1、40才をこえて初めて中学校の同窓会に出席しました。
当時のメンバー40名ほどが集まり、思い出話に花を咲かせたのですが、あわよくば今夜1人をお持ち帰りできないものかと企んでいました。
とは言え、大半の女子は結婚していて子供は学生と、すっかりおばさんです。当日は厳しいとすぐに悟りました。しかし、女全員と連絡先を交換してから、そのすべてに猛アタックです。
「むかし好きだった」
「中学のころよりいまのほうが好きだ」などなど。
ほとんど軽くいなされる中、そのうち1人とさっそく翌週2人きりで食事をすることになり、あれよあれよと。自分でも信じられませんでした。が、きいてみれば今年大学生になる息子を持つ彼女は、異性として見られることが久方なく、私のアタックにそれはもう胸がときめいたと語ってくれたのです。いやあ、やってみるもんですね。
この、同窓会で全員を口説きまくる手法、 「あいつ、私にも好きって言ってたよ」 と悪評が立つ危険性をつい危惧してしまいますが、40にもなるとそんな横のつながりなどないものだ。
2、40才前後になると、毎年正月には10人規模のプチ同窓会が開かれがちだ。フェイスブックやラインの普及で連絡を取りやすくなったおかげでもある。
さて考えてほしい。40前後の同級生人妻という、このユルユルなターゲットのことを。旦那とセックスレスなのは当たり前。
かといって自然な出会いはなし。出会い系などやる勇気ゼロ。そこに現れる男子同級生という存在は、素性がわかっていて、一応の信用があり、若いころの自分を取り戻せる相手である。浮気の相手にはもってこいだ。
このような条件が揃っているため、彼女らにアルコールが入り、さらに2人きりにさえなれれば、もらったも同然なことはわかっていただけるだろう。手法を教えよう。まずプチ同窓会には車で行く。「肝臓の調子が悪くて…」とでもゴマかしておけばいいだろう。
そして会が終われば、「車だし送ってやるよ」と全員の前で公言する。男女数人が手を挙げるはずだ。ここで女性を優先してやることに違和感はない。
仮に女3、男1を乗せてやるとしよう。 狙うターゲットはこの段階で決めておき、その子の家の近くに用事を残していることにする。これにより、女2、男1と順番に下ろしていき、最後にターゲットを残すことが可能になる。かくして先ほどの条件は整った。ストレートに口説いていく。この送り狼作戦、毎年のように成果をあげている。
3、中学時の同窓会で再会した担任のおばさん教師と流れで 中学3年時の同窓会へ出かけた。今年45才になる旧友たちとの、30年ぶりの再会である。開始は昼過ぎで、会場には、人くらい生徒が集まっており、教師も5、6人ほど来ていた。そこに何とも懐かしい顔が。
「山口君、久しぶりね」
「おっ、覚えてくれてましたか、ご無沙汰です!」
前田よしこ先生。当時30才で、「で、す、か、ら」というのが口癖の、小言が多かった女担任だ。 「お元気そうですね、先生」
「いやいや、私ももう還暦よ」
当たり前だが、けっこうなババアになっていた。そもそも当時から普通のおばさん教師で、これといって思い入れがあったわけではなかったが。
「まだ、教壇には立たれているんですか?」
「教師はだいぶ前に辞めてるのよ。今はもう地元に戻ってて」
今回の同窓会には、わざわざ電車で2時間かけてやってきたという。
「じゃあ、今日はどこかにお泊りで?」
「そう。もう歳なんで疲れちゃうし、この近くにホテル取ってるのよ」
それはご苦労様なこって。そんな宿泊話を聞いていたからか、一次会が終わった後、生徒だけで集まった二次会の席で、誰かがこんなことを言い出した。
「前田先生に電話してみようや」
「呼ぼう呼ぼう!」
「それ、面白そうじゃん」
さっそくオレが電話をする。
「もしもし。今、クラスのみんなと居酒屋で飲んでまして。まだ5、6人いるんですけど、よかったら来られませんか?」
誘ってみたところ、先生は「ちょこっとだけ」と言ってやってきた。
「ここはぼくらが持ちますんで、まぁ飲んでくださいよ」
「私はもう年寄りなんで、ほんとにちょこっとだけで」
先生は宣言どおりちょっとだけ飲み、まもなく帰ることに。そこでオレがホテルまで送っていくことになったのだが…。
「…先生、もしよかったら、せっかくだし部屋でお茶でも飲んでいかせてもらいたいんですが?」 「別に構わないわよ」
そそくさと部屋に上がり込み、ベッドに腰を降ろす。お茶を入れ始めた先生のシャツの胸元をじーっと眺める。
「山口君どうしたの?」
「…いや。こうしてホテルの部屋に先生と2人っきりってのは、何だかドキドキするなぁと思いまして…」
「何言ってるのよ」
お茶を一口ごくりと飲む。では、気合いを入れますか!
「先生、ちょっと横に座ってください」
「どうして?」
「…いいからいいから」
おもむろに腕を引っ張り、ベッドに押し倒した。
「…オレ、昔から先生のことが…」
状況が理解できていないのか、目を見開いて固まる先生。
…大丈夫かな…大丈夫だろう。いっちゃえ!
次の瞬間、頭をグイっと跳のけられた。
「もう止めなさい!」
火のついたような剣幕で睨まれている。やばい、さすがにこれ以上やるのはマズイか…。
「…すみません。先生」
「もう帰りなさい!」
逃げるように部屋を飛び出した。
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