



喜多田さんから会いたいとの 連絡があり、JR環状線の●● 駅の駅前で会うことになった。 願ってもない嬉しい展開で一 瞬浮かれた気持ちになった俺だ が、冷静に考えてみると腑に落 ちないことがいくつかある。 まずは、急に俺に会いたいと 言ってきたこと。そんなに接点 があったわけでもない俺と、偶 然︵を装っていたのだが︶出会 っただけで、SNSを教え、数 回のやり取りで会いたいという のはちょっと早すぎないか? そして美容系インフルエンサーの彼 女が、美容とはまったく縁がないええ 歳したオッサンに﹃相談したいことが ある﹄と言っていること。もしかした らマルチ商法か何かの勧誘なんじゃな いか? 会う場所が、●●駅だということも 気になる。そこで働いてるか住んでも ない限り降りない駅だ。実際俺もこの 駅で降りるのは初めてだし。どこか連 れていきたい場所でもあるのか? 「河内さん、急なお願いで申し訳あり ません」駅前で再会し、微笑む喜多田さ ん。今日は一段といい女だ。化粧 も服装も近所で会ったときよりだいぶ 気合いが入っている。 さぁ、これからどこに連れていかれ るんだろうとドキドキしながら彼女の 後を歩いていくと、歩いて2、3分の ところにあるお洒落な喫茶店に着いた。 「ここでいいですか?」 「ここは?」 「すべてオーガニックのものだけで作 られてて、一度来てみたかったお店な んです。おいしかったらSNSで紹介 しようかなって思ってるんです」 店の下見か。でもそれなら俺じゃな くていいよな。 「それはついでで、今日は河内さんに 相談があったんです。それに、ここな ら知り合いに会うこともないだろうか らいいかなって」 変な事務所とかに連れていかれずホ ッとしたが、まだなんか信用できない なぁ。 店に入り、真正面に座っている喜多 田さんの顔をまじまじと眺める。しか し、ほんまにあのころと別人だよなぁ。 整形しなくても努力と金をかければこ んなに綺麗になるんや。 50 過ぎてるな んて絶対に見えないぞ。 「喜多田さん、すごいよね。むっちゃ フォロワーいるし、すごく若くて綺麗だし、カリスマみたいなもんやなぁ」 「いやぁ、ほんとはそんな華やかでは なくって、地味で、大変でしんどいん ですよ。実際はね…」 喜多田さんは美容系インフルエンサ ーになった経緯や、その実情について長々と語り始めた。 華やかで単純にすごいなと思ってた だけだったが、結構大変な世界だとい うことはわかった。でもまぁ、こんな に綺麗になったんだし、ええやんか。 ところで俺に相談したいことって? 「あぁ、すいません。ついつい話が長 くなって。相談したいのは娘の就職の ことなんです」 娘さんが就活中らしく、なかなかう まく行かずに困っているらしい。旦那 は頼りにならず、他に相談できる人も いない。志望の業界に俺がいることも あり、いろいろ相談に乗って欲しかっ たそうだ。なんや、ちょっと肩透かし やな。 俺にわかることならと、色々と相談 に乗って話は終わったのだが、本当に 目的はこれだけだったのか? それな ら最初から「娘の就職の件で相談した い」って言うよな。 そろそろ出ましょかと言うと、「も う一つ相談いいですか?」と喜多田さ ん。きたきた、今度こそマルチの勧誘 か? 「奥さんと今でも仲いいですか?」 「えっ、まぁ、いいけど」 「いや、もちろんそうやと思うんです けど、奥さんのこと女性として見てま すか?」 いったい何を訊きたいの?最初は訳がわからなかったのだが、 話しているうちにだんだん言いたいこ とが見えてきた。 要は、せっかく努力して綺麗になっ たのに、旦那は全く自分を女として見 てくれない。フォロワーはほめてくれ るが、本当に自分に女としての魅力が あるのか不安だ、ということらしい。 でも、そんなん俺に相談しても仕方 がないよね。 「河内さん、昔、参観日や運動会とか でお母さんたちと気さくに話してまし たよね。私、男の人と話すの苦手なん で、他人で普通に話せる男の人は河内 さんだけだったんですよ。女性の気持 ちもわかったはるなぁって思ってたし。 この間、河内さんに会って、色々話し たり相談したいなって思ったんです」 なぜか俺への評価、高いなぁ。軽く て女好きだからお母さんたちとも話し てただけなのに。 でも、これは有難い。 俺に心を開いてくれてるし、長いこ とセックスレスみたいだし、女として の自己承認欲求が非常に高いし。落と せる条件はそろっている。 今日は会社にも戻らないといけない し、どうせなら少し酒の力を借りた方 が確率が上がるだろう。日を改めて夜 に会えるか訊いてみた。 「いいんですか? ぜひ!」 決まりだ。2日後の夜に再会するこ とになった。 高い確率でヤレるとは思うものの、 もともと非常に生真面目な性格、嫁さ んとも顔見知りということで、強引に 迫ると失敗するリスクもある。慎重か つ確実に攻略しよう。 そして2日後、人目のリスクを考え て少し辺ぴな場所にあるレストランで 待ち合わせした。 店内で待つこと5分、現れた喜多田 さんはメイクも服装も少し夜バージョ ン。セクシーとまではいかないがシッ クで大人っぽい印象だ。 それを伝えると、「やっぱり河内さ ん、よくわかってくれてる。そういう の女性はむっちゃ嬉しいんですよ」 よしよし、いいスタートだ。 まずは慎重にとは思っていたが、酒 が強くないのかビール2杯目で喜多田 さんの白い顔はピンクに染まり、だい ぶご機嫌になってきた。 事務所や旦那のボヤキから始まり、 話題は夫婦のセックスレス問題に。 「私も、女の友達もみんな 10 年以上な んもないって言ってるんですけど、河 内さんはどうです?」「うん、たまにやけど」 「えっ、ほんまに? いいなぁ。でも、 浮気もしたことあるでしょ?」 「いや、彼女とか作ったことないよ」 「じゃ、ちょこちょこと遊ぶ派なんや。 男はずるいよね」 「喜多田さんは?」 「そんなん、する訳ないやないですか。 奥手やのに!」 喜多田さん、酔うと別人やん。でも この雰囲気なら問題なくいけそうだ。 「前も言いましたけど、男性から見て この歳の私でも魅力あるんですかね?」 いい振りだ。 「そんなん、むっちゃいい女に決まっ てるやん。綺麗やし、セクシーやし。 自分の嫁さんやったら毎日セックスし てまうわ」 言い過ぎだが、ヤリたくなるのは嘘 じゃない。 「えっ、ほんまに? 河内さんみたい な人が旦那やったらいいのになぁ。そ れに比べてほんまにあの男、腹立つ!」 これで手続き完了やな。店を出てす ぐにストレートに誘った。 「さっきも言ったけど、めっちゃいい 女やし、色っぽいし。俺、今日、喜多 田さんとしたい」 「えっ、なに、いきなりでびっくりした…」 やっぱりいきなりやったかな。 「そんなん言われるとめっちゃうれし いけど、私、旦那以外の男の人の 経験全くないので、ほんまに自信 ないんです。河内さん、絶対ガッカリ しますよ」 そう言う彼女を抱きしめてキスをす る。人通りはあるが、知り合いが通る ことはない。 一瞬、身体を固くした喜多田さんだ ったが、すぐに舌を絡ませてきた。俺 の心拍数はどんどん上がっていくが、 彼女はもっとだろう。なにせ、 50 年生 きてきて旦那以外とするのは初めてな んだから。 ホテルに入り、緊張している喜多田 さんを抱きしめ、キスをする。長いこ と唇を重ねて、彼女の力が少し抜けて きたのでベッドに移動だ。 ベッドで優しくキスと愛撫をしなが ら服を脱がせようとすると、「恥ずか しいから電気消して」と言われた。処 女を相手にしているみたいだ。 薄暗いが、十分に引き締まったいい 身体だってことはわかる。バストは大 きくないが、 50 代とは思えない張りだ。 十分に時間をかけて指と口で喜多田 さんの全身を愛撫する。敏感にビクッ ビクッと反応する姿がたまらない。「私も触っていいですか」と言うので、 俺のギンギンに勃起したペニスを握ら せる。 「あぁ、私でこんな になってる。あぁ、 うれしい」 そうか、こんなことが女として魅力ある証になるのか。 「あぁ、河内さんの、欲しい。いいで すか?」こんなん、久しく女に言われたこと ないぞ。愛しくてたまらない。 ギュッと抱きしめ合って、キスしな がら正常位で挿入する。喜多田さんに とって 10 年以上ぶりのセックスなので 気を遣ってゆっくり挿れようと思って いたが、信じられないくらい濡れてい るのでスムーズに合体できた。 「はああん、はああん」 奥まで挿入すると喜多田さんからは 想像できない喘ぎ声だ。その声に俺も 興奮して腰の動きが早くなる。 彼女はもっと興奮しているようで、 触ってみると結合部分が愛液ですごい ことになっている。 挿れたままヌルヌルのクリトリスも 刺激すると、喜多田さんは「いやああ ああ」とさらに大きな声になり、すぐ にイってしまった。 俺はまだイってないので、今度は後 ろから抱きしめ、背中にキスをする。 そしてバックから挿入。喜多田さんも 今度は積極的に腰を動かしてくる。 似つかわしくないエロい喘ぎ声と、 いやらしい音を立てている結合部から 漂ってくる愛液の匂いにクラクラしな がら、俺はあっという間に射精した。 喜多田さんとの関係性を考えると、 ずるずると男女の関係を持つのはやめ ておいた方がいいだろう。それに、俺 なんかが相手しなくても、自信を持っ た彼女がどんどん男にアプローチして いくかもしれない。ちょっとそれ は悔しいけれど。
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