渡鹿野島売春エロ画像
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夏のくせに水が冷たい。波は高くないから油断していたけど、海はプールと明らかに感覚が違う。前に進んでいる気がしない。

そうか、潮の流れってのがあったんだっけ。でも何だ、潮って?
もう引き戻せない。何が何でも陸にたどり着かなきゃ。
もうこんな島にはいちゃいけないんだ。
私は平泳ぎからクロールに泳法を変えた。そのときまた少し水を飲んだ。苦しい。
グレ始めたのはいつごろからだろう。
父親が家を出て行き、母親が新しい男を連れ込み、そしてその男が私にまで手を出してきた、そんな出来事が立て続けに起きたのは、私が何才のときだったろう。

中学時代にはすでに暴走族とも付き合いがあって、テレクラ売春でお金を作ったりもしたから、マトモじゃなかった。
ただ、まだ人生に嫌気が差してはいなかったと思う。何をしようと親は心配なんてしてくれなかった。娘のことより自分たちのことに精一杯で、2週間ぐらい勝手に家を空けたときもまったく何も言われなかった。
一緒に暮らしているという意識すら私にも親にもなかったのだろう。愛情のなんたるかもよくわからないまま、私はいろんな男と寝て、クスリの味を覚え、警察のお世話になった。そうだ、思い出した。あれは定時制高2年のときだ。母親の作った新しい男が、私を犯したのは。怖くて仕方がなかった。誰にも打ち明けられなかった。

そして私は高校を辞めた。無目的に毎日を過ごし、生きている意味すらよくわからないで、ときどき売春や窃盗を繰り返した。群れる仲間もいなかったから、いつも孤独だった。

そんな折、17才の春。飲めないくせに喧騒を楽しむためだけにいつも行っている地元(愛知県大山市)の居酒屋で、私は1人の男と出あう。
「ねえ、一緒に飲もうか」
声をかけてきたのは、サザンの桑田によく似たヤサ男。タイプだ。ただ格好がマズかった。ボロボロのジーンズをはき、シャツにも穴が開いている。
「ねえ、名工則は?」
「真奈美」
男は武井と名乗った。回の上手い男だった。どうでもいいよなことをペラベラしゃべりながらも、
「お前の気持ちよくわかるわ」と、ときどき優しい言葉を回にする。27才という年齢も、すでに不良化していた私に抵抗はない。慣れないお酒を飲み、誘われるままラブホテルヘ。武井の上手なセックスに、私はトロけた。
心の底から好きだったのかと問われると答に困ってしまう。
でも、貧乏臭い格好をした彼の姿は、17才の娘をして「私がどうにかしてあげなきゃいけない」と思わせるものがあった。母性本能をくすぐられるというやつか。

思い返せばいつも私はこの手のタイプに弱い。仕事もせず、いまどき珍しく車も持っていない彼とのデートは、いつも散歩ばかりだった。
モンキ―パークで猿を見たり、ゲーセンで時間をつぶしたり。
それでも、自分を理解してくれる人と一緒にいるだけで私はやすらぎを覚えた。出会ってから3カ月ほどたった7月上旬のある日、彼が電話をかけてきた。
「真奈美、今から旅行に行かへんか」
いきなり誘ってくるのはいつものこと。ただ、旅行というのがちょっと新鮮だった。
「いいけど、どこ行くん?」
「長島温泉なんかどうや」
「そうやなあ…」
温泉旅館の静かな夜。悪くない。ところが旅の途中、彼が行き先を変えようと提案してきた。
「島にでも行かへんか」
鳥羽のほうに小さな島があるから、そこで泊まりたいと言う。
「温泉より島のほうがオモロイよ」
「そうやなあ」
別に私としては温泉でも島でもどちらでもよかつた。遠出しているだけでなんとなく気分は良かっ
たから。そのまま電車に乗り続け、小さな駅で降り、そこからはタクシーに乗った。
「運転手さん、渡鹿野島(ワタカノシマ)行きたいんやけど」
ヮタカノシマ。初めて聞く名前だった。30分近く走ったろうか。タクシーは人気のない小さな船着き場で停まった。すでに辺りは暗く、涼しい風が吹いている。
海の向こうに見えるのがワタカノシマらしい。薄灯りがぼんやりと見える。私たちは100円を払って小さな小舟に乗り込んだ。トントンと音を立てて、ゆっくりと島へ向かう。乗客は私たち2人と、おじさん数人だけだった。
「こんな島、おもしろいかなあ」
「ええやん」
行き当たりばったりの性格にはあきれてしまうけど、振り回されるのはそんなにキライじゃない。
夜の海を走る船に乗っていると、なんだかロマンチツクな気分すら覚えた。
彼は船が着くやいなや真っ直ぐに歩き出した。観光しようという気すらないようだった。たぶん疲れているんだろう。私はそう思った。
N旅館に入り、女将さんに率いられて10畳はあろうかという広い部屋に落ち着く。
「ちょっと待ってて」
ゆっくりする間もなく、彼が部屋を出て行った。宿代の相談だろうか。ここは温泉ないのかな。おいしいもの食べられるんかな。そんなことを考えるうちに10分20分と過ぎていく。彼は帰ってこない。遅いな。何やってるんやろ。しびれを切らしたころ、さっきの女将さんが部屋に入ってきた。
「あんた、今、売られたから」
取り乱す暇すらなかった。武井が私をこの島に売った。売った?
「あ、あの彼は?」
「もう1人で帰ったって」
わけもわからず女将の前でへたり込んでいると、部屋にドカドカと着物姿のおばちゃん連中が入っ
てきた。いや、おばあちやんと言ったほうがいいかもしれない。60は優に超えている。
バアさんたちは日々に問いかけてきた。
「アンタはいくらなん,」
女将さんが答える。
「このコはまだまだ使えるから200万や」
「ほう、そうか。やっぱり若いコはそれぐらいか」
私は黙ってそのやり取りを聞いていた。何が200万なのか、薄々気づいてはいたけれど、聞き出す
のは怖かった。ぼんやりする間もなく、女将さんが着物を手渡してくる。
「今日から宴会行くよ」
「はあ…」
「あんた、17やつたね。何年生まれ?」
「52年です」
「50年にしなさい。聞かれたら19才って言いなさいよ。わかった?」
「はい…」
「あなた、誕生日は?」ぇ、50年です…」
「そう。あとショート2万、ロング4万。ロングは泊まりで朝の7時まで。お客さんに値段聞かれた
ら言いなさい」
ショートにロング。薄々気づいていたことは、現実のものとなった。私はここで男に買われるのだ。
「半分あなたのものだから。全部返済に回したかったらそうしてもいいし、貸してほしかったらそれ
でもいいし。あ、それから名前はどうしよ。メグミにでもしとくか」
200万で売られた私はここで体を売って200万稼がないといけないらしい。他のバアさんたち
はみんな100万で売られたんだそうだ。少しプライドが傷ついた。私はバアさんと100万の差しかないのか。1階の宴会場には、10人ぐらいのおっさんが浴衣姿で集まっていた。女のコ(バアさん含む)は15人ぐらいだろうか。私が最年少なのは一日でわかる。お酒を注いで回る彼女らを尻目に、私は部屋の隅のほうでボケーッとしていた。それでも男は寄ってくる。
「おネエちゃん、名前は?」
「メグミ」
「いくつ」
「あ19」
「へえ、若いのになんでおるの」
「つん、まあ旅行で来てから色々と…」「ふ―ん」
彼氏に売られたなんて、カッコ悪くて言えたもんじゃない。ゴマかしゴマかし、私は場をしのいだ。
宴会も終わりに近付いたとき、しょっちゅうちょっかいを出しにきていた1人の男が、ベロンベロ
ンに酔っぱらいながら私の肩を抱いて、女将さんに声をかけた。
「おばちゃ―ん、このコ」
「はいは―い」
男は、後に私たちがマスターと呼ぶことになる1人のおっさんに4万円を渡した。ロングだ。こん
な酔っぱらいと朝の7時まで付き合わされるのか。黙って3階にある男の客室に連れて行かれる。時間がたっぷりあるので余裕をかましたか、部屋に着くと男はゴロンと横になった。そしてすぐに聞こえてくる寝息。これは助かった。私はこっそり部屋を抜け出した。廊下ではバアさんたちが忙しそうに歩き回っている。
「あの、お腹すいたんですけど」
家を出てからまだ何も食べていない。バアさんの1人にそう伝えると、あっちで食べなさいと食事部屋を案内された。デッカイおひつにご飯と味噌汁。筍の煮つけや焼き魚などのおかずも並んでいる。好きなだけ食べていいらしい。
味気ない夕食を口にする間も、廊下から慌ただしい音が聞こえてくる。これから毎日、私はここで働くのか。200万返すには、ロング2万円xl00日。冗談じゃない。
寝転がったり外を眺めてボンヤリしながら、私は朝になるのを待った。夜が明けたら船に乗って帰ろう。別に私が200万借りたわけじやないんだから。それにしても許せないのは武井だ。あんなに優しかったくせに私を売るなんて。ウトウトしていると、夜中になって1人の女のコが食事部屋にやってきた。
内田有紀によく似たショートカットの可愛いコ。15人ぐらいいる女のコの中でも、唯一かなわんなと思っていたコだ。畳に座って彼女は話しかけてきた。
「あんた、なんでここ来たん?」
「彼氏に売られて」
「ふ―ん、そうなんや」
彼女も最初は100万で売られてきたけれど、今は貯金をするために大阪から出稼ぎにきているんだそうだ。こんなキレイな人が可哀想に。
「すぐ返せるから大丈夫よ。外にも出れるようになるし」
彼女はお姉さんのように優しくいろんなことを教えてくれた。
「メグミちゃんやったっけ。ここ物売りが来るけど買ったらアカンよ」
聞けば、どこから持ってくるのか、行商人みたいなおばちゃんがロレックスの時計やグッチのバッグなどを売りに来るらしく、それを買うと借金が膨らんでなかなか帰れなくなるんだそうだ。

その後、客室に戻った有紀さんと別れて、私は女のコ6人ぐらいが雑寝する寝室で眠った。とても疲れていた。ロング終了時間の朝7時、昨日のおっさんを起こしに行くと、いきなり怒鳴られた。
「1回もやってないっちゅうのはどういうこっちゃ―」
怒りたくなるのもよくわかるけど、勝手に眠ったのはそっちのほう。私の責任じゃない。
「うるさいわ。なんかあるんやったら女将さんに言うて」
一晩で私は気丈な女になっていた。ダテに中学からグレてたわけじゃない。その日の昼過ぎ、私は旅館の外に出て、島から逃げられるかどうか確認するため、海に向かって小道を歩いた。ジリジリと日差しが照りつける。

昨日は暗くてわからなかったけど、この島は本当に何もない。時間が止まっている。10分はど歩いて、少し離れたところから船着き場の様子を見てみると、そこにはいかにもヤクザ風の男が2人立っていた。こらアカン、見張られてる。やっぱり私はここにいなければならないのか。私はトボトボと雑色寝部屋に戻った。新入りを珍しがって、バアさんたちが話しかけてくる。
「あんた、若いからすぐ帰れるやろ」
「ここは女を買いに来る島なんや。昔からそうや」
バアさん連中が言うには、渡鹿野島は売春で成り立っているような島で、観光や釣りに来る客はわ
ずか。他はみんな女のためだけにやってくるんだそうだ。武井はそれを知っていて私を旅行に誘い、200万の金を受け取って逃げ去った。
この状況では、そう理解するしかない。なんて野郎なんだ。
夕方になると、有紀さんが言ってたとおり物売りのおばちゃんが、トレーナーや香水、洋服などをボ
ストンバツグに詰め込んで部屋の中に入ってきた。女将さんが横について、色々と薦めてくる。
「メグミちゃん。このバッグ、いい物だから買っておきなさい」
30万円もするシャネルのバッグ。こんなの持って島のどこに行けというんだろう。
「私、お金持ってないから…」
「買ったほうがいいわよ。お金は後でいいから」
もうどうにでもなれという感じだった。
この旅館で暮らす以上、女将さんの機嫌を損ねさせるワケにもいかないだろう。
「じゃあ、買います」
「あ、そう。それじやこれ書いて」
答えた瞬間、女将さんは1枚の紙を取りだした。30万円の借用書だった。2、3日すると、私の中にも開き直りの気持ちが出てきた。逃げられないとわかった以上、ここで200万円分働くしかないんじゃないか。
助けを呼ぶにも、島の中には公衆一電話も見当たらないし、携帯なんて持ってない。あの親が捜索願いを出さない以上、私はここで体を売らぎるをえないのだ。こうして私は物事を前向きに考えるように、いや、人生を達観するようになっていった。
宴会は毎日のように行われた。相変わらずつれない態度で出続けた私だけれど、いちばん若くそしてかわいい(自称)ものだから、必ず誰かに買われた。
2時間拘束のショートでも、私は部屋に入るやいなや着物を脱いで客の上にまたがり、15分ぐらいでイカせてしまい、すぐに宴会場に舞戻って次の客を取る。どうせ男なんて1回イケば疲れてしまうんだから、誰も怒ったりはしない。
ときどき宴会のない日にも、よその旅館からお呼びがかかり、男の部屋へ出向いた。やることはい
つも一緒。またがって腰を振るだけだ。1日に8人の客を相手したこともある。15分で終われば、また次の15分。
そしてまた。さすがにアソコがヒリヒリしたけど、早く島を出るにはペースアップしないとしょうがない。そのせいで他のバアさん連中の妬みがヒドかった。サッサと済ませて部屋を出てきたところを
「あんたはなんで15分で出てくるの」と背中を蹴飛ばされるなんてこと
はしょっちゅうだった。
「なによ―」
「あんた、ショートは2時間の決まりでしょ」
「そんなんお前に関係ないやろ。だいたいババアのくせに100万なんて生意気なんや」
口なら年寄りに負けるはずがない。それに女の子同士の喧嘩には女将さんが仲裁に入って、いつも若い私をかばってくれるから安心だった。ときどき高い物を買わせることを除けば優しい人だった。こうして寝るヒマを惜しんで稼ぐ私も、昼間は何もすることがなかった。

有紀さんのように自発的に働きに来ているコは、借金がないから自由に島の外に出れるけど、私はここにいるしかない。
しょうがなく部屋で寝ているか、本棚にあった「ハロウィン」という恐怖マンガを読んで時間をつぶ
す毎日。
テレビは、幸せそうな奴らが出てくるとムカツクからいつさい見なかった。ときどき散歩にも出るけど、やっぱり島内には何もなく、立ちんぼのように立っているおっさんやおばさんがなれなれしく話しかけてくるぐらい。
暇を持て余したヨソ者は1人だけじやなく、私の後にも、ダマされて売られた「外出不許可」のコが何人かやってきた。

7月の終わりぐらいに新しくやってきた女のコは、私と同じ手口でホストに連れてこられたのに、
「私はダマされてない。すぐ迎えに来てくれる」と、ずっと泣いていた。泣いたってしょうがないのに。この島で泣いたって誰も助けてはくれないのに。

いつになれば島の外に出られるのか。最初の200万円に着物やバッグの借金が加わればいくらになり、そしてそれは1日に何人の客を取れば追いつく額なのか。

私は紙に書いて計算していた。ズルズルと居続けるより、日標を持って働いた方がいいと思ったからだ。しかし何度計算しても、紙はいつの間にかなくなってしまう。ミステリー。じゃなくて誰かが見つけて捨ててしまっているのだ。いつまでも居させようというハラなんだろうか。
ミステリーと言えば、旅館の中には1つの謎があった。宴会部屋、雑魚寝部屋、食堂、客室以外に、
入ってはいけない部屋というのがあったのだ。

女将さんがサイコロを持ってうろうろしているのを見たことがあつたから、たぶん博打をしていたんだと思うけど、ついにその正体はわからなかった。
島に来てひと月ほど経った8月7日、私は18才になった。自分でもすっかり忘れかけていたのに、
女将さんがどこからかショートケーキ2つを買ってきて、ささやかに祝ってくれた。
「メグミちゃん、誕生日やろ」
プレゼントとして小さな指輪をくれる女将さん。思わず涙ぐみそうになった。
「残り50万だから、もう少しで外にも出れるわよ」
こんな場所で誕生日を迎えるなんて思ってもみなかったけど、誰かに祝ってもらつたことなど久しくなかった私は素直にうれしかった。幼いころから親との軋礫に悩まされていた私にとって、女将さんは本当のお母さんのような存在になりつつあった。

ここにいるのも悪くないなと、このときばかりは真面目に考えた。けれど同時に、この誕生日が島からの脱出を本気で思い立たせた日でもあった。
18才の私がどうしてこんなとこにいるのか。このままだといつかあのバアさんたちのようになるんじゃないか。将来が急に怖くなった。そして私は、自分でもビックリするようなことを思いつく。―船に乗れないなら泳いで逃げよう。

それなら夏の今しかない―本気だった。プールでしか泳いだことはないけれど、クロールでもバタフライでもとりあえずはできる。必死でもがけばなんとかなるはずだ。昼の間、外を散歩するフリをしながら、飛び込むべき場所を探した。

船着き場からマトモに岸を目指したのではバレバレだし、断崖絶壁からジャンプする勇気はない。まずは手ごろなポイントを見つけなければ。めぼしい場所はすぐに見つかった。人影はなく、沖を船が通る様子もない。ここからまつすぐ岸を目指すのだ。

ただ地図上では対岸まで500メートルぐらいしかないことになっているけど、見た感じその倍はあるような気がする。大丈夫だろうか。何度も何度もそのポイントを下調べに行き、人のいないことを確認した。
泳げる、絶対泳げる。いつもそう思いながらも、青黒い海の色を眺めるうちに飛び込む勇気は萎んでいった。
決行の日は8月15日だった。計画の上ではない。旅館の2階廊下の隠れたところに、1台だけピン
ク電話があるのを見つけたことが引き金となった。私は思わず暴走族をやってる男友達に電話した。機動力のあるのはアイツらしかいない。
「真奈美やけど、覚えてる?」
「あ、どうしたん?」
「今、私、渡鹿野島におるの」
「どこや、それ」
「地図で調べて」
いきなりかかってきた電話に友達はびっくりした様子だったけど、説明するうちに私の置かれた状況
を理解してくれた。
「逃げるって泳いでか」
「泳ぐわ。だから迎えにきてほしいんやけど。地図で探して3時ぐらいに来て」
すでに決心はついていた。無理矢理買わされたバッグも着物も、旅行に持ってきた荷物も財布も全部放ったらかして、私は旅館を抜け出した。
まだ日は高い。島はいつものように静まりかえっている。立ちんぼのおっさんの前はわざと平静を
装って歩いた。
小道を通って、例のポイントヘ。やっばり誰もいない。よし、今だ。
今しかない。服を着たままだと、水を吸った重みで体が動かなくなる。確か聞いたことがある。私はトレーナーとズボンを脱ぎ捨てた。
もう恥ずかしさなんてなかった。ブラジャーとパンティ姿になった私は、1メートルほど下の海に飛び込んだ。冷たい水が体を包む。
慌てて手足を動かす。見つかったらまた連れ戻されてしまう。最初はそれだけを恐れて泳いだ。クロールに疲れたら平泳ぎに。体力が回復すればまたクロール。幸い誰も追いかけてくる気配はなかった。漁船も通らない。
ただ途中で、岸にたどりつけずに溺れるんじゃないかと考え始めてからは、体が強ばっていうことを聞かなくなってきた。死にたくない。死にたくない。あれだけ人生に諦めの入っていた私なのに、やっばり死ぬのは怖くてならなかった。
途中、いろんなことを思い浮かべた。私が死んだら誰が悲しむだろう。そんなことも考えた。誰の顔も浮かんでこないのが悲しかった。
どれぐらいの時間泳いだかわからない。足が地面に着いたときは、ヽもつクタクタで、腕には感覚がなかった。
下着姿で歩き回るわけにもいかず、私は首まで海に浸かりながら、友達の迎えを待った。バイクと車の爆音が聞こえてきたのは、到着後15分ほどしてからだった。
あれからもう5年になる。つい最近、懐かしくなって「N」の女将さんに電話をかけてみた。お金にはうるさかったけど、お母さんのような人だったと私は今でも思っている。「メグミちゃん、元気?最近不景気で困ってんのよ」近くにスペイン村(鳥羽市のテーマパーク)ができてから、渡鹿野島にも家族客が多くなり、だんだん島内が健全化しているらしい。夜もそれほど活気がないそうだ。
「いつでも戻ってきていいから」
女将さんは言った。その優しい言葉に、私はまたあの海を渡ってしまうかもしれない。




何でも言ってね娘待機中!


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