HON18-12[176]


目まいがしそうなほどの熱波に襲われていた。全身汗だくになりながらヨタヨタと目的の店舗へ。クーラーの効いた店内でじっとコールを待つも、予想外に鳴りはさっぱりで、ようやくつながったのは、入室から1時間が過ぎたころだった。


「こんにちは〜。いまNTT前にいるんだけどさ、すぐに来れる?」
受話器を取るなり、中年っぽい声がアポを要求してきた。ずいぶんとせっかちな人のようだ。何なんだこの人。まだロクに話してないってのに。


「もちろん会ってみたいんだけど、その前に簡単なプロフィールだけ教えてもらえます?」
「160センチで体重はちょっとだけ多め。まあ、でも体型は普通だと思うよ。これでいいでしょ?じゃあ、5分後にNTT前まで来て」

「あ、あの…」
放っておくと電話を切りそうな勢いだったので、慌てて口を挟んだ。どんな服装をしているのか、ワリキリなら金額はいくらなのか、大事なことををまだ何も教えてもらってない。しかし何を勘違いしたのか、彼女は口早にこんなことを言い出す。


「大丈夫。私、別にブスじゃないから。昔キャバレーでも働いてたし安心して」
昭和からワープしてきたような単語を聞き、ゲンナリした。キャバレーって。下手したら50代でもおかしくない。もうそうなったらブスとかブスじゃないとかの問題じゃないんですけど。
「あの、歳はおいくつなんですか?」
「んー、よんじゅう…ご?」


この言い淀み方からしてやっぱ50代で確定だな。はあ…。
「てかオニーサンさあ、来るの来ないの? こっちも暑いのよ。いい加減、熱中症になっちゃうって」

「わかりました。行きます。で、ワリキリですよね?」
「当たり前じゃないの。ホテル別でイチゴーだから。とにかくはやく来てね」


電話はそこで切れた。推定50以上のバーサンが平気でホ別イチゴーを要求してくるとは容姿にそれなりの自信があるとも考えられるが…。イカンイカン。甘い期待など捨てねば。到着したNTTビルの前には、ツタンカーメンのシルエットに酷似した髪型の女が立っていた。あれか。女が足早に近づいてくる。

「テレクラの人だよね? あっついから早くホテルに行こ。干からびちゃうよ」


なるほど、体型はたしかに普通だし、見た目も想像したよりずっと若々しい。

にもかかわらずゾッとする印象を受けるのは、彼女の右目がひどい斜視だからだ。独特な髪型と相まって、立派なたてがみを持つロンパリライオンのごとき風貌をしている。

うーむ、よくぞこの顔で「ブスじゃない」などと言い切りましたな。
そんな気持ちなどおくびにも出さず彼女に尋ねる。


「近くにホテルあります? 俺、東京から来たから詳しくなくて」
「あるある。なるべく安いホテルがいいよね?」
「はい、お任せします」
「じゃ行こう。はやくはやく」


俺の腕をつかみ、すぐさま彼女が動き出す。ホントせっかちなんだから。途中で、ロンパリさんが思い出しように口を開いた。
「そういえば東京からって言ってたわね。なんで千葉に?」
「この辺で仕事の打ち合わせがあったから、そのついでに」
適当についたウソに、彼女が強い関心を示した。


「え、なになに。オニーサン、もしかして経営者とか? 普通のサラリーマンには見えないもんね」
「えーと一応、自営業ではありますけど」
「へえ、自分でビジネスやってるんだ。てことはお金持ってるんでしょ?」
「いやいや、そんな稼いではないですって」
「…ねえ、聞いていい?」


ニヤッと笑ったロンパリさん、こちらをのぞき込むように言う。
「多分当たってると思うけど、
オニーサン黒いビジネスやってるよね? そうでしょ」黒いビジネス? 何のこっちゃ。
「ゴト師とか、そういうヤツよ。何かオニーサン見てると、カタギのニオイがしないんだよね〜」
「いえ、違いますよ。全然マトモですって」
「隠さなくていいから。私も結構ヤバいことしてきたしさ。何かイイ仕事あったら紹介してよ。割と度胸はある方だし使えるよ」


勘違いにもほどがあるが、何だってそんな黒いビジネスとやらをしたがるんだ。実は彼女もそういう界隈の人間だったりするのか。

「もしかして犯罪歴とか前科とかあるんですか?」
「いやいや、知らない人にそんなこと答えられないでしょ。仕事くれたら教えてあげるけど」

あなたから先に質問してきたんでしょうに。それにしてもどこか得体の知れないオバハンだ。このままついていって大丈夫か?ホテルに着くや、ロンパリさんがごろんとベッドに寝転がって尋ねてきた。


「エッチは強い方? 2回戦とかできる?」この人の質問はいつも唐突だ。
「えっと、普段はあんまり2回戦とかやらないですね」
「な〜んだ。顔がギラついてるから精力強いのかと思ったのに」
心底、残念そうな表情を浮かべている。


「オネーサンはセックスが好きなんですね」

「うん、まあね。毎日やってもいいくらい」
そう言って俺の目を真正面からじっとり見つめてくる彼女。きっとエロスな雰囲気を醸し出してるつもりなのだろうが、悲しいかな、右目が60度あらぬ方向を向いてるせいで、滑稽味しか感じられない。彼女は普段、この目でどのような景色を見ているんだろう。このままでは吹き出しかねないので話題を変えてみた。


「そういえば、ご結婚はされてるんですか?」
「ううん、1回もしたことないんだよね。彼氏もいつ付き合ってたか思い出せないくらい、ずっといないなぁ」
現在はレストランでウエイトレスをしながら年老いた両親と実家暮らしをしてるそうで、テレクラが何よりの楽しみなんだとか。
「セックスはテレクラだけなんですか?」
「そうでもないよ。職場にも3人くらいセックスフレンドみたいなのがいるし」
「マジっすか!?」


こんなロンパリ熟女にそこまでの需要があるなんて。その3人の男たち、よほどマニアックな趣味を持っているに違いない。
「ていうか、私、すぐオチンチンとか触って挑発するからね。向こうにしたら手っ取り早そうなエロおばちゃんだし、ヤレるならヤっとけみたいな感じなんじゃないの?」
 独り語りは止まらない。


「でも、あんまり職場でヤリまくるのはダメよね。前に働いてた飲食店でも、店長とかアルバイトの男の子とかちょこちょこつまみ食いしてたんだけどさ、女オーナーにばれてクビになっちゃったし。多分、嫉妬よね」
そういうことじゃないと思うのだが。2人でシャワーを浴びてベッドに向かった直後、ちょっとしたトラブルが起きた。ロンパリさんの裸体を隠し撮りしようと、こっそりスマホのシャッターを切った途端(無音モード)、いきなり彼女が大声を上げたのだ。


「あーちょっとちょっと! いま私の写真撮ったでしょ!」

ヤベ、バレた! 
「何か最初っから怪しいと思ってたんだよね。やっぱりカタギじゃないじゃん!」
目玉をギョロつかせながらゆっくりこちらに近寄ってくる。ロンパリだけに視界が広く、携帯が見つかってしまったのか。こうなったら知らぬ存ぜぬで押し通すしかない。


「いやいや、撮ってませんって。勘違いですって」
「絶対に撮った。何に使うのよ。雑誌とかインターネットに投稿して金稼ぎするんでしょ?」
「違います。そんなわけないじゃないですか」

「信じられない。じゃケータイ見せてみなさいよ」
「いや、プライベートな画像が入ってるんでそれは無理だけど、ホントに撮ってないから」
「あたしを怒らせると怖いよ。いろいろとヤバイ人、知ってるんだからね」
「だから撮ってないって。もう勘弁してくださよ」


劣勢をくつがえす策が思い浮かばず、その後もしばらく不毛なやり取りは続いた。と、ファラオヘアをかきむしりながら、ふいにロンパリさんが部屋の照明を真っ暗に落とした。さらにはバスタオルで顔や体を覆い隠している。急に何やってんだ?


「あの、どうしたんですか?」
「もうオニーサンのことが信用できないってことよ」

「はあ」
「だからオニーサンがケータイを持ってるときは、こうやって用心させてもらうことにしたの」
さも名案を思いついたと言わんばかりに、彼女がロンパッた目をクルクル動かす。つまりこれって、すでに撮影した画像については諦め、さらにはこんなシラけた状態になってもまだセックスするつもりってこと? 

俺が言うのも何だけど、この人、やっぱどっかオカシイわ。

億劫な気分でベッドに滑り込むと、待ち構えていたようにロンパリさんが抱きついてきた。セックス好きを公言するだけあり、軽く尻や胸を揉んでやるだけで、艶っぽい声が出てくる。


「あーん、いい。ねえ、乳首なめて。すごく感じるの」
だが、しなびた乳首をチュウチュウ吸った途端、正体不明の苦味が口に広がった。うげ、なんじゃこりゃ。乳首だけじゃない。求められるまま、ヘソや太もも、アソコに舌を這わせても、不快な苦味がついてまわるのだ。


ガマガエルのように、体から妙な分泌液を出しているとしか思えない。もう無理。これ以上やれば吐きそうだ。たまらず愛撫を中断し、フェラをお願いする。

一瞬、「もう終わり?」と不満気な表情を見せるロンパリさんだったが、すぐに勝ち気な笑顔を覗かせた。
「私さ、いろんな人にフェラが上手いって誉められるのよね」
たしかに自慢するだけのことはある。チンコを吸引する際の緩急のつけ方がバツグンで、おまけに舌が生き物のようにねっとりと陰茎全体を包み込むのだ。


「あ、ああ。これ、めっちゃ気持ちいいっす」

「ふふ、そうれひょー(そうでしょー)」
 またたく間にチンコの硬度はマックスに。その勢いを駆って濡れに濡れたマンコに挿入する。
「うぐ、うぐぐ〜、いいっ。感じる〜」
 膣の感触は悪くない。このまま一気に射精までいければ言うことナシだ。が、そうは問屋が卸さなかった。暗闇にボーッと浮かび上がる彼女の姿。汗で髪がひたいにへばりつき、片目があらぬ方向に向いたあえぎ顔が、鈍器で顔面を殴られた撲殺死体に見えて仕方ないのだ。


えぐい。えぐ過ぎる。まんまホラーじゃんかよ!

一気に萎えたチンコは、その後、どう頑張っても復活することはなかった。セックスを断念したことがわかると、ロンパリさんはあからさまに不平を口にした。
「もう何よそれ。すっごく中途半端じゃない。私、ちっとも満足してないんだけどぉ〜〜」
そうなった原因が自分の面白フェイスにあるとは露とも思ってない様子だ。つくづく、たくましい人ですね。



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