しかも男ともだちがたくさんいるなんて。彼氏とかもいたりするんだろうか。そのうち教室に着いてしまい、会話は終わった。とっかかりとしてはこれぐらいでいいだろう。あせってメアドだのラインだのの交換に走る必要はない。なにせこれから毎週顔を合わせるのだから、チャンスは何度でもあるのだ。ただ問題は、あみちゃんに彼氏がいるかもしれない点だが。

電車の中で、脂ぎったデブでハゲのおっさんが結婚指輪をしているのを見るたび唖然としてしまう。なんでこんな男が結婚できて、オレにはできないんだ。待ち伏せまでして、やっと3分ほどの会話に成功した、コミュニケーション教室のあみちゃん。23と年齢は若いが、ノートのトップに記された名前だ。あれから毎週日曜日には教室で顔を合わせるが、二人きりになれるチャンスがない。いつも授業の後は生徒みんなでメシを食い、食い終わってからもみんなでゾロゾロ駅へ向かうので、気安く話しかけられないのだ。この教室のコースは全10回で終了するため、残り5回しかチャンスはないことになる。毎週会えるのだからとのんびりしている場合じゃないことに気づいた。また、生徒の中には、オレと同じようにあみちゃんを狙っていると思しき男が1人いる。あいつに先を越されないようにも、急いで行動しなければ。先んずれば人を制す。あの待ち伏せで半歩はリードしたはずだから、ここはさらにもう半歩、先へ進みたい。9月の日曜日、いつものように全員で昼メシを食い、さあこれから駅へ向かおうとするタイミングで、うまく2人になる時間があった。今しかない。
「授業ももう少ししかないね」

「そうですね」

「メアドとか交換しとこっか」
これ以上ない自然な流れで目的を伝えたところ、あみちゃんは言う。
「あ、携帯忘れたので来週お願いしますどうなのだろう、この返しは。携帯を忘れるなんてことがあるものだろうか。第一、忘れたとしてもメモに書いてくれればいいだけのように思うのだが。

遠回しに断られたのか。デートもしないうちからフラれたのか。オレはそこまでモテないのか。あれこれ考えてもしょうがない。言質は取ったのだから、来週にかっちり教えてもらうとしよう。 ノート2番目の女性は、ギター教室の瀬戸朝香風美女だ。すでに5回ほど通い、生徒は彼女とオレ、そして50前後のおっさんの3人しかいないことがわかっている。おっさんは論外だから、必然的に朝香ちゃん(便宜的にこう呼ぶ)とオレが付き合うことになるはずだが…。
授業は、先生を囲むように3人が座って、それぞれエレキギターの弦を一本ずつ鳴らす、といった内容だ。リズム感のないオレはいつも繰り返し指導され、朝香ちゃんとおっさんは先のステージへ進んでいる。このような状況で、どうすれば朝香ちゃんに気に入ってもらえるだろうか。上手いならまだしも下手クソの立場からどう接近すべきか。
そんな引け目のせいで、まだ一度もしゃべってはいない。向こうも眼中になさそうだ。
ある日、いいことに気づいた。この学校では授業の後に、希望者がスタジオを借りて自主練習できるようになっている。それに誘ってみるのはどうだろう。ちょっと教えてくれませんか、とかなんとか言って。すぐさま翌週のスタジオを予約しておき、いざ当日、いつもより早めに学校に到着して、朝香ちゃんの来校を待った。話しかけるなら授業前のこのタイミングがベストだ。オレの少し後に朝香ちゃんが、そのすぐ後におっさんがやってきて、ベンチに腰掛けた。おっさんが邪魔だが、ここは動くしかない。

「どんな音楽が好きなの?」さらりと尋ねた。

「エレカシですね」「へぇ、エレカシね」

あいずちは打ってみたが、実はちゃんと聴いたことはない。

「赤澤さん、でしたっけ。どんなの聴くんですか」オレもエレカシだよと合わせたいけど、それではボロが出る。正直に答えるしかないか。

「んっと、キリンジみたいな日本のポップスかな」
「へえ、知りませんね」

会話は途絶えた。しかし、朝香ちゃんは次におっさんに話しかける。

「どんなの聴きます?」
「ああ、ボクはツェッペリンだね」

「へえ、ツェッペリン! どのアルバムが好きですか」
「そうだねえ、4枚目かなあ」
「へえ、なんか趣味が似てますね」 

オレそっちのけで会話が盛り上がっている。くそっ、何がツェッペリンだよ。
おっさんが席を離れた隙に、今日の本題を口にした。

「今日、授業のあと、一緒に練習しない? スタジオ予約したから」
勇気を出した誘いは、即答で一蹴された。
「えー、ごめんなさい。家でやります」
スクール通いに光明が見いだせなくなってきたころ、友人から誘いがあった。女の子2人と川遊びに行かないかという。1人は30代、もう1人は20代前半で、若い方はそこそこ可愛いそうだ。
断る理由はない。当日は早朝からクルマを出して、3人を迎えにいった。
まずは友人を拾う。

「今日は頑張ろうな。俺は若いほう行くから、赤澤は30代でいいだろ」
「え、ちょっと待って。俺も若い方がええけど。ところでその2人、どういう知り合いなん?」
「30代のほうは会ったことあるけど20代はそいつの友達で、かなりイケてるらしい」
そうか、そういうことか。こいつはオレにドライバー役と30代ブスを押しつけて、自分が若い子をかっさらうつもりだったのだ。そうはさせるか。まもなく30代が乗り込んできた。うん、やっぱこの人はパスだ。続いて本命の20代を拾う。彼女はまだ幼い顔をした美少女だった。胸はペッタンコだけれど、その他は車内での会話で、非の打ちどころがない。やる気が出てきた!神奈川の奥地の沢に到着し、まずはぴちゃぴちゃ水遊びからスタートだ。20代のミナちゃんは水着を持参していることが判明している。ここはひとつ大胆露出を期待したい。
しかしいつまで経っても着替える様子がない。オレは業を煮やした。 「ミナちゃん、水着にならへんの?」
「なりません」
「なんでなんで?」
「絶対ヤだ」
意味がわからない。何のために持ってきたんだ。オレたち2人のことが気に入らなかったのだろうか。水着を見せる価値ナシと判断されたのか。それならばこっちにも出方がある。幸い、彼女はペチャパイなので、浮きブラから胸チラを狙いやすい。たっぷり覗き込んでやる。ミナちゃんがしゃがむたびに、胸元を凝視すること数十回、ついに小さな乳首が! よし!その心のガッツポーズが彼女には見えたようだ。
「さっきから胸元ばっかり見てますよね。キモくないですか?」「え…」
「もう私、帰っていいですか」
必死でなだめすかして、とりあえず一緒に遊びつづけたが、ミナちゃんはオレとは口をきいてくれなかった。この夏は何一ついいこともなく終わった。

2、料理教室の山本梓似の先生に、授業後こっそり近づいて手紙を渡したが、返事はついに来なかった。せめて食事ぐらいはできると踏んでいた。先生という立場なら、大事な生徒に対し社交辞令でも送ってくれればいいのに、それすらないとは。モテない人生はいよいよ深みにはまってきた。休みを取って宮古島へ1人で遊びに行くことにした。友人が以前、ゲストハウス(集団生活する安宿)で 女の子と仲良くなり、そのまま付き合ったことがあると聞いたからだ。料理教室のショックもあり、もう東京砂漠でせこせこ行動するのはイヤになった。南の島での出会いならロマンチックだし、こんなオレのことも魅力的に見えるに違いない。そういうわけで10月、友人が彼女を作ったのと同じゲストハウスを予約し、単身乗り込んだ。三泊四日の予定だ。

島に到着し、一気に気分が盛り上がってきた。太陽はまぶしく、真っ青な海に、白い砂浜。まさに恋をするためのような島だ。昼間は何もすることなく部屋でゴロゴロし、夕方になって宿のメンバーがぞろぞろと戻ってきた。どうやら宿泊客は女6人、男はオレを含めて3人だけという願ってもない環境のようだ。「どうも。東京から来ました赤澤です」堅苦しいあいさつに、陽気な声が返ってくる。
「こんにちは〜」
「よろしくでーす」
みんなフレンドリーで、とても初対面とは思えない。東京では絶対にありえない雰囲気だ。オレ以外の全員、ダイビングが目的で各地から来てるらしい。
すぐに夕食の時間になり、みんなで近くの居酒屋に繰り出すことになった。合コンが強制的に行われるようなものだ。
軽い自己紹介のようなものを聞きながら、さっそく狙いを絞りにかかった。いちばん光り輝いているのは、埼玉から来ているフリーターのトシミちゃん(20代半ば)だ。他は容姿がイマイチだったり、地元が遠かったりで、恋愛になる気がしない。事実上、トシミちゃん一択のようなものか。他のメンバーの手前、初日から馴れ馴れしく接近するのもどうかと思い、その夜はおとなしいキャラになっておいた。ただ、気になることがひとつあった。男の1人が20代とまだ若くそこそこのイケメンで、しかも大手商社マンだというのだ。こいつが単細胞なダイビング野郎ならいいが、もし女狙いだとするとかなり手強いライバルとなる。気をつけないと。
翌日はみんながダイビングに出かけたので、日中はひとりぼっちで過ごし、夜はまたみんなにくっ付くようにして居酒屋へ。そろそろトシミちゃんに接近し始めないと。
居酒屋では、答えに窮する質問をぶつけられた。
「赤澤さん、海に潜らないで何してるの?」
「いや、のんびりしようと思って」
「珍しいよね。わざわざ東京から来て潜らないって」
「うん、まあ、魚にはあまり興味がないので」
ちょっとしたシラけムードが漂った。空気を読めてなかったか。
さらにこの夜の席上で、危惧していたことが起きた。商社でバイト経験のある女が、やたらと例の商社マン君を持ち上げるのだ。
「商社の人はほんっとにモテるよね」
「いや、そんなことないって」
「いやいや、モテるって。金持ちだし安定してるし」
「いや、そうでもないって」
持ち上げる女と、謙遜する商社マン。このやりとりを周りが聞くうちに、だんだん商社マンの株が上がっていく。
「へえ、じゃあ私、立候補しよっかなぁ」
「えー、じゃあ私も〜」
肝心のトシミちゃんまでその輪に加わっているのだからどうしようもない。
ここは強気に出ようと、隣の席へ移る。
「トシミちゃんは埼玉のどのへんなの?」
「大宮です」
「へえ、じゃあ今度、池袋の水族館とか行こうか」
「え、魚、興味ないんですよね?」
「いや、熱帯魚はどうでいいけど、池袋の魚はおもしろいかなと思って」
「何ですか、それ」
ちょっと笑ってるが、どちらかというと苦笑気味だ。マズイ。本当にキャラ設定を間違ってるのかも。
オレが東京に戻る前日の夜。飲んだ後に、みんなで近くの星空スポットへ出かけることになった。
もう勝負は今夜しかない。トシミちゃんと一緒に暗闇へ消え、そこで告白するのがベストだろう。
ところが、夜空をぶらぶら歩いてスポットへ向かう途中、とんでもないシーンを目撃してし まった。商社マンとトシミちゃんが仲良く手をつないでいるのだ。みんなの前でオープンにしてるだけに深い意味はなさそうだけど、先手を取られたようでモヤモヤする。オレも後で手を握ってやる!
そう意気込んでみたが、2人が離れる気配はなく、スポットに着いてからはぱらぱら離れて座り、オレは孤独に夜空の星を見上げるだけだった。
翌朝、ゲストハウスのラウンジに、トシミちゃんが1人で座っていた。
メアドを聞き出す最後のチャンスと近づくと、珍しく向こうから話しかけてくる。
「あ、赤澤さん、今日帰るんでしたね」
「そうそう」
「昨日見ました?」
ん?目が泳いでいる。はいはい、あの手つなぎのことね。見ましたとも。
「ああ、うん。手つないでたね」
「それだけ?」
「へ?」
「それだけだよね?」
どういう意味だ。それ以上もあったってことか?
手をつないだことが「それだけ」扱いということは、あの真っ暗な星空スポットで、こいつらはそれ以上のことをしたことになる。少なくともキスは確定だ。この狼狽ぶりからして、チュッみたいなのじゃなく、レロレロ舌をからませたんだろう。
「いや、他は見てないけど」
「ふーん、じゃあ良かった」
はぁ。宮古島くんだりまで来て、狙った女子をさらっとかっさらわれるなんて。オレはミスター・ミゼラブルか。
帰りの飛行機では、せつなすぎて目が潤んでしまった。
八方ふさがりのこの状況を、最後の手段で打破することにした。
みなさんは『恵比寿』という地名を知っているだろうか。『中目黒』
はどうだろう。どちらも東京随一のお洒落スポットで、芸能人なんかも数多く住んでいるエリアだ。
その地域に、このオレ、赤澤慎吾は引っ越したのだ。今までは新宿のはずれの貧乏学生だらけの町で、ワンルームを借りていた。内装や家具の類いもサエないため、女の子に
「ちょっと家に来なよ」とは言い出しにくい部屋だった。
しかしこれからは中目黒だ。渋谷や恵比寿あたりで飲んだ帰りに、軽く誘うのになんの困難さもない。むしろ向こうから「行きたい」と言い出すんじゃないか。
「え、マジで! ナカメ(中目黒)のマンションに住んでんの!」
これから出会うであろう美女の驚く顔が目に浮かぶようだ。そのまま同棲の流れだって考えられる。
駐車場代を含めて家賃は15万円。キツイ額だが、人生でこんなに贅沢できるのも独身のうちだけだと大奮発するとしよう。
作戦はもう考えてある。恵比寿あたりのバーに入り浸り、マスターと親しくなり、その流れで女性客とも仲良くなる。その後に、ナカメ住みを軽く打ち明け…。幸い、クリスマスも近く、恵比寿、中目黒界隈は盛り上がるシーズンだ。宮古島の借りはナカメで返してやる!

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独身婚活男性がモテるために大人にとっての手芸部女だらけのヨガ合宿に行ってみた

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恋愛関係が始まるときというのは、どちらか一方がグイグイ押しまくるのではなく、互いになんてことのないメールを送りあったりしながら、双方の気持ちが盛り上がっていくものだと思う。特にオレのように、押しまくってあっさりフラれる経験ばかりしてきた者にとっては、向こうからも押してきてくれないとどうにも安心できない。
さて先月お花見につきあってくれた杏里ちゃん。たぶん脈アリだとは思うのだが、まだ積極性が感じられない。なのでわざとこちらからは連絡せずに、先方の出方を待つことにした。デートの誘いじゃなくてもいい。日常のちょっとした出来事、例えばこんなものを食べただの、こんな店に行っただのを連絡してきてくれるだけでも恋心を確認できるというものだ。作戦は完全に裏目に出た。待てど暮らせど、メールの一通も来やしない。GW前、業を煮やしてメールしてみた。
〈連休はお遍路に行くか悩んでいます〉
私も連れてって!という返事を期待しての内容だ。すぐに返信は来た。このあたり、無視する女とは心の出来栄えが違う。どれどれと開いてみる。
〈はい頑張ってください〉
たった一言だった。なんだろう、この素っ気なさは。一度デートした間柄とは思えない、この他人行儀ぶりは。あんなに礼儀正しかったのに、どうして? 記憶喪失なのか?夏に大台の40才になる身としては、もうなりふりかまっていられない。ロンリーなお遍路など時間の無駄だ。
 向かうは婚活パーティだ。この種の催し物で、かつて一度たりともカップルになったことのないオレにしてみれば、戦う前から負けは決まったようなものである。なので今回は必殺の飛び道具を使うことにした。プロフィールカードの年収欄を「1200万円」にしておくのだ。まだカネに釣られる女のほうがマシだ。
 土曜、夕方からのパーティには、男女それぞれ20人ほどが集まっていた。ざっと見た感じ、39才のオレが最年長のような気もする。まあいい、今日のオレは年収1200万なのだから。最初の回転寿司タイムが30分ほどで一周した。誰ひとりとして年収の話題には触れてこなかったが、手に持ったボールペンはまめに動いていた。しっかりメモは取られていたに違いない。
オレが気に入ったのは、
2番(素朴系)
7番(美人系)
9番(笑顔がまぶしい)
の3人だ。カードに丸をつけてスタッフに渡す。これにより、パーティ途中で、誰が自分を気に入ってくれるかがわかるシステムだ。フリータイムが始まり、まず最初に7番、そして次は9番と無難に会話をかわした。もうひとりの2番は、他の男からも人気があって順番待ちの列ができている。オレも並ぶべきかと思ったが、すぐそばに誰からも話しかけられずにいるブサイクさんが寂しそうにしていたので、つい同情して彼女のもとへ向かってしまった。そのとき、先ほどスタッフに渡したカードの集計が終わり、各自に結果が伝えられた。なんと、2番と両思いになっている!他にも、年収効果か、4人の女性から好印象を持たれているようだ。我が目を疑った。婚活パーティでこんな上手い展開になったことが、過去にあったろうか? いやない。これはなんとしても次のフリータイムで2番に話しかけねば!
目の前のブサイクちゃんをほったらかしにして、フライング気味に席を立ち、2番の順番待ちの列に並ぶ。並んでるニイちゃん、どうせダメなんだからヨソへ行けよ!司会の声が聞こえた。
「では次が最後のフリータイムです。お話、どうぞ!」
え? 最後? てことは話すチャンスがない! なんだよそれ!ぶ然としたまま、最後のフリータイムは一人きりで時間をつぶし(もうブスと向かい合う気力もなし)、最終投票で、2番、7番、9番の数字を書いて発表を待つ。7と9はムリかもしれないが、2番が当初の想いをそのまま素直に記入してくれればカップル成立だ。しかし結局、なんたることか、2番、7番、9番の3人ともが他の男とカップルになってしまった。納得がいかないとはこのことだ。第一印象では両思いだったのに…。きっと2番ちゃんは、フリータイムで自分のところに来てくれないことに心を痛め、初志貫徹できず、泣く泣く他の男の番号を書いてしまったのだろう。
 このまま帰宅しては、オレにも2番ちゃんにも心にシコリが残る。2番ちゃんと男がすぐ近くの喫茶店に入ったので、店前で待機することにした。どうせ今日はお茶だけで帰るに決まってる。別れたところで、偶然を装って声をかけるとしよう。40 分ほど待ったところで、ようやく2人は店から出てきた。手もつながず、駅のほうへ向かう。たいした進展はなかったと見た。ま、不本意なカップリングなのだから当然だろう。改札の手前で2人は別れた。男が電車に、2番ちゃんは駅ビルのほうへと歩いていく。今がチャンスだ!正面からすれ違う形で、彼女に接近し、声をかける。
「あれ、さっきの?」
「はい?」
「パーティにいなかった? 2番の子だよね?」
「あっ、えっ…」
 めちゃくちゃ動揺している。
「オレもいたの覚えてない?」
「あ、そうなんですか…」
そうなんですか、じゃないだろう。はっきりオレの番号を書いてくれたのに、そうなんですかってのはおかしいだろ。ポケットの紙を取り出し、解説だ。
「ほらこれ、お互いに番号書いてるでしょ」
 一顧だにせず、2番ちゃんは無言で去っていった。まったくワケがわからないよ!杏里ちゃんにせよ、2番ちゃんにせよ、女心というのはどうしてこんなにわかりにくいのだろう。お願いだから、好きなら好き、嫌いなら嫌いとハッキリ伝えてくれ。
とにかく出会いの機会を増やさないことには、結婚などできっこない。40才の大台に乗ってしまっては圧倒的に不利になるだろうから、39才の今のうちにやれることはやってしまわないと。
やはり前回のように婚活パーティがてっとり早いのか。参加者の1割はかわいい子もいることだし。でもな…。男女がガツガツしてる場で出会うという流れが、どうにもカッコ悪いような気がしてしまうのだ。もし将来結婚したとしても、「二人の出会いは婚活パーティです」と胸を張って言えないし。とはいえモテない身としては、ごく普通の生活を送っていても、美女との出会いなどありえない。でもパーティには抵抗が…。
結果、オレが出会いを勝ち取るには、
『男女バランスが極端に偏っているグループに身を置く』
しかないと結論づけた。たとえば、女だらけの手芸部にいる男子部員のような立場になれば、こんなオレでも、その集団の一番の美女をモノにできると思うのだ。
(注・ちなみに学生時代にもその考えのもと、クレープ屋でバイトしたことがあるが、そのときは社交性の欠如のため友人すら出来ず)
では、大人にそんな場はあるのか?大人にとっての手芸部はどこなのか?探しに探しまくったところ、ヨガ合宿というものを発見した。田舎に集まって一泊二日でヨガを体験するものだ。短い期間とはいえ、親近感は増すと思われる。電話をかけてみると、現在のところ参加予定者は女12人に、男は1人だという。オレをプラスしても男2人のみ。こんなハーレム状態で、同じ屋根の下、一夜を明かせるなんて。その場で迷わず申し込んだ。土曜の正午、現地集合場所となっている長野に到着した。企業の保養所のような建物だ。まずは教室で、ヨガや健康にまつわる講義を受けることに。メンバーは、なるほど女だらけで、男はオレともうひとりのデブしかいない。
美女は2人いた。水川あさみ似と千葉麗子似。共に30代前半だろうか。ヨガに関心があるだけあって、体のラインはパーフェクトだ。他メンバーは、おばちゃんやデブ、幸薄そうなメガネなど、どうでもいいタイプだらけだ。つまらない(そもそもヨガに興味がない)講義を終え、ヨガ実践へ。ピチピチのパンツをはいた女性陣が、オレの目の前で尻を突き出して熱い息を吐きはじめた。もちろんオレのポジションは水川あさみの真後ろだ(あいにく千葉麗子は離れてしまった)。
水川さんもまた、ピチピチパンツに胸元広めのTシャツという誘惑ファッションで手足を動かしている。至福の時間だ。
「では次にペアになってマッサージしてもらいます」
ヨガが終わり、ペアで身体をまさぐりあえる時間がやってきた。すぐ目の前の水川あさみへ二歩ほど近づき、ごく自然にペアに…。
「では男性は男性と組んでもらいましょうか。はい、こちらへ」
なにっ!デブ男がニタニタしながらやってきた。くっ、なんでこいつと。しかもこのデブ、ワキガだし!夕方の休憩時間、水川あさみが女性たちと談笑する声が聞こえてきた。「やっと旦那の許可がとれたんだよね」なんのことだかわからないが、旦那がいるとわかって、早々にあきらめることにした。残るは千葉麗子、一択だ。今のところ何の接点もないが、まだまだ時間はある。ゆっくり攻めよう。ヨガと座学の繰り返しで、初日のプログラムは20時に終了した。さあ、いよいよ交流タイムの始まりだ。飲みながらトランプでも楽しもう!と、わざとロビー付近をうろちょろして、交流のきっかけを待ってみたのだが、各自どういうわけか自室にこもってしまい、オープンな場に出てくる気配がない。いるのはワキガのデブ男だけだ。
「疲れましたね」なんだよ、話しかけてくんなよ。
「なんだかボクたち浮いてますよね」オレは浮いてねーよ、お前だけだよ。
「ビールでも飲みますか?」
「うーん、そうしよっか」
ロビーで飲んでれば、そのうち千葉麗子たちもゾロゾロやってくるかもしんないしな。
が、この負のオーラをまとったコンビに寄ってくる女性など一人もいるわけがなく、1時間ほどでしょぼい飲み会は終わり、オレは部屋で眠りについたのだった。
翌日も正午までヨガを繰り返し、全プログラム終了となった。ついに、出会いの萌芽らしきものも生れぬまま、長野を離れるわけである。いったい何をしに来たのだろう。
解散後、千葉麗子が、おそらくここで知り合ったであろう地味女と一緒に歩き出したのを見て、あわてて追いかける。
「オレ、車だし駅まで送ってあげよっか」
最寄駅までは歩くと20分はかかる距離だ。あっさり2人は申し出を受け入れた。どういうわけか助手席に乗りたがらない2人が、後部座席で語りだした。
「また来る?」
「そうだね、でも彼氏がうるさいしな」
ん? いま彼氏うんぬんと言ったのはどっちだ? どっちの声だった?39年も生きていればわかる。こんなとき、必ず期待とは逆の目が出るのがオレの人生だ。彼氏がいるのは千葉麗子のほうだった。ふぅ、どうしよう。手ぶらで帰るのもなんだし、この地味女、東京から一人で来てるみたいだし、こいつでいいか。駅に着いたところで提案した。
「よかったら、このまま東京まで乗っていきなよ」
瞬間、地味コから返事があった。
「お断りします」
驚いた。
「大丈夫です」「悪いんでいいです」
程度の遠慮ならわかるが、ここまではっきりと拒絶されるなんて。しかもこんなに地味で取り柄のない女に!
費用2万5千円の合宿は、ラインひとつ聞き出せないまま、いっさいの収穫なく終了した。身体が柔らかくなった感覚すらない。
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独身男性が40歳をこえてもロリコンだったら結婚はどうなる?

1_2020022217550524a.jpg2_20200222175506fbd.jpg3_202002221755089bf.jpg4_20200222175509c91.jpg5_2020022217551179c.jpg6_20200222175512e36.jpg7_20200222175514187.jpg8_2020022217551508b.jpg9_2020022217551735a.jpg10_20200222175518a04.jpg11_202002221755204e2.jpg12_20200222175521e7c.jpgアマゾンの創業者の本を読んでいて、重要な記述を見つけた。この金持ちのオッサンですら、恋人を作るためには出会いの数を増やさねばならないと、社交ダンスに通っていたというのだ。オレのような庶民なら、なおさらのことだ。
もうすぐ春。今よりもっともっと出会いの場に出向かなければ。
突然メールが届いた。相手は中学校時代の同級生、しかも女だ。
〈●●中の西村陽子です! 覚えてますか? 明日出張で東京に行くけど、お茶でもどうですか〉
どうやら、年始の同窓会に来ていた誰かに連絡先を聞いたらしい。彼女、西村さんは中学では卓球部で活躍していた。当時はそこそこの美少女だったことを覚えている。で
も一度だけ同じクラスになっただけの関係で、しゃべったこともたぶんないのに、どうしてこんな連絡をくれたんだろう。アムウェイ的なものに勧誘されるかもと不審に思いながらも、たまたまアマゾンの本を読んだばかりということもあり、これも何かの縁だろうと返事を出した。
〈お久しぶりです。お元気ですか。もちろん覚えてますよ。ぜひお茶しましょう〉
このあと、ちょこちょこしたやりとりがあり、翌日の夕方に東京駅近辺で落ち合うことになった。特に緊張はない。相手はオレと同じ38才、ときめくことなど考えがたい。ただ、勧誘にだけは要注意だ。
大阪の田舎モンに東京人のスマートさを見せつけようと、当日は東京駅前の新丸ビルで待ち合わせることにした。このビルにはお洒落な飲食店がいっぱい入っているのだ。
夕方5時、ビル1階の受付前でおよそ25年ぶりに対面した西村さんは、38才とは思えない若々しさだった。まだ30代前半で通用するんじゃないか。
「お久しぶりで〜す。赤澤くん、変わってないねぇ」
「いや、西村さんも変わってないよ」
がっちり握手を交わし、一緒にエスカレータに乗ってレストラン街へと向かう。とそのとき、何かの臭いが鼻をついた。何だコレ?ワキガ?間違いない、これはワキガの臭いだ。あのイガラっぽい伝統的なワキガ臭だ。どうやら発信源は西村さんの腋らしい。コートの上から漂ってくるとはなかなかのクセものだ。上階のシャレたカフェレストランに入り、対面して腰掛けた。上着を脱いだ彼女から、またあの臭いが襲ってくる。
コーヒーを飲みながら、お互いの近況報告となった。
「なんか聞いたけど、まだ独身なんやろ?」
「そやねん」
「なんでなん?理想が高いん?」
「そうでもないんやけど。西村さんはどんな人と結婚したん?」
「私も独身やで」
え、そうなのか。ということは今日のコレも何か胸に期するものがあったりするのか。
なんでも彼女、ずっと昔から、男と付き合ってもいつも1年も保たずにフラれてしまい、最近は結婚をあきらめているという。
「まだまだ若いし、ぜんぜんイケると思うで」
「ホンマに?そんなん言うてくれる人、おらへんよ」
「いや、イケるイケる」
と誉めてはみたけれど、ちょっと引っかかった。彼女が結婚できないのはワキガのせいではないだろうか。この容姿、この明るい性格なのに、1年でフラれるとはそういうことだとしか思えない。
それにしても勧誘でもないのに、ほとんど面識のなかったオレに会いに来てくれた理由は何か?
うぬぼれるわけじゃないが、甘えたような口調や笑顔から察するに、きっと彼女はオレを結婚相手として適任かどうかを探りにきたような気がする。今さら他人と新たな関係をつくるより、同級生のほうが安心なのではないか。しかしこっちの気持ちは…。
隣の席ではカップルがフォークの音をかちゃかちゃ響かせている。もう夕飯時だ。帰りの新幹線は最終でもかまわないそうなので、ここは食べたほうがいいのか。でも数秒毎に襲ってくるワキガのせいで、何を食ってもマズく感じる気がする。
「なんか食欲ないし、お茶だけにしとくわ」
「ホンマに?じゃあ私も新幹線で食べよかな」
「ゴメンな。シュウマイ弁当おいしいしオススメするわ」
どことなく強引な形でカフェを出て、新幹線改札でふたたび握手をして別れた。
すぐにメールが届いた。
〈会えてうれしかったよ。今度東京に来たときはお寿司に連れてってね!〉
メールは嬉しい。オレと会うだけでこんなに喜んでくれる同級生がいるなんて、信じられないほどだ。でも、お付き合いに進展するかといえば、ちょっとありえないように思う。距離的にも、年齢的にも、体臭的にも。
先月の自宅鍋パーティで知り合った90点カワイコちゃんに、ある特徴があることに気づいた。ラインのプロフィール画像が一日単位でころころ変わるのだ。その発見を、池袋の小汚い喫茶店でサトウ氏に伝えたところ、「誰かに構ってほしいってことちゃうか?画像の感想とか送ったらええやん」
と適当なアドバイスをいただいた。ただ適当とはいえ、画像の感想を送るというのは、連絡をとる名目としてアリに思える。ちなみに現在の写真は、パスタを口に運んでいるところだ。さっそくラインを送信だ。〈パスタおいしそうだね?〉
これがなんと、今までまったく返信がなかったのに、既読になるやすぐ、
〈はーい、美味しかったですよー〉と返ってきた。
小汚い喫茶店で思わず舞い上がってしまった。サトウ氏、まったく役立たずな人だと思っていたのに、たまにはいいアドバイスをくれるじゃないか。「返事きましたよ!」
「ここはたたみかけたほうがええよ。いま彼女の時間はお前が支配してるんやから。向こうはスマホ握りしめてリターン待ってるぞ」そうか。よし、じゃあ次はこれだ!
〈いいな〜。今度食べに行きましょう!〉これもすぐ既読になり、次の瞬間こんなスタンプが届いた(←)。この後は何を送っても返事がなかった。ムリだという意味のスタンプだけで、はいさようなら。こんなコミュニケーション許されていいのか!
思えばおよそ20年前、大学入学のためこの季節に上京したときの俺は、村上春樹「ノルウェーの森」の主人公のようにあちこちでセックスできるものと思っていた。東京生活とはそういうものなのだろうと。
あれから20年。いったい俺は何をしてきたのだろう。まさか恋人もいない生活を送っているなんて、あのころの俺は少しでも想像していただろうか。
4月。5対5の合コンに誘われた。もはや合コンと聞いても、最初から結果が見えてしまっている今日このごろだが、行動しない者に明日はない。気合いを入れて参加することにした。事前情報によれば、男性陣はオレ同様38才前後ばかりなのに、なんと女性陣は全員が26才だというではないか。こんな若い子だらけの合コンなど、生涯で最後になるだろう。
当日金曜日、仕事のため1時間ほど遅れて会場の居酒屋についたところ、どことなく様子がオカシイ。男性陣に元気がないのだ。みんな押し黙ってうつむき加減だ。
「遅刻してすみませーん」と口の中でモゴモゴ言いながらすみっこの座席に着く。
ミョーな空気の原因はすぐにわかった。女性参加者のリーダー格が、アンタッチャブルのザキヤマみたいな容姿なのだが、そいつがやたら「わたし、面白いでしょ」感を出しまくっているのだ。着席からほんの20分ほどの間にザキヤマの口から聞こえてきた台詞を列挙しておく。
「腕もってんね〜」
「いいツッコミするね〜」
「そのボケ、いけてる〜」
本日の男性陣は、幹事を除いてオレと初対面なのだが、そいつらもザキヤマに愛想笑いしてるのだから始末が悪い。こうなれば、何か理由をつけてさっさと早退するしかない。急用が入ったことにしようか、それとも父親が急死したことにしようか。
ただ帰ってしまうには、もったいないことがひとつ。このザキヤマグループに、一人だけ場違いにカワイイ子がまぎれているのだ。報道ステーションの宇賀なつみアナのような。あの子の隣にさえ座れれば、このしょうもない女など無視してやるのだが。
しかしなんたることか、一発目の席替えでザキヤマの隣をあてがわれてしまった。宇賀なつみちゃんの席は、はるか彼方だ。もう帰ろう。携帯を耳にあて、仕事で急用が入ったような一人芝居をかます。
「もしもし〜。えっ、そうなんですか? はい、すぐ行きます!」
そして、すまなさそうに挨拶を。
「ごめん、ちょっと仕事が入ったんで、お先に失礼します」
バッチリだ。では帰ろ…。
「赤澤さん、それはないっしょ〜」
隣のザキヤマが腕をつかんでビールグラスを突きつけてきた。
「まあ、これ飲んでくださいよ〜」
なんだよ、仕事だって言ってんのに。しょうがなく、一気に飲み干す。
「はい、赤澤さんが飲み干しました〜。からの〜?」
こいつ、自分でもザキヤマ似なのを自覚しているのか。からの〜って、何周遅れのギャグなんだよ。そもそも遅れてなかったとしても、タレントのギャグをそのまま使えば面白いってもんじゃないだろうに。
「いや、もう帰るし」
「え〜、彼女さんが待ってるんですか〜」
「そうそう、家で妻子が腹をすかせてて」
「ハハ。赤澤さん、腕もってるね〜」
うざい、うざい、うざすぎる!やっとの思いで手を引きはがし帰ろうとすると、男幹事が寄ってきた。
「ごめん、会費8千円。今日の女の子、ぜんぶ奢る約束で来てもらってるし」
世の中、狂ってる!同じ幹事氏に、その翌週、2対2の花見に誘われた。前回は申し訳なかったと再チャンスを与えてくれたのだ。ただ問題は、その女子2人というのが、あのザキヤマ合コンのメンバーだというのだ…。
「まさか、あのうるさい女じゃないよね」
「おらんよ。一番カワイイ子いたでしょ。あの子も来るし」
よし! それなら行く!当日、夜の公園にメンバーが集合した。確かにあの宇賀ちゃんがいる。よーし。今夜はリベンジだ。まずはツカミからと、
「こないだはすぐに帰ってごめんね」
と謝ってみると、
「え、こないだ? いましたっけ?」
というスゲない返事が戻ってきた。1時間もいなかったとはいえ、先週のことなのに顔すら覚えてもらっていないとは。花見は無難に進んだ。目の前の宇賀ちゃんはお酒に弱いようで、ちょっと酎ハイを飲んだだけでほっぺたが真っ赤っかだ。どうやら幹事氏もカノジョを狙っているようなので、奴がトイレに消えたすきに対面の2人を同時に(やや宇賀ちゃんに顔を向けつつ)、誘ってみた。
「ゴールデンウィーク、一緒にお遍路にでも行かへん?」
本気で一緒に行ってくれるなんて思っちゃいない。
「いきなりお遍路に誘ってくるなんておもしろい人ね〜」と印象づけようと見込んでのセリフだ。
しかし返答は予期せぬほど冷淡なものだった。
「勝手に一人でどうぞ」
この瞬間、脳天をかち割られたようなショックを受けた。彼女らの冷たさにではない。自分自身の愚かさにだ。実は俺もザキヤマと同じ人種なのではないか。俺がおもしろいはずと狙い放ったセリフなんて、周りはクスリともしてないのだ。
テンションが下がりまくった俺は、数十分ほどして、また用事もないのに急用のフリをして早退きしてしまった。暑苦しい女もイヤだが、お寒い空気はもっと苦手だ。
自然な出会いを目論んで、服飾のスクールに通うことにした。服作りに興味がある子、すなわちオシャレ、すなわちおしとやか、という方程式に期待してのことだ。針や糸、あるいはミシンを扱う女性がガサツなことなど絶対ないと思われる。

スクール初日、教室には俺を含めて12人の生徒がいた。男は俺一人だけだ。残る女性の内訳は、40代おばちゃん9人に、20代が2人。若い2人の内訳は、ゴスロリデブクワバタオハラの眼鏡というものだった。
 初日にして詰んでしまった。授業料5万円&裁縫道具1万円を投資した結果がこれだなんて。どうしてもっと下調べしておかなかったのだ。話は変わって、翌週のヒマな日曜日。出会い喫茶に行ってみた。セックスをしたいわけではなく、可愛い子と二人っきりでゆっくりしゃべってみたかったのだ。5千円ほどで食事に付き合ってくれるなら、そんなに悪くはない。
 ムサ苦しい男だらけの店内をぐるっと歩き、マジックミラーの向こう側を眺めたところ、たった一人だけ清純そうな女性が座っていた。他はケバい娼婦みたいなのばかりなのに、彼女だけおとなしそうで透明感がある。すぐに指名してトークルームで待つこと十数秒、彼女本人が隣にやってきた。カノンちゃん(仮名)、21才の大学生だ。
「どうも。今日はどういう目的で来たん?」
「いえ、特に考えてないですけど」
「お金欲しいんでしょ?」
「いえ、お茶とか食事とかできればなと思って…」
 汚らしい売春女じゃなくて良かった。もうあの煙草くさい男部屋に戻りたくないので、彼女で決定だ。
「じゃあ、5千円で食事しよっか」
 と誘ったところ、彼女の口から思いも寄らぬセリフが飛び出してきた。
「いえ、私も人を選びますんで」
 我が耳を疑った。こんな店に来てる女に、そんな台詞を吐かれるなんて。茫然自失とする俺を尻目に、女はさっと立ち上がり歩き去ってしまった。人を選びます? で、選ばれなかった俺? お小遣いあげると言ってるのに…。もうこんなトコ、絶対に来ないと決意した次第である。

お遍路の続きを歩くために徳島県へ出かけた。人生を考えるためにも、東京の小汚いメスどものことを忘れるためにも、ただひたすら歩くことだけを目的とした、我ながら純粋な旅だ。寺から寺へと向かう道すがら、やはりどうしても頭に浮かぶのは自分の人生の無意味さだ。日々、特に楽しいこともないし、もういつ死んでも構わないんじゃないかとすら思えてくる。実際問題、どう想像してもこの先の将来、いいことが待ってる気がしないのだ。
 そんなマイナス思考に包まれながらとある住宅街を歩いているとき、四つ角から一人の子供が飛び出してきて、ぶつかりそうになった。小学4年生ぐらいの美少女で、「こんにちは」と頭を下げ、両手を後ろに組んだまま、はにかみながら後ずさりしていく。そして家に入ってからも、ドアの隙間からお遍路姿の俺をこっそり覗いている。一瞬にして心が洗われてしまった。
 これだ!
 このピュアさを俺は求めていたんだ。彼女みたいな子を愛でたい!歩きながら考えた。俺のかつてからの「汚れなきモノ好み」はロリコンに根ざしているのだろうか。
 否定したい気持ちはあるが、どうしてもあの学生のことが頭から離れないことからも、やはりちょっとした真実なのだろう。あの子なら
「私も人を選びますんで」なんてことは言わないはずだし。ヤバイぞこれは。どうすればいいんだ。お遍路の途中でこんなマズイ事実に気づいてしまうなんて。
★お遍路を終え、大阪の実家に戻ると、母親が一人でテレビを見ていた。CMにわけのわからん女性タレントが出ている。
「誰これ? 最近の芸能人は全然わからへんわ」
 と俺が何気なく言った途端、母親が怒鳴りだした。
「あんた、海原やすよともこ知らんのかいな!」
 え、なんか正月にも似たような会話をした気がするが。
「海原一門や。まえにも説明したやろ」
「あ、そうなんや…」
「ホンマにあんたはもう。あんな、道上洋三さんはラジオの仕事がやりたいから偉いさんになるの断ったんやで。それに比べてあんたはやりたいこともないし、結婚もせーへんし、東京で何してんのや!」
 なんで道上洋三と比較されなければならんのだ!と言い返すのも大人げないと、黙って説教を受けつづけた。ロリコンであることに気づいてしまったこの先、俺はどういう人生設計を組み立てればいいのだろうと悩みながら。

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友人を誘って街コンに参加も収穫無しもお花見で女性に出会い恋に落ちた・40代独身男性の婚活日記

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大阪で入院している父親を見舞うため、新幹線に乗った。退屈な車窓をながめながら我が人生のツマらなさを振り返っていたとき、売り子の女性が通路を通った。かなり可愛い。さてどうするべきか。ここは手紙しかあるまい。あわててメモに殴り書きする。
『ついさっきお姿を拝見しました。お近づきになりたいので連絡ください 090‐』
書き終わるや、隣のおっさんを蹴飛ばすように通路へ出て、売り子さんを追いかける。
彼女は一つ先の車両にいた。連結部分に入ったところで、後ろから声をかける。
「あの、すみません」
「はい」
「スーパードライください」「あ、はい」
きっかけ作りとして買い物は必要だろう。缶ビールを受け取ると同時に、さきほどのメモを渡した。
「あ、これ読んでください」
「はい?」
「さっき書いたんです」
「いえ、申し訳ないですが」
「どうして?」
「規則で受け取れないことになってますので」
規則と言われても困る。強引にワゴンの上にメモを乗せ、客席へと向かいがてら、ちょっと気になったので振り返ってみたところ、メモは床に落ちていた…。父親の見舞いを終え、夜のミナミを歩いていたら、パチンコ屋の店先でミニスカ店員を見かけた。新幹線の売り子なんかよりだんぜんカワイイ!またもや手紙作戦だ。
『道路から働いている姿を拝見しました。よく大阪には来るので友達になってください。090‐』
彼女はほぼ無言ながらも快く(↑そう見えた)受け取ってくれた。JR東海のようなしょうもない規則はないようだ。期待して待とう。その夜、深夜1時ごろ、ホテルでテレビを見ていたときに、知らない番号から着信があった。よもや!
「電話してみました〜」
どことなくアホっぽい声。あの子で間違いなさそうだ。
「仕事終わったの?」
「はい〜。それで〜、相談してもいいですか〜」
のっけから相談とは何だ。
「どうぞ。どんなこと?」
「あの〜、今月引越しするんですよ〜。それでお金がちょっと足りなくて〜」
ビジネスホテルの床を見つめながら、オレはスマホを握りつぶしそうなほど手に力をこめていた。ぐぅーーー、馬鹿にしやがって!
コケにされまくっただけの大阪見舞いを終え、東京へ。もう春ということで気分がソワソワしてきたことも手伝い、友人を誘って街コンに参加することにした。会場は恵比寿だ。誰とどんな会話をしたかは、この際どうでもいい。重要な出来事が起きたのは街コン終了後の夕方6時ごろだ。コンパ開始直後に向かい合ってしゃべった女性コンビの可愛い方が、2時間ほど経たいま、酔っ払ってフラフラになって路上を歩いているのだ。
その横にはお友達と、さらに怖そうな顔のニイちゃん2人。こいつらも参加者で、なんとかフラフラ彼女をモノにしようとしているのだろう。救ってやらねば! 
というのもあの子は席上で「真面目な男性が好き」と言っていたからだ。あんなラッパーみたいな怖い男どもにつきまとわれ迷惑していることだろう。歩く距離もどこか突き放そうとしてる感じだし。が、救うと言っても、あの場に割って入る度胸はない。さきほど聞いたラインで助け舟を出してやることにした。
『飲み過ぎてない? 喫茶店でお茶でもどうですか?』
既読にならない。早く気づけよ!フラフラちゃんと女友達は、ラッパーコンビと一緒に地下鉄へと消えていく。ヤバイ。これはどこかでレ〇プされるかも。
居ても立ってもいられず、その後を気づかれぬように一人で追いかけた。4人は地下鉄に乗り込んだ。隣のドアからオレも車内へ。
ふらふらちゃんがスマホを見た。ラインに気づいたか!既読ならず。何やってんだよ、もう!乗り換えをなんどか繰り返し、4人は川崎市内の某駅で降り、そしてそのまま連れ立ってコンビニへ。そのタイミングでラインの返事が来た。
〈これから部屋飲みなんで〉
絵文字もスタンプもなく、ましてや心配してやったことへのお礼もなく、ただ一言だけだ。遥か川崎まで尾行してこの仕打ちとは。だいたいあのラッパーどものどこが真面目に見えるんだか。ヤツらなんて、部屋飲み=セックスみたいな野獣のはずなのに。見る目のない女だな。街コンなんかに金払って損したわ。
不幸なことはもうひとつあった。要約すると、約束していた飲み会の連絡がなかなか来ず、不思議に思っていたら、参加者のフェイスブックが更新され、飲み会での楽しそうな男女の様子が写っていたという事件だ。しかも女子は粒ぞろい。赤澤はこのメンバーに似つかわしくないからとハズされたのだろうか。もうすぐ春だというのに包囲網でも完成しているかのごとく、あちこちからヒドイ仕打ちを受けまくるこの状況。打開策はありそうにない。東京に桜が咲き始めたころ、2対2のお花見に誘われた。合コンではなく、花見、というところに多少の期待が持てる。ガツガツした場よりもこういう軽い出会いのほうが、男女の仲は進展しやすいような気がするのだ。当日は朝から雨だった。昼間に花見の名所「千鳥が淵」に集合したのだが、ベンチや芝生に座るわけにもいかず、とりあえず4人で散歩することに。
さて、今回の大事件はそのメンバーである。女2人のうち1人がアイドル級の可愛いさなのだ。たとえて言えば乙葉をさらに5割増したような、ほんわか&可愛い系だ。さらにもう一人も、坂口杏里(坂口良子の娘)っぽい顔立ちで、ぜんぜん悪くない。なんて幸せな花見散歩だろう。2人は学生時代からの友人で、共にカレシはいないという。ラッキー極まりない。とりあえずは乙葉を中心に攻めていくとするか。
「ねえねえ。なんかアイドルみたいな顔してるね」
杏里が受ける。
「でしょー。モテまくりなんだよ。このあいだ、宅配の人に連続で手紙もらったんだよね?」
「うん…」
恥ずかしそうに乙葉がうなずく。なんでもつい先日、引っ越したばかりの彼女の部屋に、佐川とヤマトの兄ちゃんが前後して荷物を持ってきたのだが、なんとその2人共が、宅配の後にのこのこ引き返してきて、ラブレターを渡してきたというのだ。これ、並の女にはちょっと起きる出来事ではない。2人の男が仕事そっちのけで、なんならクビを覚悟でアプローチを仕掛けてきたのだから。よっぽどの美貌だということが、こ
のことからもわかるだろう。オレの人生が始めって以来、こんなにハイレベルな女性とお近づきになれたのは初めてのことだ。大事にせねば。散策のあと居酒屋に入り、あらためて二人の素性を聞いた。年齢は30才。共にちゃんとしたOLだ。
 今回の会合を主催してくれた友人はもう既婚者なので、恋愛レースには参加していない。つまりオレが好きな方を選んでいいのだ。もちろん乙葉を選択させてもらおう。客観的には釣り合いが取れていないかもしれないが、こんな子と結婚するために、オレは独身を貫いてきたのだ。今こそが人生のターニングポイントと言っていいだろう。さあ、気合いだ、気合いだ、気合いだ!
人生で最も大事な1時間を、こんな形で省略せざるをえない理由は他でもない。乙葉ちゃんが10分ほどで帰っちゃったからだ。その理由は、
「別の飲み会に呼ばれてるから」
美女である以上、引く手あまたなのは仕方ないにしても、この去り方はどうだろう。まるで、品定めだけのために顔を出して好みじゃなかったからバイバイ、みたいな感じじゃないか。イヤな女だ。というわけでそれからの50分、オレは無口なまま飲み続け、1時間が経過したわけだ。杏里ちゃんが残っているとはいえ、そして彼女もそこそこの容姿だとはいえ、乙葉ショックから立ち直れないオレとしては、どうにもやるせない気分だ。しばらくして会合はお開きとなった。ようやく機嫌が治ったのは、家に帰って杏里ちゃんからメールが来てからだ。
〝今日はごちそうさまでした〞
オレはお礼をしっかりする子に弱いところがある。しつけがちゃんとしている女性に惚れてしまいがちなのだ。思い返せば、居酒屋での杏里ちゃんは、サラダをよそってくれたり、メニューを渡してくれたりと、甲斐甲斐しい部分があった。うん、あの子、いいかも!ただ、乙葉ちゃんをあきらめきれない自分もいるので、ここはひとつ策を練ることに。あの2人は親友同士だから、同時に口説くようなマネはできない。まずは乙葉に当たって砕けてから、杏里に注力するとしよう。できれば砕けたくはないが。
『昨夜、●●ちゃん(本名)の夢を見ました。ビックリしました』
夢に見た作戦が心に突き刺さるとのことだが、さあどうだ!……いくら待っても返事は来なかった。(後に、出会った翌日に送っても気持ち悪いだけと気づいたが時すでに遅し)さあ、こうなれば残るは杏里ちゃんだ。まあいい。言い訳がましくてあれだが、性格的にはこっちのほうが好みなわけだし。
〝この前の花見は雨で残念でしたね。次の日曜、晴れそうなので新宿御苑で花見しませんか?〞この誘いに、彼女が乗ってきた。デート成立だ。
日曜当日。彼女はショートパンツ姿でオレの前に現れた。太ももがまぶしい。デートにこんな格好でやってくるのは気がある証拠だと、昔ホットドッグプレスで読んだ記憶がある。ついに春が来たのか!伊勢丹でカツサンドとマカロンを買って、新宿御苑へ。さすが有料の公園だけあって、ホームレスや変な酔っ払いがおらず、実にさわやかだ。
「吉村さん(杏里ちゃんの名字。まだ下の名前で呼ぶほど親しくない)、一人暮らしやっけ?」
「そうですよ。赤澤さんもですよね?」
「そうそう。モテると言われて目黒に部屋借りたけど、ぜんぜんアカンのよ」
「あはは、ウケますね」
過去にはさっぱりだった自虐ネタにもケタケタ笑ってくれている。長澤まさみとは程遠い子だけど、これくらいが結婚相手としてはいいのかもな。さわやかな青空。うまいカツサンド。白い太もも。3点セットに囲まれた生涯最高の花見は、夕方から彼女に用事があるとのことなので、1時間ほどで終了した。いきなり好意を伝えるのも軽々しいだろうから、今日のところはこれぐらいで解散しておくのがいいのかも。
「最期に一緒に写真、撮ろっか」
「いや、それはいいです。私が撮ってあげますよ」
あっさり提案を蹴られた。なんだなんだ?解散直後、杏里ちゃんからメールが。〝今日はごちそうさまでした〞礼儀正しい! これからもいっぱいご馳走してあげるからね!
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40代独身男の婚活の現実・女性を選ぶ側だと思っていたがいつのまにか選択権のない立場だった

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独身43才の先輩と一緒に昼ご飯を食べた。こんな40男にだけはなるまいと反面教師にしている先輩だ。食べ終わったころ、先輩にメールが届いた。

「おっ、地元で合コンしたときの女子からだわ」
なんでも田舎の女性が、いま仕事関係で上京しているらしく、お茶でもしようと誘われているらしい。
「でもこの子には興味ないんだよな。友達でも呼んでくれればいいのに」
その女性の、東京在住の女ともだちもまじえて楽しく遊ぼうという魂胆だ。田舎から来てる子にそんな合のいい友達いるわけないだろうに。
「おっ、友達呼んでくれるって! 行こうか!」
ふーん。でもこの流れなら、2対2で遊んだとしても、オレに回ってくるのは、興味のないほうの子ということになる。興味ないってことは不美人なんだろう。気が乗らない。しかし街のクリスマスムードが背中を後押しした。この際、容姿どうのこうの言ってる場合じゃない。先輩を車に乗せて、彼女の待っている渋谷へ向かった。渋谷で待っていたのは、小柄で結構カワイイ女性だった。しかもはち切れんばかりのボイン! いいじゃないか! 

タイプタイプ!女ともだちが合流するまで、とりあえず3人でお茶をすることにした。彼女、久美ちゃんは30才。仕事の関係でちょくちょく上京しているらしく明日帰るまでの時間が空いたので先輩に連絡してきたようだ。見た感じ、先輩と久美ちゃんは単なる友人関係でしかなさそうだ。さっきも「興味ない」って言ってたし、オレが狙っても問題なかろう。神様はクリスマス前にプレゼントをくださったのか。
「ともだち、いつ来るの?」
先輩がしきりに気にしている。確かにさっさと来てくれて、別々にわかれてしまったほうがこっちとしても都合がいい。
「まだ連絡ないですね。もう少し待ってください」
久美ちゃんが屈託なく返事する。それを聞いて先輩はツマらなさそうだ。ここはオレが盛り上げねば。
「久美ちゃんは彼氏いるの?」
「いえ、ずっといないんですよ」
「え、どれくらい?」
「んーー、だいぶいないですね」
 こんな巨乳でも長年ごぶさただなんて、もったいない話だ。
「へえ。でも頻繁に上京してるなら、オレたちと遠距離恋愛もできるよね」
「ハハ、赤澤さん面白いですね。会ったばかりなのに」
「うん、会ったばかりだけど、ほら、もうすぐクリスマスやし」
「そうですよね〜。ひとりは寂しいですよね」
 そうだろう、そうだろう。1時間ほどお茶するうちに、久美ちゃんの女友達が来れないことが判明した。先輩の落ち込みたるやハンパない。さあ、どうしよう。久美ちゃんは今夜、渋谷のホテルに泊まる予定だ。いま時刻は夕方5時。先輩がさっさと帰ってくれれば、この後の時間は2人きりでゆっくり過ごせるのだが。あわよくば宿泊先におじゃまできるかも。
「じゃあドライブしながら東京案内でもしよっか」
「え、いいんですか?」
「うん、オレも暇やし。先輩はなんか用事あるんですよね?」
 あんた、43才にもなるんだから、このサインぐらいわかってくれよ。
「いや、別にないけど。ドライブいこっか…」
 …このオッサン、なんにもわかってないよ。おじゃま虫め。渋々3人で車に乗り込んだ。久美ちゃんが助手席に、先輩は後ろだ。しかしこの子、本当に胸が大きい。小柄なのにこのオッパイは反則だろう。つい見とれてしまい、運転が雑になってしまう。外苑前の銀杏並木、六本木ヒルズ、晴海埠頭。キレイな夜景をめぐるうちに、隣の久美ちゃんの表情がうっとりしてきたように見える。
「なんか東京っていいですね」
「そう?」
と、トボけてみたが、今日のドライブはこの台詞を導くためのものだったと言ってもいい。東京ってステキ↓またこんなデートをしたい↓お付き合い、という流れを作り出すのだ。
「またクリスマス前に来るんですよ、東京」
「え、じゃあまた会おうよ」
「ははは」
「いや、ほんとにまたドライブでも
しようよ」
「うーん、時間が合えばですかね。
でも東京いいですよね。飛行機が近くに見えて」
「飛行機好きなん?」
「はい。どうですか?」
「うーん、俺は嫌いやけど」
うっかり本音を言ってから後悔した。ここは「好き」にしておいたほうが良かったか。
「え、そうなんですか…」
「いや、嫌いっていうのは揺れるのが怖いだけで…」
「……」
「見るのは別に嫌いじゃないし」
「……」
 黙ってしまった。なんだよ、そんなくらいでスネなくていいじゃないか。さて今夜の締めは、いつかイイ相手ができたら連れて行こうと考えていた、隠れ家的な居酒屋だ。バックシートで眠りこけている先輩もそろそろ帰るだろうし、なんとかここでキメたい。
「じゃあ、ご飯でも食べよっか」
「はい」
「先輩はもう帰りますよね?」

後ろからぼそっとした声が聞こえる。
「え、俺も腹減ったけど」
 ここまで気が利かないからこそ、この人は43にもなって独身なんだろう。とことん駄目なおっさんだ。渋谷の隠れ家居酒屋で3人で飲み始めた(オレはお茶)。まだあきらめきれないのか、先輩が言う。「ともだち、今からなら来れたりしないかな?」
「ああ、ちょっとムリかも…」
「でもメールしてみてよ」
「うーん、たぶん無理だと思いますよ」
 久美ちゃんが困ったような泣きそうな顔をしている。しつこいんだよ、おっさん。そうこうするうちに食事も終わり、先輩がトイレへ立った。ついに個室で2人きりだ。
 久美ちゃんが口を開く。
「気づきました?」「え、何を?」「ああ、なら良かった」「え、なになに?」「……」
 こちらを見ていた目に、急に涙があふれだした。どうしたんだ?
「どうしたん?」「…あの人、ぜんぜんわかってくれないんですよね…」
「あの人って先輩?」
「はい…私が好意持ってること知ってるはずなのに」
 涙が頬をつたっている。なんだよ、そうだったのかよ。だからわざわざ連絡してきたんだ。車での「また東京来る」発言も、後ろの先輩に聞かせてたのか。今日のおじゃま虫はオレだったのかよ。先輩がトイレから戻ってきた。巨乳ちゃんの気持ちなどお構いなく、友達を呼べ呼べとしつこかったこんな男なのに、それでもオレより上だというのか。はぁ。なんだ、この徒労感は。結構ガソリン代もかけて走り回ったのに。会計が終わり、寒い路上に出たところでオレは言った。
「じゃあオレは車で帰るから、久美ちゃんは先輩にホテルまで送ってもらって。そんじゃ」

悔し涙をこらえ、精一杯、気をきかせてやった。これが男ってもんだろう。まるで寅さんだ。それにしてもこの後、なんだかんだであの巨乳を先輩が揉むのかもしれないと思うと気が気でならないオレだった。
こたつに潜りこんだ母親が言う。
「あんた、今年は結婚すんの?」
「いや、ないやろ」
 その短いやりとりだけで、母親はすべてを察したらしく、黙り込んでしまった。30代での結婚はないと断言され、ちょっと沈んでしまったのかもしれない。年末年始の楽しい時期のはずなのに、今回はたいした出来事がなかったので、愚痴をこぼさせてほしい。実は最近、自分がウツ病なのではないかと思うようになった。毎日、1分1秒、どこを取っても楽しくないのだ。まずすべてを投げ出したい気分が日に日に高まってきていて、それだけでも憂鬱きわまりない。朝7時に起きて会社に向かい、帰りは深夜。寒い部屋の電気ストーブをつけて、ただ寝るだけ。いったい何のために生きているのか。かといって、高校や大学時代の友人が、奥さんや子供と一緒に一軒家に住んでいる話を聞いても、まったくうらやましいとは思えない。メンドクセーと感じるだけだ。性欲も減ってきた。デリヘルを呼んでも、体をくっつけられるだけで気持ち悪くなってしまうのだ。売女が馴れ馴れしくしてくんなよ、と。
モテるために8年前に購入した車も、とっとと売り払おうかと思っている。維持費が年間100万円以上かかるというのに、これまで助手席に乗ってくれた女性は3人のみ。しかも誰ひとりとしてオトせていない。コストパフォーマンス最悪である。まったく無駄な8年間だった。唯一、最近見つけたガールズバーに通うことだけは楽しみなのだが、彼女たちに連絡先を書いて渡してもメールが来たためしがない。店内では「ありがとうございます」なんて笑顔で応えるくせに。ちくしょー、こっちは通うのを止めてもいいんだぞ!ん〜〜。新年早々、どうしてこんなに後ろ向きなんだろう。やはりウツ病なのか。
1月、東京に戻った直後、ずいぶん前に合コンで知り合ったブサイクな子から、紹介したい女の人がいるんだけどと誘いがあった。連れてくる女性は42才の眼科医だと聞いて、すぐに断ろうと思ったが、
「42には見えないよ。ほんとに」とのこと。とりあえず顔だけは拝見してやろうかと、出向いてみることにした。流行の美魔女ってやつか。さらさら期待はしていない。でも、もし眼医者が32くらいに見えるなら、それはそれで前向きに考えてもいいだろう。開業医ならお金も持ってるだろうし、結婚したら養ってくれるかもしれない。当日、居酒屋の個室で待つこと10分。遅れてやってきたのは、以前よりブスになったブサイクちゃんと、その母親らしき上沼恵美子のような50代の女性だった。え、なんでオカンを連れてくるの?
「遅刻してごめんなさい。あ、こちらが京子さんです」
 薄々、勘づいてはいたが、やはりこのおばちゃんが、今夜紹介してくれる眼医者だった。「42には見えないよ」という台詞がよみがえる。確かに、逆の意味で42には見えない。ブサイク&上沼恵美子を前にして、またウツ病が再発してきた。こんなおばちゃんを紹介しようとする女。おばちゃん容姿のくせに男を紹介してもらおうとする女。この二大失礼女ども、いったいどういうつもりなのだ。オレはなめられてんのか?
いつもなら、そう毒づきつつも、2時間程度はお付き合いする弱気なオレだが、今年は違う。もうこんなバカバカしい時間を使っている余裕は人生にないのだ。会って5分でオレは席を立った。
「ごめん、トイレ」
 そのままバイナラだ。ブサイクからがんがん電話がかかってきたが、ずっと無視してやった。もう二度と会うこともないだろう。この顛末を、大学時代の友人で、大手商社に勤務する男に話したところ、説教を食らってしまった。
「お前は回転寿司の客のつもりで、古いネタをスルーして、いい皿が回ってくるのを待ってるんだろうけど、逆だからな。お前は皿のほうだぞ。ひからびたネタだぞ。それでも客に取ってもらわなきゃいけないんだぞ」
 グウの音も出なかった。ずっと「選ぶ側」だと勝手に思っていたのに、実は皿のほうだったなんて。39才取り柄なしの皿なんて、百周ぐらい回ったカッパ巻きみたいなもの。最後にはゴミ箱行きだろう。ますますウツになってきた。
秘書のともかさんに会う前日、オレはあらゆる妄想をはたらかせていた。自然と思い描かれるのは、ドスケベなストッキングをはいて重役を挑発するような姿だ。マジメ一筋のお堅い秘書じゃないことは確かだろう。
 当日、待ち合わせ場所に指定されたのは、有楽町だった。とりあえずは3人で夕食を、という趣旨らしい。俺にしてみれば最初から二人きりでもいいのだが、先方も不安だろうし、もしかして美人局の可能性もあるし、との配慮だそうだ。最近トミにオシャレ感を増した有楽町待ち合わせというのは、いかにも秘書らしくてゾクゾクする。仕事
を終え、ほっぺたを軽く叩いて気合を入れてから山手線に乗り込んだ。
 5分ほど遅れて有楽町に到着し、連絡した。
「いま、着きました」
「もう駅前の焼き鳥屋にいるし、はよ来て」
 焼き鳥屋? なぜそんなところに?
「いや、なんか彼女、飾らない店が好きみたいなんよ」
 ほう、それはそれは。好感度がアップした。庶民的な秘書ってのも悪くないじゃないか。ずいぶん小汚い焼き鳥屋ののれんをくぐり、奥の個室へ。そこで待っていたのは…。さて、どう書けばいいのやら。正直、タイプではなかった。何度も言うように、オレのタイプは美女である。長澤まさみとまでは言わずとも、学年で5本の指に入るくらいの美貌は最低限備えてもらわねばならない。その厳しい条件に照らし合わせれば、彼女は不合格と言わざるをえない。ただ、ヤラシさだけは会った瞬間に感じられた。ざっくり開いた胸元から、白い谷間がチラチラ見え隠れしていて、お色気作戦でオレをオトそうとする意図がうかがえる。
「初めまして」
「ともかです。会っていただいてありがとうございます」
エロいのに礼儀は正しい。このギャップはなかなかいい。微妙に心が動く。のっけからサトウ氏が彼女に問いかけた。
「なんでファンなの?」
 それに対し、彼女は
「とにかくやってることが面白いんですよ」
と言う。要するに、行動や考え方が面白いから、なんか気が合いそうだと思った、ということらしい。男としてカッコイイ! 的な惚れ方ではないようだ。それもそうだろう。この連載において、オレのカッコ良さなど表れたことはないのだから。美女の範疇ではない、でもエロい。そんな女性を前にし、オレの心中は複雑だった。彼女の瞳の輝き方からして、カッコ良さは感じていないとはいえ、オレと交際したいという意思は見て取れる。オレがOKすれば、今日からでも付き合いは始まるかもしれない。
 しかし、偉そうなことを言うようだが、できればオレは最初から本気で結婚を考えたくなるような美女と付き合いたいのだ。だからやっぱり今回はお断りだな。そんな苦悩に気づく様子もなく、人間性に興味津々のようだ。
「あの文章ってわざと悪態ついてるんですよね?あんなヒドイこと思ったりするんですか?」
しょっちゅうブサイクだなんだと書くことについての疑問らしい。わざとどころか、むしろ控えめに書いているつもりなのだが。
「いや、わざとというか、抑え気味に書いてるんやけど」
「じゃあ今日の私もひどく書かれるんですね(笑)」
「いやいや、そんなことないよ」
と一応は答えた。ひどい部分などないし、ブサイクでもないし、悪く書こうなんて思わない。ただ琴線に触れる部分がないだけのことだ。なにかの話の流れで、ともかさんが言った。
「最初はタイプじゃなくても、付き合ううちに好きになっていったりするものですよ」「いやー、オレそんな経験ないし」
「顔と中身ならどっちを重視しますか」
「顔やね」
迷うことなく即答だ。このへんが悪態をついてるように見られるのだろうか。嘘偽りない本音なのだが。とりあえず今日は顔合わせ程度と考えて、今度は二人きりで出かけてみれば?と提案があった。二人きりか。まあ、デートでもしないと人となりはわからないものだしな。
「じゃあ温泉でも行こうか」
 突飛でスケベな提案に、彼女は笑った。
「温泉いいですね」
 え、いいんだ?
「混浴温泉でも?」
「あー、いいですねぇ」
 いいですね? 混浴に行ってくれるってのか?
「泊まりでも?」
「はい、大丈夫ですよ」
なんだろうこれは。何かのワナなのか。あるいはファン心理とはこういうものなのか。出会って早々に裸体を見せる覚悟ができてしまうほどに、俺のことが好きなのか。彼女が言うように、最初はタイプではなくても、付き合っていくうちにだんだん好きになることがあるのだとすれば、ここは温泉に向かうべき場面かもしれない。
白い乳房を拝み、丸い尻を愛でれば、そこから恋愛に発展するかもしれないのだから。はたして彼女はどう考えているのだろう。温泉=結婚、とまではいかずとも、さすがに裸体をさらす以上は、それなりの責任を求めていそうなものだ。そのへんはサッパリしているのか。ここは悩みどころだ。
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ボーイスカウトとガールスカウトは意外と出会いが多い・アウトドアでの出会い合同ハイキングに行ってみた

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子供のころからボーイスカウトをやっており、その流れで、今でも仕事のない休日は『リーダー』として、ほぼ毎週のように顔を出している。簡単に言えば子供たちを率いてキャンプやハイキングをする指導者だ。
なぜ大人になってもそんな面倒なことに首を突っ込むか。そう、すんなりエロイことができてしまうからだ。
たとえば夏に複数回行われる一泊キャンプ。週末に山や森なんかでやるのだが、ボーイスカウトだけでなく、ガールスカウト団も交えて合同で行うことが多い。
ガールスカウトのリーダーは母親であることがほとんどだけど、ときどき女子大生や若いOLさんの場合もある。彼女らも小さいころからスカウトに参加していたOG連中で、彼女ら、外部からはマジメそうな人物に見られがちだが、これがユルイのだ。
なんせ、この合同キャンプでは昔から男女のリーダー同士(若い者同士)がセックスするのが当たり前になっている。伝統的に皆がそうやってキャンプの夜を過ごしてきたのだ。その状況は、先輩から後輩へと代々語り継がれていくもので、こんな話を聞いたうえでもリーダーとしてキャンプに参加する女子というのは、それなりの覚悟ができていることになる。だからすんなりヤレてしまう。
キャンプの夜、子供たちをテントに押し込み終わってから、我々リーダーは一つのテントに集まって酒盛りをする。キャンプの規模が小さいときは、男女リーダー1人ずつ、プラス保護者数人ってとこか。大学のキャンプサークルなんかだったら、ここから女を酔わせてどうにかしようなどとあくせくするものだが、オレたちにそんな必要はない。覚悟を決めた女に対して小細工などいらないのだ。 頃合をみて「お酒なくなりそうだから買出し行こうか」と連れ出し、適当なところで抱きしめてキスをかます。ブチュー、レロレロとやってて抵抗してきた女は今までいない。
茂みの中であのユニフォームを着たまま(ズラしながら)の野外セックスが定番だ。近くで眠る子供たちはよもやリーダーたちがこんなことをしてるだなんて思いもしないことだろう。先述したようにガールスカウトのリーダーは、母親であることが多い。そんな既婚のおばちゃんなんかも同じようにヤレてしまうから面白い。ウチの団では秋から冬にかけて、近隣の河原や道路などでゴミ拾いボランティアを定期的にやっている。作業中はもちろんマジメにゴミ拾いをしているのだが、終了後、子供たちを送り届けるクルマの中でこっそり耳打ちされるのだ。
「ちょっと相談があって、このあと時間ある?」
相談なんて言いつつも、彼女らは決まってカラオケボックスに入りたがる。
「ウチの子って勉強がダメなのよ。(ガール)スカウトしながら学校の勉強って難しいのかしらね」
こんなどうでもいい相談をしてくるのだが、彼女たちだって本気で聞きたいわけじゃない。たんなる密会の名目だ。カラオケで隣に座り、歌いながらやたらと肩とか腰をタッチしてくる。どのお母さんも同じだ。オレの場合、後々のことを考えて絶対に自分からは手を出さないようにしている。お母さんが辛抱たまらずチンコタッチとかキスなどしてくるのをひたすら待つ。だらしないカラダの人が多いが、やはりエロさは若い女にはないものがある。カラオケで2時間ヤリまくったり、クルマで人気のないところに出向いてカーセックスするのもザラだ。みんな同じような流れで誘ってくるのは、ひょっとしたら彼女たちの中で話がまとまってるのかもしれない。ボーイスカウトといえばマジメで健全なグループと思われがちだけど、内部の者からすればちゃんちゃらおかしい。こんなに男女の下心があふれまくってる、欲にまみれた場なんて、他にないですよ。

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