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ホストクラブで飲めるというのは、体育会系の飲み方を、毎晩できるということ。セックスの旨味も使い切ってる枕ホストの色恋疑似恋愛術はどのようなものだろうか、突撃取材してみました。

俺は歌舞伎町セントラルロード入口で1人の男を待っていた。相手は枕ホストを生業とする人物。紹介者によると、枕(セックス)で女を色恋にオトし、金を自在に引っ張りまくるジゴロで、喰った女は千人以上、年間6千万を売り上げるらしい。加えて聞き捨てならんのが、歳はオレと同じ27才と聞く。ったく、いったいどんなヤツなんだ。俺なんて、経験人数8名、月収20万だぞ。ナンだ、この格差。うらやましすぎるじゃねーか。どうせ、めっちやカッコマンなんでしよ。デ力ちんマンなんでしよ。神様の不平等を、痛感させてくれるんでしょ。
「ちわっす、ユウキです」
男は10分遅れで現れた。これといって特徴もない、フツーの若者である。ビジュアルレベルも俺とさして変わらない。ホン卜にそんなオイシイ生活送ってんのか?信じられん。信じたくないぞ。
「っていうか、枕ホストが仕事だからさ。それまでは、経験人数5人くらいだったし、ちんこもフツーだよ」ってことは何か。枕ホストって職業自体が、そんなにハメハメできて、金もガッッリの旨味のある商売なのか。もしや俺にだってできるのか。話、きっちり聞かせてくれ!

5年前、大学出て、貿易系の営業マンになったんだよね。で、入社1年目の秋かな、キャバクラにハマって、あっという間に生活がアップアップしだしたんだ。それでも止められないんだよな。なんて話をホストやってる友達のタツヤに話したら、オマエもオレの店で稼げばって。笑っちゃったよ。実力次第だと思うけど、んなもん今のご時世、おいしい商売だなんて誰も考えないじゃん。でも、ヤツは結構マジに言うのよ「オマエ水商売経験あるし、割と向いてると思うんだよね」実は大学時代、2年ほど歌舞伎町のショットバーでバイトをしてたんだ。カウンターのみの8席で、深夜から朝方にかけて、ホストやキャバ嬢がグチをこぼしに来る。僕はそれを聞きながら、酒を出してやる。そこで、タツヤとも知り合ったんだ。
「オマエ、キャバ嬢に評判良かったじゃん。小遣いくらいなら、すぐに稼げそうな気がすんだよね」
タツヤが真剣に勧めてくれるもんだから、その気になったってのが正直なとこだろうな。とりあえず会話には自信あったし、うまくすりゃ、イイ金だって手に入る。まあちょっとやってみるのもいいのかって。昼の仕事?もちろん、そのまま続けるつもりでいたよ。入店初日に、30過ぎの幹部ホスト・ヤマザキに、怒られたことは今でもよく覚えてる。先輩のシンヤが席を外している間、客の相手してたんだけど、そこで下手を打ったらしいんだ。ヤマザキに呼び出されて店の裏口から非常階段に出たら、スゲー顔が待ってた。
「さっき女の子に、職業を聞いてたな?シンヤが言ってたぞ」みぞおちを思いっきり殴られウズくまったら、アタマの上から怒声が飛んできてさ。
「最初に言っただろう年齢・職業はタブーだって。女の子がムカついて、店に来なくなったら、どう責任とんだ。コラ」体で覚えさせるっ-の?これは効いたよね。もっとも、それ以来、殴られたことはないけど、トロい連中はよくやられてたよ。灰皿の交換が遅くて1発。客への口の聞き方がなってないと1発。

キープボトルの扱いが悪くて1発。とにかく、ホストは体育会系なんだ。ちなみに殴られるのはすべて腹ね。一応、顔はホストの商売道具だからさ。ホストは指名客を作らないと、いつまでたっても売り上げ《0》。厳しい店だと給料も《0》なんだ。けど、フラっと来店した一見の客が、新人ホストを指名することなんてあり得ないから、《キャッチ》で客を見付けてこなきゃいけない。《キャッチ》ってのは、路上で女の子に声をかけ、店に遊びに来てもらう営業なんだけど、コレが曲者なのよ。「久しぶりじゃんドコ行くの?」斜め前から女の子の正面に入り、親しげに話しかける。もちろん初対面だし、相手はキョトンとするけど、続けざまに言うんだ。
「あらら人違いだった。ごめん。けど、どっか遊び行こうよ」
フックしたら、女の子と飯を食ったりカラオケに行ったりして、指名の確約を得てから、店に連れ込むんだ。言っとくけど、そこでかかる金は、ぜんぶ自前ね。キツイぜぇ。でも、このプロセスを省いたら、来店率はグンと下がるし、かろうじて来てくれても、他のホストを指名されたりするから。僕の場合、昼間の仕事もしてたからまだ余裕があったけど、他の新人なんかこの時期にどんどん辞めてったから。あと、ビビったのが酒だよな。ホストクラブじゃ、《飲めないと話にならない》ってことくらいは、新人も理解してやって来るんだけど、大半がその量を甘く見てるよね。もち、体育会系だから。ホストクラブで《飲める》というのは、体育会系の飲み方を、毎晩できるということ。「はい、またユウキの負け。テキーラ一気」
これが、ずーっと続くんだぜ。ショットバー時代に鍛えてなかったら、完全にツブれたよ。ユウキと同じ月に「A」に入店したホストは12名。3カ月後、残っていたのは彼だけだったという。ショットバー時代の経験のみならず、ホストとしての資質があったのだろう。その後ユウキは、徐々に売り上げを増加し、入店4カ月目で昼の仕事の2倍の給料を稼ぐまでになる。その額、約50万。
本業に変わろうとしていたそのころ、彼にホストとしての転機がやってくる。初めて客とセックスしたのは、入店5カ月目ぐらいかな。閉店までいた指名客のミカに、酔った勢いで、つい「休んで帰ろうよ」ってね。もちろん付いて来たよ。別に不思議なことじゃない。キャバ嬢からセックスを誘われて、断る男はいないだろ。

それと同じ。女も性欲あるわけだし、《お気に》のホストとヤリたいんだよ。マンガみたいなアプローチしてくる女の子も多いね。店終わった後、2人でショットバーに腰を降ろしたら「酔っちゃった〜」って。ベタベタじゃん。けど、それでも手を出さなかった。ヤマザキの教えがアタマにあったんだよな。「客とはセックスするな。いかにヤらずに、女を引っ張れるかだ」

人間の欲望にはキリがないだろ。一つの段階を上ると、また次の段階を求め出す。お客のホストに対する気持ちだってそう。自分への興味が少しずつ高まっていると思うから、店に何度も通い詰める。もしも簡単にセックスまで行き着いてしまうと、もうその先の欲望がほとんどない。だから、店に来なくなる確率が高い。正論だよ。とにかく、初めの頃はせっかく捕まえてきた指名客が来なくなることが一番恐かった。だからきっちりセオリーを守ってたんだけど、ミカで枕貞操を犯した意義は、それなりに大きかったと思う。

彼女、毎日のように営業メールを送らないと、気持ちをつなげておけないタイプなのよ。それが、3日に1度のメールでよくなった。疑似恋愛にハマつたっていうの?この手は使えると思うじゃん。つっても、どんな客とでもすぐに寝るのはバカだな。まずは、女の子たちにガツンと恋愛かまして惚れさせ、こっちへの気持ちを調教したところで初めて抱く。その結果、「女の子が片思い全開」みたいな状態を、うまく生み出せるのよ。あくまで、こ
っちが優位に立つのが基本ね。そういう意味では、女の子が、今どれくらいまで盛り上がってるのかを、しっかり読みとれる力を持ってないとダメだよね。見誤ると、1回のセックスで、去ってっちゃう。長い目で見ると、これはぜんぜんおいしくないよ。女の子のレベルを計る方法を一つ話そうか。うちのホストクラブ、トランスがガンガン流れてて、顔を寄せないと話せないの。で、何げに、極端に顔をよせてみてる。そんときの相手の顔で、だいたいわかるね。完全にオチた女の子たちは、言うがままで、胡散臭い言葉が面白いほど効くから笑っちゃう。
「もっと売り上げに協力してよ」「オマエは特別だからわかってくれよ。あんまかまってあげられなくてゴメン」
昼間の仕事は辞めたよ。馬鹿らしい、つ-か、とにかく忙しいのなんの。店が終わった後、客と1発目。その足で、別の客の家で2発目。夜、同伴出勤前に3発目。こんな生活が2年半くらい続いてるかな。セックスはかなりうまくなったよ。うらやましい?そんなことないって。1日3人が毎日続くんだぜ。きついきつい。それに、客とのセックスは、遊びじゃないじゃん。あくまで先にある金を引っ張るためだから、疲れたときでも、こまめに足を運ばなきゃいけないの。正直、ヤリたくないよ、セックスなんか。でも、会社辞めてまで選んだ道だしさ。割り切ってエッチするしかねーよ。とにかく、今はもう「女=金」としか思えないな。

悪どい手口もいっぱい覚えたし。例えばさ、指名客がみな金回りがいいとは限らないよね。水商売客ならいいけど中にはOLさんもいる。そんな子は、じきに財布がおいつかなくなるでしよ。すると「もうちょっと、頑張りたいんだ」、なんて相談されるんだ。「頑張りたい」ってのは稼げるお仕事をしたい、風俗だよね。もちろん、強制はしないよ。あくまで相談にのってやるだけ。その場でスカウトを呼び、彼女を紹介してあげる。それ以上、何もしないし、スカウトも何もしない。決めるのは彼女だから。けど、そうやって沈んでいく女の子たちは、とてもアツイよ。

今まで、月に5,6万しか使えなかったのが、急に自由な金が100万もある。金銭感覚が狂うだろう。狂った瞬間の人間ってのは、一番お金を使ってくれるんだよ。いい金ヅルだよ。店にやってきた女の子に対しては、めいいっぱい頑張るけど、ずっと引き続けれるかっていうと、それはムリだ。いくら《ホの字》にさせてるからって、セックスも、数をこなせば飽きるだろう。どんな客でも、いつかは店に来なくなる。もう、それはしょうがない。けど、その金ヅルが太いと判断したときはなかなか離さない。《裏っ引き》って方法で、引けるところまで引くから。

《裏っ引き》ってのは、店の外で客と会い、モノや金をもらうこと。女の子が店に足を運んでくれてるうちにやりすぎると、店に行かなくてもホストに会えると思われるから問題だけど、フェイドアウトした客なら、もう関係ない。セックスの旨味も使い切ってるから、さらに上の関係、恋人になり、金を引っ張りつくすよ。愛がわからないんだ。